急性血液浄化治療製品の欧州8カ国における販売契約締結について

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2014.09.16

東レ株式会社

 東レ株式会社(本社:東京、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、このたび世界的な総合医療企業であるフレゼニウス メディカル ケアAG&Co KGaA(本社:ドイツ-バドホンブルグ、CEO:Rice Powell、以下「フレゼニウス」)と、東レが製造するエンドトキシン除去向け吸着型血液浄化用浄化器「トレミキシン®」*1,*2およびポリメチルメタクリレート(PMMA)系中空糸を用いた持続緩徐式血液濾過器*3,*4について、欧州8カ国における独占販売契約を締結しました。本契約により、対象地域についてはフレゼニウスが独占的に販売を行うことになります。

 トレミキシン®は敗血症の原因となるエンドトキシンを吸着除去する血液浄化器として、1994年の発売開始以来、重症敗血症や敗血症性ショックの治療のため、国内を中心に多くの臨床現場で使用されてきました。
 PMMA系中空糸を用いた持続緩徐式血液濾過器は1991年に製造承認を取得し、主に救急・集中治療領域において急性腎不全の治療や不全臓器の機能補助のために多くの使用実績を上げてきました。
 今回の提携は、欧州での急性血液浄化治療製品の更なる市場拡大を目指す東レの希望と、新たな血液浄化治療製品の品揃えを強化したいフレゼニウスの戦略が合致し実現したものです。

 東レはコーポレート・スローガン“Innovation by Chemistry”のもと、Chemistry(化学)を核にInnovation(革新と創造)に挑戦し、「先端材料で世界のトップ企業」を目指し、有機合成化学、高分子化学、バイオテクノロジーおよびナノテクノロジーをコア技術として新製品・新技術の創出を進めてまいります。また、東レグループは現在推進中の中期経営課題“プロジェクト AP-G 2016” における次代の成長エンジンとして「重点育成・拡大事業」と位置づける、ライフサイエンス領域での事業の拡大を目指します。

―販売契約対象国―
ドイツ、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、ポーランド、ハンガリー、チェコ


※1:1993年国内製造販売承認取得(承認番号:20500BZZ00926000)
※2:1998年CEマーキング取得、2002年欧州販売開始
※3:1991年国内製造販売承認取得(承認番号:20300BZZ00624000)
※4:現在CEマーキング取得申請中


以 上
<用語説明>
 「敗血症」
感染に対する生体反応により引き起こされる臓器の機能不全状態のことで、エンドトキシン(細菌の構成成分毒素)が炎症反応の引き金として重要な役割を担っています。重症化すると敗血症性ショックに陥り、循環器、呼吸器などの機能障害を併発し、最後は多臓器不全で死に至る疾患です。
 「急性腎不全」
腎臓の働きが急激に低下した状態を急性腎不全といいます。体液の状態を一定に保つことができなくなるため、血液浄化治療を行う必要があります。
 「持続緩徐式血液濾過法」
時間をかけてゆっくりと血中から物質除去を行う治療法です。循環動態に与える影響が少ないという利点があります。

<会社概要>
 フレゼニウス メディカル ケアAG&Co KGaA
 本社 :ドイツ-バドホンブルグ
 CEO :Rice Powell

フレゼニウス メディカル ケアは、世界で250万人といわれる透析患者に対する透析関連製品およびサービスを提供する世界最大の会社です。フレゼニウス メディカル ケアは、北米、欧州、南米、アジア、アフリカにおける3,335ヶ所の自身の透析クリニックを通じて、280,942人の方に透析治療を提供しています。フレゼニウス メディカル ケアは、透析機器、透析膜、その他透析時に使用する使い捨て器具などの透析関連製品についても世界最大の供給会社です。

以 上