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発作性心房細動治療用カテーテル・アブレーションシステムの 製造販売承認申請および販売提携契約について

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2014.12.24

東レ株式会社
センチュリーメディカル株式会社

東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、有限会社日本エレクテルと共同開発を進めてきた発作性心房細動※1治療用カテーテル・アブレーション※2システム(以下、本品という)について11月に厚生労働省に製造販売承認申請を行いました。また、センチュリーメディカル株式会社(本社:東京都品川区、社長:星野彬、以下「センチュリーメディカル」、親会社:伊藤忠商事株式会社)と本品の販売提携契約を締結しました。本契約により、センチュリーメディカルは日本市場における独占販売権を取得いたします。

 心房細動の治療には、抗不整脈薬による薬物治療、カテーテル・アブレーション、外科手術などがあります。カテーテル・アブレーションとしては、カテーテル先端の電極で心筋組織を点状に繰り返し焼灼(しょうしゃく)する方法が主流ですが、東レが開発した本品は、カテーテルの先端に取り付けられたバルーンの中の液体を温めて心筋組織を焼灼します。これにより、電極が心筋組織に直接触れず、バルーン内液を介して間接的に加熱されます。また、バルーンが柔軟な球形を有していることから、心房細動治療の主要な治療部位である肺静脈の入り口にリング状に接触させることができますので、より短時間での心房細動治療が可能となることを期待しています。

 東レはコーポレート・スローガン“Innovation by Chemistry”のもと、Chemistry(化学)を核にInnovation(革新と創造)に挑戦し、「先端材料で世界のトップ企業」を目指し、有機合成化学、高分子化学、バイオテクノロジー、およびナノテクノロジーをコア技術として新製品・新技術の創出を進めてまいります。また、東レグループは現在推進中の中期経営課題“プロジェクト AP-G 2016”における次代の成長エンジンとして「重点育成・拡大事業」と位置づける、ライフサイエンス領域での事業の拡大を目指します。

【語句の説明】
※1発作性心房細動
心房細動は最も多くみられる不整脈の一種で、脈拍が不規則になり、通常より早くなることが多く、動悸や息切れを感じます。日本での心房細動の患者さんは約70万人以上と推定されています。心房細動は、それ自体が致命的な疾患ではありませんが、持続することで、心房内に血栓ができやすくなり、その血栓が脳梗塞など重篤な疾患を引き起こす原因となります。発作性心房細動は、それらのうち、一般に発症から7日以内に正常に戻る心房細動のことをいいます。

※2カテーテル・アブレーション
不整脈の根治療法のひとつです。足の付け根の静脈から挿入した電極カテーテルを、不整脈の原因となっている電気信号が発生している心臓内部位へ留置し、カテーテルの先端部で異常部分を焼灼(組織を焼くこと=アブレーション)する治療法です。焼灼の方法は、カテーテル先端から高周波電流(交流電流)を流すことにより心筋組織を熱凝固させる高周波アブレーションが主流ですが、液体窒素を用いた冷凍凝固アブレーションなどもあります。