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平成28年度 第57回 東レ科学技術賞 第57回 東レ科学技術研究助成 第48回 東レ理科教育賞の決定について

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2017.02.14

公益財団法人 東レ科学振興会

 公益財団法人 東レ科学振興会(会長 榊原定征)は、第57回東レ科学技術賞、東レ科学技術研究助成および第48回東レ理科教育賞を次のとおり決定しました。
 
東レ科学技術賞
東京理科大学理学部教授
理化学研究所数理創造プログラムディレクター
硤合 憲三氏
初田 哲男氏
東レ科学技術研究助成
神奈川大学工学部准教授 岩倉 いずみ 氏 ほか10名
東レ理科教育賞文部科学大臣賞
千葉県立生浜高等学校教諭 田原 豊 氏
ほか理科教育賞2名、佳作2名、奨励作3名

 贈呈式は3月15日、東京・丸の内の日本工業倶楽部で行います。

 東レ科学技術賞は科学技術で優れた業績をあげた方の表彰、東レ科学技術研究助成は科学技術の基礎的、萌芽的研究を行っている若手研究者への資金援助で、募集は77学協会および当会の推薦委員の推薦により行っています。東レ理科教育賞は公募で、創意と工夫によって著しい教育効果をあげた中学校・高等学校等の理科の先生を表彰しています。

 東レ科学技術賞2名の業績と東レ理科教育賞文部科学大臣賞の受賞内容は次のとおりです。

 
1. 東レ科学技術賞
硤合 憲三 氏  不斉自己触媒反応の発見とホモキラリティーの起源の研究
氏は、自然界において光学活性アミノ酸が作られる起源の解明を手がけ、自己を不斉合成し自己増殖する反応を発見した。また、不斉の起源として提唱されていた水晶や円偏光を不斉源として用い、キラル化合物を合成する手法を開発した。これらの成果は、ホモキラリティー成立の起源を解明する鍵を与えるものとして高く評価された。
初田 哲男 氏  原子核のクォーク構造に関する開拓的理論研究
氏は、原子の中心に位置する原子核を、より基本的な素粒子であるクォークの量子色力学理論をもとに解明する一連の研究で、対称性の現れ方の温度・密度変化の解明や核力の第一原理計算の成功など、原子核物理学の今後の発展の方向をリードする卓越した業績を上げた。
 
2. 東レ理科教育賞文部科学大臣賞
田原 豊 氏  鳥類胚の無殻培養法の開発と教材化
本考案は、自作した簡便な殻なし透明人工孵化容器を用いて、生徒にとって身近なニワトリやウズラの食用有精卵が孵化するまでの発生過程をまるごと連続的に観察可能にしたもので、今後初等教育から高等教育までの幅広い教育現場で生物学の生きた教材となることが期待できる。
 
以 上