炭素繊維リサイクル技術開発組合の解散について

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2015.04.01

三菱レイヨン株式会社
東レ株式会社
東邦テナックス株式会社

三菱レイヨン株式会社(本社:東京都千代田区、社長:越智 仁)、東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺 昭廣)、東邦テナックス株式会社(本社:東京都千代田区、社長:吉野 隆)は、炭素繊維のリサイクル量産技術を確立するために2012年4月に3社が共同出資して設立した「炭素繊維リサイクル技術開発組合」(以下、組合)を、2015年3月31日をもって解散いたしました。

 炭素繊維はその製造過程において、地球温暖化の原因とされる温室効果ガス(二酸化炭素)を排出しますが、炭素繊維を使用した製品のライフサイクル全体を通して考えると、軽量化効果により二酸化炭素排出量を大幅に低減できることから、地球環境問題の解決に貢献する素材として、航空機や自動車など幅広い用途で需要が拡大しています。

 こうした需要拡大を背景とした炭素繊維リサイクルへの市場の関心の高まりを受け、炭素繊維協会では2006年から経済産業省の補助事業である「炭素繊維リサイクル技術の実証研究開発」により福岡県大牟田市エコタウン内に実証プラントを建設し、また2009年からは福岡県および大牟田市からの支援も得て、リサイクルの基礎技術開発に取り組んできました。その後、2012年3月末に炭素繊維協会から技術・ノウハウと大牟田パイロットプラントを3社で承継し、「炭素繊維リサイクル技術開発組合」を設立して、共同でリサイクル技術開発を推進してきました。

 組合では、3年間の活動を通じて、炭素繊維リサイクル技術の深化を図ってまいりましたが、このたび製造技術確立という初期の目標を達成したことから、当組合を2015年3月末で発展的に解散することとなりました。

 今後、3社は組合の共同開発で得られた知見・ノウハウをいかし、各社独自で炭素繊維リサイクルの量産技術開発および事業化の検討を進めていく方針です。3社は、世界の炭素繊維生産において大きな役割を担う日本の炭素繊維メーカーとして、炭素繊維のライフサイクルを通した循環型社会実現に貢献していきます。

以 上