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サステナブルな社会の実現に貢献する 環境配慮型ポリエステルフィルム「Ecouse®」シリーズを販売開始

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2020.12.10

東レ株式会社

 東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、この度、電子部品用途における使用済みポリエステル(PET)フィルムを回収し再利用するリサイクルシステムを構築し、サステナブルな社会の実現に貢献する環境配慮型PETフィルム「Ecouse®」(エコユース)シリーズを開発しました。年産2,500t規模の生産体制を整え、本格販売を開始します。

 PETフィルムの用途は、電子部品や包装材料、ディスプレイ関連向けなど幅広く使用されています。中でも今回、回収再利用を行う電子部品用フィルムは、フィルム製造から廃棄までのサプライチェーンが比較的短いことから、使用済みフィルムのリサイクルシステムの検討が進められてきました。しかし、サプライチェーンの各工程で使用される多種多様な塗材、樹脂などを除去できる方法がこれまでなく、フィルムへの再利用は困難なため、廃棄物処理やサーマルリサイクルでの活用が中心となっていました。
環境配慮型PETフィルム「Ecouse®」シリーズ
環境配慮型PETフィルム
「Ecouse®」シリーズ

 これに対して東レは、サプライチェーン各社と協力して、電子部品用途における使用済みPETフィルムを回収し再利用するリサイクルシステムを構築し、運用を開始しました。そして、フィルム表面の塗材、樹脂を除去するメカニカルリサイクル(※1)処理技術と、各製造工程における異物除去を組み合わせることで機械特性、信頼性を損ねることなくフィルムに再利用することを可能にしました。今回開発した環境配慮型PETフィルム「Ecouse®」シリーズは、化石由来原料及び廃プラスチックの削減に加え、CO2排出量(※2)を当社従来品比30%~最大50%削減することが可能です。

 Ecouse®は、東レが2015年からグローバル展開しているリサイクル素材および製品の統合ブランドです。フィルム分野では従来、製造工程で発生した端材を原料としてフィルムに再利用する取り組みを行ってきましたが、今回、お客様から回収し再利用処理した原料を用いた環境配慮型PETフィルム「Ecouse®」シリーズを開発したことで、リサイクルフィルムの展開を加速します。今後、更なるリサイクルシステムと生産体制の構築を進め、電子部品用途だけでなく、各用途でリサイクルフィルムの拡大を目指してまいります。また、PET以外のフィルムやフィルム加工品においてもEcouse®の展開を拡充します。

 東レは、地球環境問題や資源・エネルギー問題に対してソリューションを提供するグリーンイノベーション事業拡大(GR)プロジェクトの中で、サステナブルな循環型社会の実現に向けて、省エネルギーやバイオマス、リサイクルなどの幅広い分野で事業拡大に取り組んでいます。
今後も、革新技術・先端材料の提供によって、世界が直面する「発展」と「サステナビリティ」の両立をめぐる様々な課題解決に貢献してまいります。

以 上

※1 メカニカルリサイクル:
プラスチックを粉砕・洗浄した後にリサイクルを行う物理的再生方法。
※2 CO2排出量:
CO2排出量は、使用済みフィルムの回収からフィルム製造までを算定範囲とした。