東レ株式会社

東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:日覺 昭廣)は、繊維事業において、サステナブルな社会の実現を目指して取り組む、回収PETボトルを繊維原料として再利用する事業のブランド「&+®」(アンドプラス)について、回収原料の種類を拡大するなどのリブランディングを実施します。新たな取り組みの第一弾として、従来の回収PETボトルを使用したポリエステルリサイクル繊維に加えて、2023年4月から本格生産を開始した回収漁網由来成分を一部使用したナイロンリサイクル繊維製品(2022年12月5日プレスリリース)※1について、「&+®」ブランドとして販売します。
「&+
®」は、日本国内で回収されたPETボトルを原料としたリサイクル繊維として、2020年1月から発売を開始しました。「&+
®」は、単なる繊維素材のブランドではなく、PETボトルを分別、回収するアクションから、それを原料とする環境配慮型商品の生産と販売、さらにその商品の購入という一連のサイクルのストーリーを「&+
®」ブランドとして位置付け、環境問題へ高い関心を持つ消費者にこの回収ストーリーへの共感と参加を目指す取り組みです。
この考えに共感し、参加した消費者が、品質面や機能面で妥協することなく、「本当に欲しいもの」として選択できるよう、東レの技術により回収した商品以上に価値の高い環境配慮型素材を提供し、それが再び商品の形として販売されることで、消費者参加型のサステナブルな社会の実現を目指してきました。
今回、「&+
®」のコンセプトである、「回収ストーリーへ参加を促す」という考え方へのより一層の共感を得るため、さらに取り組み範囲を拡大し、回収PETボトルに限らない様々な分野で、繊維素材に再利用する取り組みを開始します。
新たに、「&+
®」として販売する回収漁網由来ナイロンリサイクル繊維素材においても、再資源化事業者や漁網製造会社と連携した独自の漁網回収スキームの下、東レのケミカルリサイクル技術を活用した高付加価値なナイロンリサイクル繊維を生産・販売することで、漁網の回収への参加意識の向上と回収の促進、消費者がより満足できる商品企画に向けて繊維素材のラインアップを拡充します。
また、回収PETボトルを使用したポリエステルリサイクル繊維と同様、東レ独自の「リサイクル識別システム」の導入やリサイクル繊維に関する第三者証明を活用していくことで、より一層のトレーサビリティと信頼性を確保してまいります。
東レグループは、「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」において、「資源が持続可能な形で管理される世界」を、2050年に目指す世界のひとつとし、資源の枯渇問題、大量のゴミによる海洋汚染、CO
2排出量の抑制などのさまざまな課題を解決し、持続可能な循環型社会を実現するために全社をあげて取り組んでいます。繊維事業においても、資源を有効活用するために、今後も様々な分野で回収ストーリーへの参加を促し、その活動のシンボルとして、「&+
®」の取り組みを広く社会へ訴求し、高付加価値なリサイクル繊維のグローバルな事業拡大を目指してまいります。
「&+
®」リブランディングの詳細内容は下記のとおりです。
記
1.リブランディングの狙い:
「&+
®」の活動領域を拡大し、これまでのPETボトルに限定せず、回収漁網や回収衣料など、様々な分野に回収範囲を広げることで、幅広く回収ストーリーへの共感と参加を促す。それにより、東レが保有する高い技術力を活かして再資源化された高付加価値素材のラインナップを拡充し販売を拡大させることで、より一層、持続可能な循環型社会の実現に向けた貢献を加速する。
2.リブランディング前後の違い:
|
リブランディング前 |
リブランディング後 |
回収材料 |
ポストコンシューマー材料
(回収PETボトル) |
ポストコンシューマー材料を含む
(回収PETボトル、回収漁網、回収衣料など) |
素材 |
回収PETボトル由来リサイクルポリエステル繊維 |
1.回収PETボトル由来リサイクルポリエステル繊維
2.回収漁網由来リサイクルナイロン繊維
3.回収衣料由来リサイクルナイロン、ポリエステル、
アクリル繊維(今後検討予定)、など |
商品 |
<衣料>アウター、インナー、ボトム、シャツ、カットソー、
デニムなど
<資材>ワイピング等の不織布、中綿、カーシート、縫糸など |
<衣料>アウター、インナー、ボトム、シャツ、カットソー、
デニム、レッグウェア、アウトドアウェアなど
<資材>ワイピング等の不織布、中綿、カーシート、縫糸、
鞄地、漁網、ロープ、カーペットなど |
*「&+
®」は、GRSまたはRCS認証基準を取得済み、もしくは取得準備中です。
※2
<ご参考>「&+
®」WEBサイト:
https://www.andplus.toray/
以 上