ブラジル拠点の拡充について

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2012.11.01

東レ株式会社

東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣)はこのたび、ブラジル連邦共和国において、同国及びその周辺国のさらなるマーケット開拓と事業進出に向けた企画・調査のため、11月1日付けでサンパウロ市の現地法人を新体制に改組して、初めて日本人駐在員を派遣し、ブラジル拠点を拡充します。
 新会社名はToray do Brasil Ltda.(略称:TBL)で、資本金は1,250,000ブラジルレアル(約50百万円)、東レが70%、東レ100%子会社の商事会社である東レインターナショナル株式会社(本社:東京都中央区、社長:本地 宏)が30%出資します。現状ローカル・スタッフ6名の体制ですが、日本人駐在員を加え、スタッフを倍増します。
 現在の東レグループのブラジルでの事業規模は60億円程度ですが、5年後で200億円規模への拡大を目指します。また、将来的には現地生産会社の設立も視野に入れております。

 ブラジルは、人口約1.9億人の規模を誇り、国土は約8.5百万k㎡と日本の20倍以上の面積を持つ、ラテンアメリカ最大の国家です。経済面においては、名目GDPが約2.5兆米ドルと世界6位、過去5年間の実質GDP伸び率は年平均約4%と、着実に成長を続けています。2014年にはサッカー・ワールドカップ、2016年にはオリンピックの開催を控え、経済発展、国内需要拡大に拍車がかかるものと見られます。
 東レグループとしては、自動車、電機・電子製品等の更なる消費拡大を見込んだ樹脂、産業資材用繊維や、航空機、エネルギー、その他産業用途向け炭素繊維複合材料の市場として、ブラジル市場を有望と考えています。今回の拠点拡充を機に、顧客ニーズへの迅速な対応や現地企業との連携など現地拠点を活用した取り組みにより、既存事業の拡大に加え、新規ビジネスへの取り組みを加速させてまいります。

 東レグループは、2011年からスタートした中期経営課題“プロジェクトAP-G 2013"において、持続的に事業収益拡大を実現する企業グループへの転換を目指し、今後大きな経済成長が見込まれるアジアやその他地域の新興国の成長を取り込む「アジア・新興国事業拡大(AE)プロジェクト」に取り組んでいます。
 
これまで、2011年4月に東レインターナショナルがインド子会社(Toray International India Private Ltd.)を設立、2011年9月に東レインド事務所を設立、本年7月には東レインターナショナルがトルコ共和国において駐在員事務所を開設するなど、商事会社や駐在員事務所の新設を進めてまいりました。

 生産拠点の拡大も進めており、中国においては2011年6月、山東省・青島即墨市に人工透析機器の製造・販売会社「東麗医療科技(青島)股有限公司」を設立、同社では人工腎臓の生産工場も建設中です。2012年7月には四川省・成都市に樹脂コンパウンドの新会社「東麗塑料(成都)有限公司」を設立しました。インドネシア共和国では2011年9月に高機能ポリプロピレン長繊維不織布の製造・販売会社P.T. Toray Polytech Jakartaを設立、チェコ共和国にあるToray Textiles Central Europe s.r.o.においては水なし平版(湿し水が不要な印刷版材)の新生産工場の建設を開始しております。

 今後も著しい成長が見込まれる新興国市場への積極的事業展開を推し進め、グローバル拠点の多様化によるリスク分散と、新たなビジネスチャンスの獲得を、同時に追求していく所存です。

以上