• HOME
  • ニュースルーム
  • 米国ボーイング社787型機用炭素繊維 “トレカ® ”プリプレグを 東レ石川工場から初出荷

米国ボーイング社787型機用炭素繊維 “トレカ® ”プリプレグを 東レ石川工場から初出荷

facebookでシェアする twitterでシェアする Linkedinでシェアする

2013.12.06

東レ株式会社

 東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、この度、2009年7月に本格稼働を開始した石川工場(石川県能美市)の炭素繊維“トレカ® ”を使用したプリプレグ(炭素繊維樹脂含浸シート)生産ラインの米国ボーイング社設備認定を取得し、昨12月5日(木)にボーイング787型機用プリプレグを初出荷しました。

 石川工場のプリプレグ第1生産ラインは、その稼働開始以降、スポーツ・産業用途向けに製品を生産・供給してきましたが、ボーイング社の設備認定を取得したことにより、今後は航空機向けプリプレグの生産比率を高めていくことになります。また、今回の設備認定取得により、ボーイング787型機の月産10機体制に対応した安定供給体制が整うことになります。

 東レグループでは“トレカ® ”プリプレグを、日本の愛媛工場、石川工場の他、米国の子会社Toray Composites (America), Inc.(所在地:米国ワシントン州タコマ市、社長:仲摩良一)で生産しています。加えて、石川工場では現在、IT機器の筐体や自動車の外板(ボンネットやルーフ等)など、高い品質安定性を求められる産業用途向け高付加価値プリプレグの需要増に対応するため、2015年2月の生産開始予定で第2生産ラインの建設を進めています。更には、ボーイング社が787型機の増産を公表したことから、当社プリプレグの需要拡大が確実となったため、世界最適立地での増産検討も始めています。

 東レは、現在取り組んでいる中期経営課題“プロジェクトAP-G 2013”において、「ケミストリーの力」を駆使して、地球環境問題や資源・エネルギー問題といった地球規模の課題解決に貢献することを目指す「グリーンイノベーション事業拡大(GR)プロジェクト」を推進しています。炭素繊維複合材料は、航空機や自動車などの軽量化による省エネルギーの推進に加え、風力発電機翼やシェールガス等の貯蔵および輸送用圧力容器に使用されることで新エネルギーの普及に貢献する先端材料です。当社は今後もGRプロジェクトの中核を成す事業として、炭素繊維(川上)から、プリプレグに代表される中間基材(川中)・コンポジット(川下)に至る垂直統合型サプライチェーンを強化・拡充することで、炭素繊維複合材料事業の積極的な拡大に努めてまいります。