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2012年度「グリーンイノベーション製品」売上高は3年連続過去最高の4,504億円を達成 -中期経営課題“プロジェクト AP-G 2013”で2013年度売上高5,000億円を目指す-

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2013.07.11

東レ株式会社

 東レ(株)(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、東レグループが販売する「グリーンイノベーション製品※」(以下「GR製品」)の2012年度売上高を集計した結果、前年度比5%増の4,504億円と過去最高を更新しました。今後も、環境問題解決型分野での積極的な事業拡大を行い、2011年度からスタートした中期経営課題の最終年度にあたる2013年度の目標売上高5,000億円に向け、着実に拡大しています。

 また、2012年度のGR製品売上高実績は、環境配慮型製品の集計を開始した2004年度と比較して約3.4倍と大幅に拡大してきました。全社売上高に対する割合も、2004年度の10%から2012年度には28%を占めるまでになり、その比率は今後ますます拡大していきます。

 2012年度のGR製品は、省エネルギー分野の素材として、軽量化による燃費向上に貢献する航空機用途向け炭素繊維複合材料や、自動車用途向け高機能樹脂の販売が拡大しました。また、冷暖房の温度設定を調整しても快適に過ごせる暖か素材や清涼素材といった高機能繊維が前年に引き続き好調でした。さらに、水資源問題の解決に貢献する水処理分野も拡大しました。新エネルギー分野では、米国でシェール革命に伴う天然ガス圧力容器用途向けに炭素繊維の販売を拡大しました。

 2013年度も、昨年度に引き続き好調な航空機用途および圧力容器用途向けの炭素繊維や快適衣料素材向けの高機能繊維の拡大に加え、再生可能エネルギーとして注目される新エネルギー分野では、太陽電池関連素材および装置や、リチウムイオン電池用セパレーターの販売を拡大してまいります。これらに加えて、景気回復への期待感に伴うマンション需要の伸びや環境・省エネルギー志向の広がりに対応するため、関係会社である東レ建設(株)が販売する環境配慮型マンションの販売を拡大してまいります。

 東レは、原材料から製造、使用、廃棄にわたり、LCA(ライフサイクルアセスメント)に基づいた環境負荷低減を目指したLCM(ライフサイクルマネジメント)環境経営を推進しており、GR製品はこのLCM環境経営を支える製品・技術です。また、2011年4月からスタートした長期経営ビジョン“AP-Growth TORAY 2020"と、中期経営課題“プロジェクト AP-G 2013"では、成長分野における事業拡大「グリーンイノベーション事業(GR事業)の拡大」を掲げ、GR事業の売上高として2013年に5,000億円、2020年には1兆円の目標を設定しました。その実現のため、社長をリーダーとした「グリーンイノベーション事業拡大プロジェクト(GRプロジェクト)」をスタートさせ、各事業本部長の下にGR推進キーマンを配置し、既存事業拡大と新規事業開発の両輪を一体運営する体制を作り強力にプロジェクトを推進しています。2013年度は“プロジェクト AP-G 2013"の総仕上げとなる最終年度であり、その目標達成に向けて中核となるGRプロジェクトの目標達成が重要となります。

 東レおよび東レグループは今後も、地球環境問題や資源・エネルギー問題を解決し、脱石油資源の潮流を捉え、「ケミストリーの力」を駆使してグリーンイノベーション事業をグローバルに展開することで、持続可能な低炭素社会の実現に貢献していく所存です。


※東レにおける「グリーンイノベーション製品(「GR製品」)」の定義
 2004年から展開している「環境配慮型製品」を、より広義な視点で地球環境に貢献する製品・技術群へと見直したもので、具体的には、省エネルギー、新エネルギー、バイオマス由来、水処理、空気浄化、環境低負荷、リサイクル、プロセス革新といった地球環境問題や資源・エネルギー問題の解決に貢献する分野で重要な役割を果たす製品であり、当社独自に基準を定め区分したものです。
<ご参考>
1. 「グリーンイノベーション製品」の売上高、売上比率(連結ベース)の推移と将来展望

 
2. 東レのLCM環境経営
 地球環境問題の解決と経済の持続的成長の両立、地球規模での環境負荷低減を目指す経営方針で、具体的には、製品、サービスをライフサイクル全体で捉える「LCA(ライフサイクルアセスメント)分析※1」や、LCA分析に経済面での評価を加えた「T-E2A(東レ・エコ効率分析)※2」、CO2削減効果を評価する「CO2削減貢献量※3」の評価を通じて環境負荷、経済性の実体を把握し、その情報を経営戦略・事業戦略の判断基準とする経営のこと。
※1 LCA(Life Cycle Assessment)
 製品・サービスのライフサイクルの各段階で、化石資源等の消費量(インプット)、排気ガスや廃棄物などの排出物質(アウトプット)を計量し、その環境影響を評価する手法。ライフサイクルのどこで環境負荷を下げればよいか俯瞰できる。
※2 T-E2A(ティー・イー・ツー・エー:Toray Eco-Efficiency Analysis)
 複数の製品・サービスをLCAに基づく“環境負荷”とライフサイクルにおける“経済性”の両面から比較評価、X-Y軸の2次元マップ化し、見える化することによって、環境負荷が少なく経済性にも優れた製品を簡単に選択することができる環境分析ツール。
※3 CO2削減貢献量
 同じ機能や用途をもつ2つの製品について、ライフサイクル全体を通じた温室効果ガス排出量(CO2換算量)を比較し、その差分を求めたもの。
 
以上