“トレカ®”炭素繊維織物のボーイング787向け供給について

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2015.04.24

東レ株式会社

東レ株式会社(所在地:東京都中央区、社長:日覺 昭廣、以下「東レ」)は、この度、グループ企業の創和テキスタイル株式会社(本店:石川県羽咋市、社長:藤井 寛三、以下「創和テキスタイル」)において、ボーイング社向け炭素繊維織物の生産設備認定テストを完了しました。
 創和テキスタイルは、第1四半期(4~6月)中に、ボーイング787“ドリームライナー”機向けに“トレカ®”炭素繊維織物の供給を開始する計画です。

 東レは、ボーイング787型機向け“トレカ®”炭素繊維材料の需要が増大するのに対応して、日米両国におけるサプライチェーンの増強を進めてきました。2014年1月に米国子会社Toray Composites (America), Inc.(所在地:米国ワシントン州タコマ市、社長:仲摩 良一、略称「TCA」)における“トレカ®”プリプレグの増強を決定したのに続き、同年9月には、石川工場(石川県能美市)へスリットテープの生産設備を導入する計画を公表しています。
 今回供給予定の“トレカ®”炭素繊維織物は、米国TCAにてプリプレグ加工され787型機の構造材料として使用されるものです。従来、TCA社がプリプレグ加工する炭素繊維織物は全て米国内で外注にて製織していましたが、創和テキスタイルが、東レ愛媛工場(愛媛県伊予郡)で製造された炭素繊維を製織しTCAへ供給することで、東レグループ内で一貫製造することが可能になりました。創和テキスタイルは、今後徐々に製織数量を引き上げて、787型機向けに供給を拡大していく計画です。

 創和テキスタイルは、東レのグループ企業で、北陸繊維産地を拠点に繊維製品の企画開発から製造・販売まで一貫して手掛ける一村産業株式会社(本店:石川県金沢市)の子会社です。合繊織物事業では、その生産力、商品開発力によりユニフォーム用途で国内最大のシェアを有していますが、近年カーシート等の産業用途も拡大しています。また、その優れた製織技術と品質管理力を生かして炭素繊維織物事業にも進出しています。

 東レは現在、中期経営課題“プロジェクトAP-G 2016”に取り組んでおり、その基本戦略のひとつとして、成長分野における事業拡大「グリーンイノベーション事業拡大(GR)プロジェクト」を掲げ、環境問題や資源、エネルギー問題の解決に貢献する事業の拡大にグループ一丸となって取り組んでいます。
 東レは、航空機や自動車をはじめとする輸送機器の軽量化素材として期待される炭素繊維複合材料事業に積極的に経営資源を投入し、更なる事業拡大を図って参ります。

以 上