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艶やかな光沢感とふくらみを併せ持つファッション向け新素材 “Kinari”の開発について -独自の複合紡糸技術NANODESIGN®を活用-

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2019.10.31

東レ株式会社

 東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、このたび、天然絹のような上質な光沢、艶感、嵩高性、仕立てやすさを特長とする、新感覚のポリエステル長繊維テキスタイル「Kinari(キナリ)」を開発しました。洋装から和装、婦人用、紳士用いずれにも幅広く展開し、2020年秋冬シーズン向けから販売を開始します。販売計画は、初年度4,000反、3年後には10,000反を目指します。

 今回開発した「Kinari」は、特に数値で表しづらい感性領域に踏み込み、服としての仕立て映えをより美しく表現したいというお客様の声に応えるべく開発した素材です。従来のポリエステルにはない光沢感、艶感、嵩高性、軽量感、絹鳴りに加え、ポリエステル素材が本来持っている優れたプリーツ保持性、防シワ、吸汗速乾といったイージーケア性も併せ持っていることが大きな特長です。NANODESIGN®技術を駆使することで、成分の異なる3種類のポリマーを精密に設計し、特殊な海島断面構造を有しています。ポリマー毎に異なる熱収縮差をコントロールする高次加工技術により、熱処理した際に狙い通りのねじれを発現させ、また繊維間に複雑かつ微細な隙間を形成させることで、布帛に嵩高性と適度なゆらぎを付与しています。

 化繊・合繊フィラメント開発の歴史において、天然シルクは究極の目標素材として長年研究されてきました。東レは50年以上前から研究・技術開発を重ね、シルクの模倣に留まらず、天然繊維には表現できない独自の高質感・快適機能性を呈する優れたシルキー合繊素材「シルック®」シリーズを創出してきました。
 今回の「Kinari」開発プロジェクトにおいては、これまで培ってきた研究・技術開発内容を踏まえた上で、天然シルクの構造、性能について改めて徹底的に追求し、さらに最新の要素技術であるNANODESIGN®を掛け合わせることで、新感覚のシルキー素材を誕生させました。

 東レは今後、新素材「Kinari」を国内だけでなく海外のハイエンドゾーンに向けて展開し、服としての自由度や可能性を広げるテキスタイル素材として提案することで、人々のライフスタイルの多様化に応え、豊かな生活を支えてまいります。

以 上

《新素材Kinariについて》
【原糸断面】
【原糸断面】
【ブランドロゴ】
【ブランドロゴ】
【織物断面】
【織物断面】
【織物断面拡大】
【織物断面拡大】
複合紡糸技術NANODEDIGN®による3成分海島複合の特殊異型断面糸と、高次加工技術を融合させ、繊維間に微細な空隙を生み出すことで、以下の特徴を有しています。
1.上質な光沢感から生み出される艶感
2.嵩高性、軽量感、絹鳴り
3.可縫性向上と仕立て映えをより美しく表現
4.プリーツ保持性とイージーケア性、着用時の防シワ性
《複合紡糸技術NANODESIGN®について》
複数の原料樹脂を極めて多数の微細な流れに一旦分割し、この多数の微細な流れを一気に吐出、合流させる革新的な複合断面形成技術。従来技術では到達できなかったレベルで、複合繊維の断面形態を任意に、かつ高精度に設計することが可能となる。
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NANODESIGN®