HFUGは、2019年の販売開始以降、グローバルでの採用が広がっています。中国と並んでUF膜の大きな市場である米国では、日量10,000トンのアイダホ州公共下水回収案件で採用が決定しました。また、下廃水用途のみならず、ポーランドでは、日量7,500トン規模の工業用水処理設備が稼働しています。
今回、本格稼働開始した中国・無錫市のハイテク工業団地廃水処理施設は、膜利用型高度水処理と資源化ソリューションの大手である金科环境股份有限公司(GreenTech Environmental Co.,Ltd)が建設しており、日量34,000トンの廃水を精製します。これは、“Surface water Ⅲ class”と呼ばれる中国の厳しい水質基準を満たすHFUGの性能と実績、コンパクト性が評価されたものです。
HFUGは、すでに他社と比べて優れた運転安定性とコンパクトな設備による経済性が評価され、多くのパイロット設備が稼働しています。今後、UF膜の大きな市場である中国や米国に加え、市場拡大が見込まれるアジア、中東における海水淡水化や上下水道向け大型プロジェクトでも、省スペース、省コストに優れたHFUGの事業拡大を図ってまいります。
東レは2018年に発表した”東レグループ サステナビリティ・ビジョン”や、今年5月に発表した“TORAY VISION 2030”の中で、水処理膜によるグローバルな水問題解決を東レグループが取り組むべき課題として掲げています。今後も、東レは最先端の水処理膜技術を提供し続けることで、水問題解決に貢献する事業活動を引き続き強力に推進してまいります。