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ポリオレフィン発泡体トーレペフ®環境配慮型グレードの販売開始について

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2012.07.25

東レ株式会社

東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣)は、この度「地球環境にやさしい素材」をコンセプトに開発した、ポリオレフィン発泡体トーレペフ® 環境配慮型グレードを9月から発売します。
 今回の新製品は、ブラスケン社(Braskem、本社:ブラジル国サンパウロ市、最高経営責任者:Carlos Fadigas)が開発したサトウキビ由来のバイオポリエチレンを用いることで、原料及び製品の製造、廃棄の過程における温室効果ガスの発生を従来品と比較して約45%(※)削減することが期待できます。
 このトーレペフ®環境配慮型グレードは、従来の石油を原料とするトーレペフ®と同様に、滑らかな表面性や優れた緩衝性を有することに加え、成形性にも優れています。このため、緩衝材や止水材などのこれまでの用途に加え、精密機器や化粧品等の搬送用トレーなど成形部品への展開が可能であり、売上は、2012年度に1億円、3年後の2015年度には5億円へと伸ばしていく計画です。

 トーレペフ®は、ポリオレフィン系の樹脂をシート状にして、電子線架橋し、高温の液体に浮かべて加熱するという、東レ独自の横型塩浴加熱技術により発泡させたポリオレフィン発泡体です。自動車の内装や家電製品の断熱材、住宅・土木用のクッション材など様々な用途に採用されています。
 今回のトーレペフ®環境配慮型グレードは、主原料にバイオポリエチレンを使用しているため、発泡倍率が10倍以下の製品では他の添加剤などを加えた製品全体で植物由来原料が約75%以上を占める「地球環境にやさしい素材」です。このため、日本バイオプラスチック協会が定める「バイオマスプラマーク」、及び(社)日本有機資源協会が定める「バイオマスマーク」をそれぞれ取得しています。
 さらに、今回使用しているバイオポリエチレンには、分子構造上伸びやすく引張強度が強いという特徴があります。このため、バイオポリエチレンを原料として高い割合で使用することで、今回のトーレペフ®環境配慮型グレードは、従来のトーレペフ®の特徴であった滑らかな表面性や緩衝性に加え、伸度が高いため真空成形や加圧成形加工に優れています。

 バイオマス由来材料素材を活用した新製品の開発は、中期経営課題“プロジェクト AP-G 2013”で掲げる「グリーンイノベーション事業拡大(GR)プロジェクト」において、その中核を成す重要な取り組みです。東レは、基礎素材メーカーとして、企業理念「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」に則り、社会を本質的に変える力のある素材を提供していく考えです。そして、“Innovation by Chemistry”のコーポレート・スローガンのもと、ケミストリーの力で先端材料の開発を進め、より豊かな社会の実現に向けて「素材」で貢献する企業集団であり続ける所存です。


 トーレペフ®環境配慮型グレードの詳細は下記の通りです。

1. 商品名 トーレペフ®環境配慮型グレード

2. 商品特長
(1) 発泡倍率が10倍以下のトーレペフ®環境配慮型グレードはサトウキビ由来のバイオポリエチレンを75%以上使用しており、「環境にやさしい素材」である。
原料及び製品の製造、廃棄の過程における温室効果ガスの発生を従来品と比較して約45%(※)削減することが期待できる。
日本バイオプラスチック協会が定める「バイオマスプラマーク」、及び(社)日本有機資源協会が定める「バイオマスマーク」をそれぞれ取得している。
(2) 従来の特徴であった滑らかな表面性や緩衝性に加え、伸度が高いために真空成形や加圧成形に適しているという性質を備えている。

3. 発売時期 2012年9月

4. 販売計画 2012年度1億円、2015年度5億円
※温室効果ガスの削減量は、双日プラネット(株)社の報告書をもとに発泡倍率が10倍以下のトーレペフ®環境配慮型グレード製造におけるケースで算出した。

以上