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ポリ乳酸繊維 エコディア® を用いて中国で砂漠固定緑化 中国治沙( )沙業(ちさぎょうさぎょう)学会と砂漠固定緑化実験実施契約を締結

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2012.04.25

東レ株式会社

東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣)はこのたび、中国で砂漠緑化を推進している中国治沙沙業学会と、当社のポリ乳酸(PLA)繊維エコディア®を用いた砂漠固定緑化に関する実験実施契約を締結しました(本年4月25日、北京にて)。

「中国治沙沙業学会」は、中国で砂漠化防止に関連する産業の支援や組織化を目的に、1992年に発足した中国国家林業局認可の学会組織です。同学会のメンバーには、中国科学院などの研究者や政府関係者が参画しており、世界的にも広く認知されています。同学会では現在、砂漠砂移動防止・緑化の実証試験の企画推進をはじめ、同工法の認定・推奨を推進しています。

 東レは今回の実験実施契約の締結を機に、中国治沙沙業学会と緑化技術に関する中国研究機関との取り組みを含めた共同実験を進めていきます。具体的には、北京近郊をはじめ中国国内で総面積100ムー(約6.7ha)を対象に、当社のPLA砂移動防止資材の設置、植物選定に関する取り組み先、及び専門家の選定と本試験への参加促進、植物の植樹後、砂漠固定及び緑化効果確認の定点観測を進め、2015年3月を目途に本実験の成果をまとめる計画です。

 中国では、流動砂漠による都市被害等の観点から砂漠砂移動防止・緑化の研究を1970年代より実施しており、第12次5ヵ年計画においても重要課題の一つとして取り上げています。現在、中国全土で砂漠砂移動防止・緑化が必要な地域は約50万k㎡以上あり、その実現に向けて効果的な砂移動防止・緑化手段が求められています。

 東レのポリ乳酸繊維エコディア®は、石油資源の節約やCO2排出量の削減などに貢献できるバイオマス由来材料です。現在、製品の原料製造から廃棄までのライフサイクルにおけるCO2排出量の削減を目的とした自動車内装材料や、生分解性の特徴を活かした生活・土木・農業資材分野などへの本格普及に取り組んでいます。

 東レは2007年より、ミツカワ(株)(福井県越前市)、鳥取大学と共同で、中国の内蒙古農業大学、金塔県などの地方研究機関・地方政府とともに、中国・内蒙古自治区や甘粛省金塔県などで砂移動防止に関する実証実験を推進してきました。現在、各地区において砂移動防止の効果を着実に確認できています。東レは今回の契約締結を機に、PLA砂漠砂移動防止資材を用いた緑化工法の研究を進めるとともに、中国国家レベルでの認定取得による砂漠砂移動防止・緑化工法の普及を目指し、新たなビジネスモデル構築に向けたオープン・イノベーションを推進してまいります。

 東レは中期経営課題“プロジェクトAP-G 2013”において、地球環境問題や資源・エネルギー問題を解決するため、脱石油資源の潮流を捉え、「ケミストリーの力」を駆使して「グリーンイノベーション事業」をグローバルに展開し、持続可能な低炭素社会の実現に向けて先進的に取り組んでまいります。

以上