合繊糸・綿(わた)・不織布の価格改定(値上げ)について

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2023.03.30

東レ株式会社



 東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:日覺 昭廣)は、このたび、衣料用・産業用の各分野へ販売するナイロン6糸(長繊維)・綿(短繊維)、ナイロン66糸(長繊維)・綿(短繊維)、ナイロンBCF糸(長繊維)、ポリエステル糸(長繊維)・綿(短繊維)、アクリル綿(短繊維)およびポリエステル長繊維不織布について、2023年4月出荷分から価格改定(値上げ)を実施します。
 今回の価格改定(値上げ)幅は、+30円~50円/kgとなります。

 一昨年来の合繊(ナイロン6、ナイロン66、ポリエステル、アクリル)用粗原料の急激な価格上昇は、ドル建てでは若干落ち着きを見せつつありますが、1ドル130円を超える円安が続いており、当社が国内で購入する円建ての粗原料価格は、この為替の影響により引き続き高い水準にとどまっています。
 粗原料以外についても、世界的な需給逼迫と円安により、石炭や天然ガスを中心とした燃料エネルギー価格の高騰は継続したままであり、副資材の価格や運輸費も含めた各合繊素材の製造、物流コストは、前回の値上げ発表後も高止まりしています。また、今春から電気・ガスとも一段の値上げが計画されており、更なるコストアップが予想されています。
 さらに、当社原糸・原綿の高次加工を請け負う、当社の協力会社、加工委託先においても同様の状況にあり、加工コストが大幅に上昇しております。
 当社は大半の製品を、日本国内にて原料から糸・綿・加工品まで生産しており、国内のモノづくりのサプライチェーンを維持するためには、前述のコスト上昇を転嫁せざるを得ない状況です。

 このような環境下、当社は固定費および比例費のあらゆる項目について、徹底的な削減と効率化による自助努力を続けてきました。2023年度から始まる新たな中期経営課題“プロジェクト AP-G 2025”においても、組織の総合力を活かした組織横断的コストダウン活動“トータルコストダウンプロジェクト”を推進し、2023年度から2025年度の3年間累計で全社で2000億円のコスト削減の取り組みを強化してまいります。
 しかしながら、前述の各種コスト上昇は、これらの努力で吸収できる範囲を超えており、安定した品質での商品供給や、高付加価値品の開発といった国内生産基盤の維持のために、粗原料をベースとした価格フォーミュラを結んでいるお客様へのエネルギーコスト上昇の転嫁や過去の未転嫁部分の遡及改定を含めた値上げ実施を決定しました。
 2021年12月および2022年3月、7月、10月に続き、短期間で5回目の値上げとなりますが、取引先をはじめ関係者のご理解を得ながら、確実に進めてまいる所存です。

 今回の値上げに関する詳細は次ページの通りです。

1.価格改定(値上げ)幅
+30~50円/kg
(過去の未転嫁遡及分、加工委託先でのコスト上昇分については個別に対応)

2.対象素材
ナイロン6長繊維(衣料用・産業用)
ナイロン66長繊維(衣料用・産業用)
ナイロン6、ナイロン66短繊維
ナイロンBCF糸
ポリエステル長繊維(衣料用・産業用)
ポリエステル短繊維
ポリエステル長繊維不織布
アクリル短繊維

3.改定時期
2023年4月出荷分から実施
 
以 上