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独Kautex社製3Dサクションブロー成形機の導入について -拡大するターボダクト市場向けに材料・成形加工技術を強化-

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2016.07.12

東レ株式会社

 東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺 昭廣、以下「東レ」)は、このたび、ターボ搭載車に用いられるターボダクトの材料および成形加工技術を強化するため、世界最大手のサクションブロー成形機メーカーであるドイツのKautex Maschinenbau GmbH (本社:ドイツ連邦共和国ボン市、CEO:Dr. Olaf Weiland、以下「カウテックス社」)から大型3Dサクションブロー成形機を導入することを決定しました。日系エンジニアリングプラスチックメーカーによる同成形機の導入は初めてとなります。今後、本年8月までに名古屋事業場(樹脂応用開発センター内)に設置し、10月から本格稼働する計画です。
 東レは、今回の導入を通じてカウテックス社との関係を強化し、同社の豊富な知見とノウハウを活用した材料開発を行うとともに、成形加工技術まで含めたトータルなソリューション提案を推進してまいります。

 近年、自動車の燃費向上を目的として、小型エンジンとターボチャージャーを組み合わせたダウンサイジングターボ車が急速に拡大しています。ターボチャージャーとエンジンを繋ぐターボダクトには従来金属が使用されていましたが、現在は軽量性と設計自由度の優位性から樹脂材料の使用が主流となっています。とりわけ、高い長期耐熱性や耐薬品性などの要求特性を満たす材料として、PPS樹脂やナイロン樹脂、PBT樹脂などの高機能エンジニアリングプラスチックスの適用が広がっています。
 樹脂製ターボダクトの成形方法としては、主に射出成形とサクションブロー成形がありますが、長尺で複雑な形状にも対応できる設計自由度の高さに加え、一体成形によりサイクルタイム短縮が可能なことから、サクションブロー成形への注目が高まっています。

 東レはターボダクト向け材料として、高機能PPS樹脂 トレリナ®をはじめ、ナイロン樹脂 アミラン®、PBT樹脂 トレコン®など各種エンジニアリングプラスチックを幅広くラインナップしています。今回、世界最大手のカウテックス社からサクションブロー成形機を導入することで、新たな成形方法に関する技術・ノウハウの蓄積が期待できます。これにより、サクションブロー成形に最適な材料の開発力を強化すると同時に、ターボダクトの成形加工技術まで含めたお客様へのトータルなソリューション提案が可能となります。

 ターボ搭載車の世界市場は引き続き伸長が予想されており、2020年には現在の約2倍となる3,900万台にまで拡大すると見込まれています。
 東レは、自動車向け先端材料・部材の総合技術開発拠点「オートモーティブセンター」とも緊密に連携し、サクションブロー成形機を活用したお客様との共同開発に積極的に取り組むことで、ターボダクト向けに当社エンジニアリングプラスチックスの更なる拡大を目指してまいります。

以 上

<ご参考>
Kautex Maschinenbau GmbH概要
1. 設立 1935年
2. 所在地 ドイツ連邦共和国 ボン市
3. 代表者 CEO Dr. Olaf Weiland
4. 事業内容 サクションブロー成形機等、産業機械の製造販売
5. ホームページ http://www.kautex-group.com