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大規模浄水向け最新型高膜面積・限外ろ過(UF)膜 “HFUG‐2020AN”がグローバルに活躍中 -「ろ過水量UPでよりコンパクトかつ経済性に優れる処理施設を実現」-

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2020.07.28

東レ株式会社

 東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、この度、世界最大級の膜面積を持つ中空糸膜型限外ろ過(UF)膜“HFUG-2020AN”(以下、HFUG)が中国・無錫市の大型廃水処理設備に採用され、6月から本格稼働開始したことをお知らせします。HFUGは水道浄水、工業用水浄化、工場廃水リサイクル等さまざまな用途で採用が拡大し、現在まで世界9ヵ国で採用されています。東レの水処理膜は、世界各地で進む産業の成長と水環境保全の両面を膜ろ過技術で支えています。

 東レのUF膜は、0.01μm(髪の毛太さの約1/5000)の孔を有する中空糸膜により廃水中の微細粒子やバクテリア等を除去することが出来ますが、HFUGは独自の製膜技術により膜強度や透水性能を維持したまま中空糸膜を細糸化することで、従来品と同じ容器に25%増の90平方メートルの膜面積を充填することに成功し、廃水処理設備の従来比約20%のコンパクト化を可能としました。また配管部品やバルブ等も低減することができ、省コストも同時に実現しました。

 HFUGは、2019年の販売開始以降、グローバルでの採用が広がっています。中国と並んでUF膜の大きな市場である米国では、日量10,000トンのアイダホ州公共下水回収案件で採用が決定しました。また、下廃水用途のみならず、ポーランドでは、日量7,500トン規模の工業用水処理設備が稼働しています。
 今回、本格稼働開始した中国・無錫市のハイテク工業団地廃水処理施設は、膜利用型高度水処理と資源化ソリューションの大手である金科环境股份有限公司(GreenTech Environmental Co.,Ltd)が建設しており、日量34,000トンの廃水を精製します。これは、“Surface water Ⅲ class”と呼ばれる中国の厳しい水質基準を満たすHFUGの性能と実績、コンパクト性が評価されたものです。


 HFUGは、すでに他社と比べて優れた運転安定性とコンパクトな設備による経済性が評価され、多くのパイロット設備が稼働しています。今後、UF膜の大きな市場である中国や米国に加え、市場拡大が見込まれるアジア、中東における海水淡水化や上下水道向け大型プロジェクトでも、省スペース、省コストに優れたHFUGの事業拡大を図ってまいります。

 東レは2018年に発表した”東レグループ サステナビリティ・ビジョン”や、今年5月に発表した“TORAY VISION 2030”の中で、水処理膜によるグローバルな水問題解決を東レグループが取り組むべき課題として掲げています。今後も、東レは最先端の水処理膜技術を提供し続けることで、水問題解決に貢献する事業活動を引き続き強力に推進してまいります。

以 上