東レ株式会社
東レ株式会社（本社：東京都中央区、代表取締役社長：大矢 光雄、以下「東レ」）は、このたび、東レが創製したそう痒症改善剤ナルフラフィン塩酸塩口腔内崩壊錠「REMITCH
®（中国語名：丽美治
®）」
※１（以下「本剤」）について、中国国家薬品監督管理局(NMPA)から、血液透析患者におけるそう痒症の改善（既存治療で効果不十分な場合に限る）を適応症として承認を取得しました。
中国（香港、マカオ、台湾を除く）における本剤の販売および情報提供活動は、3SBio Inc.（三生制葯、本社：中国遼寧省瀋陽市、董事長：婁競、以下「3SBio」）が行います。今後、2024年前半の販売開始に向けて両社で準備を進めます。
血液透析患者におけるそう痒症は、炎症などを伴わない全身性の強い痒みで、一般的な痒みの原因物質であるヒスタミンの関与が少ないことがあり、抗ヒスタミン薬など従来の痒みに対する治療薬では十分な効果が得られない場合があります。
中国では、透析患者数が年率10%前後で増加しており、2021年の血液透析患者数は約75万人となっています。また、中国の血液透析患者の39%が中等度以上のそう痒症に悩まされていますが、これまで血液透析患者における既存治療が効果不十分なそう痒症に対する薬剤は存在しませんでした。
本剤は東レが創製し、日本国内においては販売名「レミッチ
®OD錠2.5μg」
※2として製造販売承認を取得しています。東レと3SBioは、2017年12月に本剤に関するライセンス契約を締結のうえ、2021年11月にNMPAへ輸入薬承認申請を行い、このたび承認取得に至りました。
また、東レおよび3SBioは、慢性肝疾患患者におけるそう痒症の改善(既存治療で効果不十分な場合に限る)を適応症とする臨床試験申請をNMPAに行い、2023年5月に臨床試験承認通知書を受領しました。
東レと3SBioは、本剤の提供を通じて、中国におけるそう痒症改善の新たな選択肢を提供し、患者様の生活の質（QOL＝Quality of Life）の改善に貢献していきます。
＜中国における承認内容概要＞
| 登録商標 |
： |
REMITCH®（中国語名：丽美治®） |
| 一般名 |
： |
盐酸纳呋拉啡口崩片 |
| 適応症 |
： |
血液透析患者におけるそう痒症の改善（既存治療で効果不十分な場合に限る） |
| 用法・用量 |
： |
通常、成人には1日1回2.5μg（ナルフラフィン塩酸塩として）を夕食後又は就寝前に経口投与する。症状に応じて増量することができるが、最高用量は1日1回5μgを超えない。 |
| ※1 |
ナルフラフィン塩酸塩口腔内崩壊錠「REMITCH®（中国語名：丽美治®）」の有効成分であるナルフラフィン塩酸塩（東レ開発コード：TRK-820）は、東レが創製した世界初の選択的オピオイドκ(カッパ)受容体作動薬です。ナルフラフィン塩酸塩口腔内崩壊錠「REMITCH®（中国語名：丽美治®）」は、高遮光性、低摩損性、高伸度性、速溶解性に優れる東レのフィルムコーティング技術RADIFIL®を用いて口腔内崩壊錠（OD錠）化に成功した薬剤です。OD錠は、水あり・水なし、どちらの服用も可能であることから、嚥下機能が低下している患者様や、水分摂取の制限が必要とされる患者様の服薬コンプライアンス(患者が薬剤規定どおりに服薬すること)向上につながることが期待されます。 |
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| ※2 |
「レミッチ®OD錠2.5μg」は、日本国内においては透析患者および慢性肝疾患患者におけるそう痒症(既存治療で効果不十分な場合に限る)の改善剤として、鳥居薬品株式会社が販売しています。
レミッチ®は鳥居薬品株式会社の登録商標です。 |
＜各社概要＞
■東レ株式会社
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(1)事業内容
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： |
繊維、機能化成品、炭素繊維複合材料、環境・エンジニアリング、ライフサイエンス、その他の製造・加工および販売 |
| (2)本社所在地 |
： |
東京都中央区 |
| (3)設立 |
： |
1926年 |
| (4)代表者 |
： |
代表取締役社長 大矢 光雄 |
| (5)売上収益 |
： |
2兆4,893億円（2022年度実績） |
■3SBio Inc.
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(1)事業内容
|
： |
腎疾患（血液透析）、がん、自己免疫疾患（リウマチ）、代謝疾患（糖尿病）、皮膚病を注力領域とする医薬品の開発、輸入、製造、販売 |
| (2)本社所在地 |
： |
中国・遼寧省瀋陽市 |
| (3)設立 |
： |
1993年 |
| (4)代表者 |
： |
董事長 婁 競（Lou Jing） |
| (5)売上高 |
： |
68.594億人民元（2022年度実績） |
＜ご参考＞
2021年12月21日ニュースリリース
「そう痒症改善剤「TRK-820」OD錠の中国における輸入薬承認申請について」
https://www.toray.co.jp/news/details/20211220112515.html
以 上
