東レ水なし平版®は、印刷時にVOCを含む湿し水を用いないことや、製版時にアルカリ現像廃液を出さない等の特長から環境に配慮した製品として広く認知され、1979年の販売開始以来、世界52ヶ国、1,500社以上の印刷会社で使用されています。
東レは2015年から100%VOCフリー印刷技術の開発を開始し、2017年にはVOCを発生する有機溶剤を含まない液体で印刷機のユニットを洗浄することができる水溶性UVインキを開発してきました。
そして今回、SP Group社と世界で初めて軟包装印刷分野での100%VOCフリー水なしEBオフセット印刷技術を使用したレトルト食品包装印刷の実証に成功しました。東レ水なし平版®にSP Group社の協力を得て今回開発した水溶性EBインキを適用し、EB硬化プロセスを組み合わせた本技術は、インキ溶剤乾燥、有機溶剤によるインキ洗浄が不要となり、すべての印刷工程において100%VOCフリーを達成すると共に、各国の食品包装規制にも準拠しています。
東レは「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」や、今年5月に発表した長期経営ビジョン“TORAY VISION 2030”の中で、事業活動を通じて地球環境問題や資源・エネルギー問題の解決に貢献することを表明しています。東レは今後も、先端素材とプロセスの開発を継続し、企業理念である「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」の具現化に取り組んで参ります。