東レ(株)(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)およびToray Carbon Fibers Europe S.A.(トーレ・カーボン・ファイバーズ・ヨーロッパ、本社:フランス共和国アビドス、社長:Bernard Martin、以下「CFE」)は、去る9月26日、CFEのLacq(ラック)工場において、鈴木庸一駐フランス日本国特命全権大使をはじめ、フランス政府・官庁および地元の関係者、炭素繊維のお客様約230名をお迎えし、炭素繊維原糸(プリカーサ)新工場の竣工式を執り行いました。
今回、CFEで竣工したプリカーサ工場は、2012年3月に発表した、日本・米国・フランス・韓国の世界4極での炭素繊維生産能力増強投資の一環として建設を進めていたもので、東レグループのプリカーサ生産拠点としては日本、米国に次ぐ3番目の拠点となります。これによりCFEは、これまで日本から輸入していたプリカーサを自社生産品に切り替えることで一貫生産によるコスト競争力が強化されるとともに、韓国Toray Advanced Material Korea Inc.をはじめとする東レグループ各拠点にプリカーサを供給することでグループの事業拡大に貢献することになります。
2013年のPAN系炭素繊維の世界需要は約40,000トンを超える規模まで拡大し、今後も年率15%以上の高成長が見込まれています。東レは、高機能レギュラートウ炭素繊維“トレカ®”に加え、本年2月にはZoltek Companies, Inc.の買収によりラージトウ炭素繊維事業に本格参入し、市場ニーズに合わせた製品を供給することで拡大する需要に対応しています。
東レグループは、本年4月からスタートした中期経営課題“プロジェクト AP-G 2016”の成長戦略を支える事業として、積極的な経営資源の投入により、炭素繊維複合材料事業の更なる拡大を目指して参ります。
CFE の概要は下記の通りです。
1.会社名 :Toray Carbon Fibers Europe S.A.
2.設立 :1982年12月
3.所在地 :フランス共和国アビドス
4.資本金 :184.8百万ユーロ(東レ100%出資)
5.代表者 :Bernard Martin(ベルナルド・マルタン)
6.事業内容 :炭素繊維の製造販売