TR-3300Sは、個人用透析装置 TR-3000Sからデザインを一新させ、①業務効率化、②操作性・作業性の向上、③安全性・信頼性の追求、④高機能化、⑤クリーン化のコンセプトのもと新たに開発した製品です。安全性を重視した逆ろ過透析液による自動化機能や、ユーザーフレンドリーデザインなどの特長を有しています。
透析施設の多くは透析用監視装置(セントラルシステム)と個人用透析装置の組み合わせでシステム構成されています。今回発売するTR-3300Sと、すでに市場で高い評価をいただいている弊社の透析用監視装置 TR-3300M(以下、TR-3300M)の併用によって、ほぼすべての透析室で生理食塩液を必要としない自動化透析が可能となり、経済性や業務効率化に大きく寄与します。また、透析装置の操作・作業および血液回路などのディスポーザブル品との共通化、共有化によって、装置操作ミス、血液回路のセットミスなどのヒューマンエラー防止効果が期待できます。
透析の準備(自動プライミング)は、透析医療事故防止に対応した当社独自の方式(オーバーフローラインレス)を採用し、高い安全性を確保する一方、治療モードでは近年普及しているオンラインHDFはもちろんのこと、透析中の末梢循環の改善が期待できる新たな治療法"間歇補充型HDF"(I-HDF)にも対応しています。
これら特長を有するTR-3300Sは市場のニーズに応え、透析治療の更なる質の向上に大きく寄与できる人工腎臓装置であり、TR-3300Mとの組み合わせによって、今後、多くの透析施設への普及が期待できる新製品と考えています。