<ご参考>
1.ナルフラフィン塩酸塩の特徴
ナルフラフィン塩酸塩は、オピオイドκ(カッパ)受容体に選択的に作用して作動活性を示し、従来の止痒薬(抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬など)とは異なるメカニズムを有する化合物です。ナルフラフィン塩酸塩は慢性肝疾患患者さんにおける抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などで既存治療では抑えられなかった強い痒みに対し有効性を示すと期待されています。また慢性肝疾患患者さんの生活の質(Quality of Life)向上に大きく貢献するものと考えています。
なお、日本においては、2009年より、血液透析患者における経口そう痒症改善剤「レミッチ®カプセル2.5μg」として、東レが製造販売承認を取得し鳥居薬品株式会社が販売しています。
2.オピオイド受容体とは
受容体とは細胞膜上に存在し、各種生理活性物質を特異的に認識して結合し、生体反応の引き金を引く部分です。受容体は体内に多種類存在し、その種類によって結合できる物質や、結合後にあらわれる薬理作用が全く異なってきます。オピオイドも受容体に結合して反応を示す物質の一つであり、その受容体がオピオイド受容体です。オピオイド受容体の発見当初は、オピオイド受容体は1種類であると考えられていましたが、その後の学問の進歩により現在はμ(ミュー)、δ(デルタ)、κ(カッパ)の大きく3種類の受容体に分類できることがわかっています。
3.作動薬とは
受容体を標的にする薬は、作動薬と拮抗薬に分けられます。作動薬はその受容体を活性化もしくは刺激して、細胞の活動を増減する反応を誘発します。
4.PMS(Post Marketing Surveillance)とは
承認された医薬品等において市販後の安全対策を図ることを目的に実施する活動をいう。なお、これらはGVP(Good Vigilance Practice)省令やGPSP(Good Post-marketing Study Practice)省令などの法規制に定められています。
5.会社概要
東レ株式会社
本社 :【住所】東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号
社長 :日覺 昭廣(ニッカク アキヒロ)
資本金 :147,873百万円(2014年3月末現在)
東レ・メディカル株式会社
本社 :【住所】東京都中央区日本橋本町二丁目4番1号
社長 :大志万 俊夫(オオシマ トシオ)
資本金 :1,333百万円(2014年3月末現在)
株式会社オーファンパシフィック
本社 :【住所】東京都品川区西五反田七丁目10番4号
社長 :坪倉 昭男(ツボクラ アキオ)
資本金 :100百万円(2014年3月末現在)
以上