東レ株式会社
東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:日覺 昭廣)は、この度、衣料用・産業用の各分野へ販売するナイロン6糸(長繊維)・綿(短繊維)、ナイロン66糸(長繊維)・綿(短繊維)、ナイロンBCF糸(長繊維)、ポリエステルの糸(長繊維)・綿(短繊維)、アクリル綿(短繊維)及びポリエステル長繊維不織布について、2022年5月出荷分から価格改定(値上げ)を実施します。
価格改定(値上げ)幅は、素材に応じて、+40円/kg~100円/kgとなります。詳細は下記をご覧ください。
当社が購入している合繊(ナイロン6、ナイロン66、ポリエステル、アクリル)用原料や粗原料の価格動向は、昨年秋以降高値圏での推移が続いています。その基となる原油価格は、世界的な景気回復に伴う需要増加と、産油国による増産抑制を受けた需給のひっ迫懸念、更にはウクライナ情勢による供給懸念に加え、急激な円安の進行により当面の間、一層の価格の上昇が見込まれています。また、こうした状況を背景に、合繊原料や粗原料においても国内サプライヤーを中心に供給体制の見直しや更なる値上げの動きも見られます。
加えて、輸送用コンテナ不足の深刻化を背景とした国内、海上運賃の高騰や、副資材および用役・燃料などのエネルギー価格も上昇し始めており、今後のコスト上昇や高止まりが改善する見通しは立っていません。
このような環境下、東レは中期経営課題“プロジェクトAP-G 2022”において「トータルコスト競争力強化プロジェクト(NTCプロジェクト)」を推進し、固定費および比例費のあらゆる項目について徹底的な費用削減・効率化の自助努力を続けています。
しかしながら、現在の原料価格の更なる上昇と輸送運賃などの各種コストや原燃料高騰に伴う用役価格の上昇は、これらの努力で吸収できる範囲を超えており、安定した品質での商品供給や、さらなる高付加価値品の開発・提案をおこなう体制の維持・推進のためにも、今回の値上げ実施を決定しました。
今回の値上げに関する詳細は次ページの通りです。
1.対象商品・価格改定(値上げ)幅
衣料用ナイロン6長繊維・短繊維 |
+80~100円/kg |
衣料用ナイロン66長繊維・短繊維 |
+50円/kg |
産業用ナイロン6長繊維・短繊維 |
+80~100円/kg |
産業用ナイロン66長繊維・短繊維 |
+50円/kg |
ナイロンBCF糸 |
+80~100円/kg |
|
|
衣料用ポリエステル長繊維 |
+40~50円/kg |
産業用ポリエステル長繊維 |
+50円/kg |
ポリエステル短繊維 |
+50円/kg |
|
|
アクリル短繊維 |
+40円/kg |
|
|
ポリエステル長繊維不織布 |
+50円/kg |
2.改定時期
2022年5月出荷分から実施
3.参考 : 合繊原料と粗原料
素材 |
原料 |
粗原料(原料の元となるもの) |
① |
② |
① |
② |
ポリエステル |
テレフタル酸 |
エチレングリコール |
- |
- |
ナイロン6 |
カプロラクタム |
- |
アンモニア |
ベンゼン |
ナイロン66 |
ヘキサメチレンジアミン |
アジピン酸 |
- |
- |
アクリル |
アクリルニトリル |
- |
- |
- |
以 上