東レ(株)(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、このたび、重症敗血症治療のため、血中エンドトキシンを選択的に吸着除去することを目的とした、血液浄化器トレミキシン®(承認番号:20500BZZ00926000)の製造設備を東レ岡崎工場内に新設することを決定しました。
トレミキシン® は血液浄化においてエンドトキシン除去を目的に承認を受けている治療カラムであり、1994年の発売開始以来、重症敗血症やそれに伴う多臓器不全などの症状の改善のため、国内を中心に、多くの臨床現場で使用されてきました。従来は滋賀事業場にて製造されていましたが、欧米を始めとするトレミキシン®の海外事業展開を本格化させること、また、医療材製品の開発・製造能力を集約して効率化を図ることをも目的とし、約18億円を投じて岡崎工場に製造設備を新設し、トレミキシン®の製造能力の倍増を図ります。
東レは救急集中治療分野の先駆けとして、エンドトキシン除去向け吸着型血液浄化用浄化器であるトレミキシン®PMX-20Rを1994年より販売を開始し、2001年にはカラムサイズを小さくしたPMX-05Rを、また、2011年には更にサイズを小型化したPMX-01Rを上市し、患者様の病態や体重、現疾患等に応じ適したサイズ選択できるよう、3タイプの製品を有しています。
東レはコーポレート・スローガン“Innovation by Chemistry”のもと、Chemistry(化学)を核にInnovation(革新と創造)に挑戦し、「先端材料で世界のトップ企業」を目指し、有機合成化学、高分子化学、バイオテクノロジー、およびナノテクノロジーをコア技術として新製品・新技術の創出を進めてまいります。また、東レグループは現在推進中の中期経営課題“プロジェクト AP-G 2013”における次代の成長エンジンとして「重点育成・拡大事業」と位置づける、ライフサイエンス領域での事業の拡大を目指します。