<別紙>
1. TRK-820の特長
TRK-820は、オピオイドκ(カッパ)受容体に選択的に結合して作動活性を示す、従来の止痒薬(抗ヒスタミン薬など)とは異なるメカニズムを有する新規化合物です。TRK-820は抗ヒスタミン薬などでは抑えられなかった中枢性の痒みを抑えることが可能であり、血液透析患者における既存治療では効果が不十分な痒みに有効性を示します。また、血液透析患者の生活の質(QOL = Quality of Life)向上に大きく貢献するものと考えています。
2. オピオイド受容体
受容体とは細胞膜上に存在し、各種生理活性物質を特異的に認識して結合し、生体反応の引き金を引く部分です。受容体は体内に多種類存在し、その種類によって結合できる化合物や、結合後にあらわれる薬理作用が全く異なります。オピオイドも受容体に結合して反応を示す物質の1つであり、その受容体がオピオイド受容体です。オピオイド受容体の発見当初は、受容体は1種類であると考えられていましたが、その後の学問の進歩により現在はμ(ミュー)、δ(デルタ)、κ(カッパ)の大きく3種類の受容体に分類できることがわかっています。
3. 作動薬とは
受容体を標的にする薬は、作動薬と拮抗薬に分けられます。作動薬はその受容体を活性化もしくは刺激して、細胞の活動を増減する反応を誘発します。
<会社概要>
■東レ株式会社
本社 : 東京都中央区日本橋室町2丁目1番1号
社長 : 日覺昭廣
ウェブサイト:
http://www.toray.co.jp
東レ株式会社は、1926年に化学繊維レーヨンの製造会社として創業。その後、合成繊維、樹脂、フィルム、炭素繊維、電子材料、高機能水処理膜、医薬・医療品というさまざまな「先端材料」を開発し、市場を開拓・深耕してきました。2011年4月からは、「持続的に収益を拡大する企業グループ」を目指す経営活動の統一方針として長期経営ビジョン“AP-Growth TORAY 2020”を策定し、2014年4月からその第2ステージとして「成長分野および成長地域における事業拡大」を要とした中期経営課題“プロジェクト AP-G2016”を推進しています。グローバルには、現在、世界25の国と地域で事業を展開しています。また、ライフサイエンス領域は、プロジェクト AP-G2016”における次世代の成長エンジンとして「重点育成・拡大事業」と位置付けており、同領域でのさらなる事業の拡大をめざします。東レは今後とも「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」という企業理念のもと、「Innovation by Chemistry」をコーポレートスローガンに、「先端材料で世界のトップ企業を目指す」という高い「志」を掲げ、あらゆる企業・事業活動の領域でイノベーション(革新と創造)に挑戦していきます。
■Orient EuroPharma Co.,Ltd.
本社 : 台北市復興南路一段368號7樓
董事長 : 蔡正弘
ウェブサイト:
http://www.oep.com.tw/en-global
Orient EuroPharma Co.,Ltd (OEP)は、”Integrity, Solidarity and Innovation”のコア・バリューのもと1982年に設立され、2003年に正式に證券櫃檯買賣中心に上場したグローバル製薬企業です。OEPは、アジア太平洋地域に9つの子会社と760名以上の従業員を有し、その40%は台湾国外の従業員が占めています。OEPの主要製品は、医薬品、抗がん剤、化粧品、小児・大人向け栄養剤とヘルスケア製品であり、アジア太平洋地域の販売・マーケティングに強みを有しています。OEPはNCE(新規化学物質)による新薬開発にも取り組んでおり、幾つかの製品パイプラインはフェーズⅢ臨床試験を開始しています。また、2008年には、FDAの505(b)(2)申請に該当する医薬品と後発医薬品を中心に開発、販売を行う子会社OrientPHARMA Co.,Ltd(OP)を米国に設立しています。2013年には抗がん剤開発を行うOP Nano Co.Ltd(ON)を設立し、2014年に新しい注射剤工場の建設を開始しました。