<語句説明>
1)逆浸透(RO)膜:
濃厚水溶液と希薄水溶液とを半透膜で隔てて接触させると、濃度差で生じる浸透圧によって希薄水溶液側から濃厚水溶液側に水が移動します。ここで浸透圧より大きな圧力を濃厚水溶液側にかけると、水が半透膜を透過して希薄水溶液側に移動します。この現象を利用した膜分離法を逆浸透法と呼び、逆浸透法に用いる膜を逆浸透(RO)膜と言います。RO膜は、ナトリウムやカルシウムなどの金属イオン、塩素イオンや硫酸イオンなどの陰イオン、あるいは農薬などの低分子の有機化合物を除去対象としています。
2)拡散挙動:
逆浸透膜の内部にある水分子が、膜と相互作用しながら透過する際の速さやその動き方。
3)ZLD(Zero Liquid Discharge):
工場などから出る廃水をRO膜などで処理した後に環境中や下水道に放出せずに、濃縮装置や晶析装置を使用することで、最終的には固形廃棄物だけを排出し、途中段階で得られる水を再利用する仕組み。
4)東京大学との共同研究:
2016年10月5日当社プレスリリース
「逆浸透膜中の水分子の動きを解明-水分子の動的挙動計測と計算化学の両面から、細孔中の水運動性を明らかに-」
5)束縛水:
物質の表面と相互作用しているために、運動性が低い水分子。
6)自由水:
物質の表面などとの相互作用が極めて弱いか、または相互作用しないために、運動性が高い水分子。
7)アクア・イノベーション拠点:
文部科学省「革新的イノベーション創出プログラム「COI STREAM」の採択を受けて開始し、信州大学を中核機関に企業が参画した産学官連携の開発拠点です。