東レ(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、このたび、水処理膜製品(RO、NF、UF、MBR)の製造・販売を行う新会社を中国・佛山に設立することを決定しました。新会社は「東麗膜科技(佛山)有限公司」(英語名:Toray Membrane (Foshan) Co.,Ltd、略称:TMFC)として、土地取得、工場建設等の事業基盤整備を進めてまいります。
なお、佛山では現在、高機能ポリプロピレン長繊維不織布(PPスパンボンド)の生産・販売を行う「東麗高新聚化(佛山)有限公司」(略称:TPF)を建設中であり、TMFCはこれに隣接する敷地に設立します。経営インフラやシステム構築の共有により、効率的な体制づくりを行います。
近年、中国における水処理膜の需要は急拡大してきています。東レはこれまで中国において、家庭用浄水器の展開に加え、上水・工業用水処理、海水淡水化、下廃水再利用に使用される各種水処理膜を供給することで、中国における水環境改善・水不足問題の解決に貢献してきました。
広東省は、産学連携を強化して先進技術の研究開発を計画的に推し進めており、また佛山市は、広東省珠江デルタ経済圏の中心部に位置しているため、日本の大企業・中小企業との連携実績を多数有しています。
東レは、北京、塩城にも水処理膜の製造・販売会社を有しており、新たに佛山に拠点を構築することで、環境改善が急ピッチで進められている中国で急拡大する水処理膜のマーケットに早急に対応してまいります。
なお、このたびのTMFC設立に際しては、来日した馬興瑞中国・広東省長をお迎えし、4月7日に東レ名古屋事業場(所在地:愛知県名古屋市)において調印式を行いました。
東レは、中期経営課題"プロジェクトAP-G2019"で掲げる「グリーンイノベーション事業拡大(GR)プロジェクト」において、環境問題や資源・エネルギー問題の解決に貢献する事業拡大を目指しています。その中核である水処理事業をグローバルに展開していくことで、今後も世界有数の総合水処理膜メーカーとして、水資源問題解決への貢献を強力に推進してまいります。