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高い吸水拡散性とソフトな肌触りを備えたポリエステル原綿 ペンタス®αの本格販売開始について

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2015.01.21

東レ株式会社

東レ(株)(本社:東京都中央区、代表取締役社長:日覺昭廣)は、この度、扁平な繊維の表面に多数の微細な凹凸を配置することで、高い吸水拡散性とソフトな肌触りを実現したポリエステル原綿ペンタス®αを開発し、2015年2月より本格販売を開始します。
 本製品は、高い吸水拡散性とソフトな肌触りに加え透け防止性を特長とし、高機能な快適素材として衣料用途及び生活資材用途へ広く展開します。また、これらの特長を活かして衛生材料を中心とした不織布用途へも展開する計画です。
 販売目標は、初年の売上高を20億円とし、2020年には売上高50億円への拡大を目指します。

ペンタス®αは扁平な断面形状の繊維の表面に微細な凹凸を施した扁平多葉型断面の原綿です。これまで、通常の1.7dtex程度のポリエステル原綿の表面にミクロンレベルの微細な凹凸を多数配置することは、形状を安定させることが困難でした。今回当社が開発したペンタス®αには、ミクロンレベルで繊維断面を制御できる口金設計技術に加え、製糸時の口金付近の気流制御といった製糸条件の最適化技術が新たに用いられています。
 ペンタス®αは、原綿表面に付与した凹凸により生地や不織布にした際に繊維間に微細な空隙を形成するため、毛細管現象による高い吸水拡散性を発現します。また、多葉型断面形状により、撥水加工などの後加工時に使用する薬剤が凹凸の隙間に入り込むことによる高い機能性と耐久性の発現と、表面の凹凸で光が乱反射することによる透け防止効果とUVカット効果が期待できます。加えて、風合い面では扁平な形状であることから、曲がり方がしなやかでソフトな肌触りを備えています。
 これらの特長を活かし、国内外の東レグループ各社と連携してオールシーズン向けのスポーツウェア、ファッション衣料、ユニフォームや中東民族衣装などの衣料用途や、寝装、タオル、マットなどの生活資材用途に展開します。また、衛生材からワイピング、コスメティック関連といった不織布用途まで、幅広く展開していきます。
 また、当社はペンタス®αを洗濯後の乾燥機の使用時間短縮による省エネでCO2排出量削減に貢献するグリーンイノベーション製品として位置づけ、各方面に提案します。

 当社グループは、2014年4月からスタートさせた中期経営課題 “プロジェクト AP-G 2016”において、地球環境問題や資源エネルギー問題の解決に貢献するグリーンイノベーション事業と、東レグループが保有する先端材料を活用し、医療現場の負担軽減に資するライフイノベーション事業の拡大を推進しています。東レは、繊維事業で長年にわたり蓄積した技術力を活かし、より快適な生活の実現に貢献してまいります。

 ペンタス®αの概要は次ページの通りです。



1. 素材名 :ペンタス®α
2. 展開品種 :ポリエステル原綿 1.7dtex セミダル 及び フルダル
3. 特長 :(1)毛細管現象による高い吸水拡散性
(2)後加工で付与する機能の高いレベルでの発現性と耐久性
(3)光の乱反射による透け防止性とUVカット性
(4)ソフトな肌触り
4. 販売目標:初年  売上高20億円/年
2020年  売上高50億円/年

5. 関連特許:2件