東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺 昭廣 、以下「東レ」)はこのたび、蒸れ感の軽減と静電気の抑制により高い快適性を実現したテキスタイル「MOIST+®」(モイストプラス)を開発しました。
2018年春夏シーズンから、スポーツ・アウトドアウェア用途のトップスやボトムス、アウターに向けたオールシーズン素材として販売を開始し、2017年度に10万m、3年後の2020年度には50万mへの拡大を目指します。
「MOIST+®」には、新たに開発した特殊な吸放湿ポリマーを芯部に配し、鞘部にナイロンポリマーを使用した芯鞘状の複合繊維を使用しています。この複合繊維は、一般的なナイロン素材に比べ約3倍の吸放湿性能を有するとともに、強度や耐久性を鞘部のナイロンポリマーが補うことで、テキスタイルにした際に実用的な性能を持たせています。
従来の複合紡糸技術では、この2種類のポリマーの機能を維持しながら、芯鞘構造に紡糸することは困難でした。今回、東レの先端複合紡糸技術により、芯部の吸放湿ポリマーと鞘部のナイロンポリマーそれぞれの紡糸条件を最適化させ、両ポリマーの特長を最大限発揮させる芯鞘複合繊維の開発に成功しました。