• HOME
  • ニュースルーム
  • 2011年度「グリーンイノベーション製品」売上高は2年連続過去最高の4,282億円を達成 -中期経営課題“プロジェクト AP-G 2013”で2013年度売上高5,000億円を目指す-

2011年度「グリーンイノベーション製品」売上高は2年連続過去最高の4,282億円を達成 -中期経営課題“プロジェクト AP-G 2013”で2013年度売上高5,000億円を目指す-

facebookでシェアする twitterでシェアする Linkedinでシェアする

2012.07.03

東レ株式会社

東レ(株)(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、当社グループが販売する「グリーンイノベーション製品」(以下「GR製品」)の2011年度売上高を集計した結果、前年度比13%増の4,282億円と過去最高を更新しました。今後も、環境問題解決型分野での積極的な事業拡大を行い、昨年度からスタートした中期経営課題の最終年度にあたる2013年度に売上高5,000億円超を目指してまいります。

 東レは、原材料から製造、使用、廃棄にわたり、LCA(ライフサイクルアセスメント)に基づいた環境負荷低減を目指したLCM(ライフサイクルマネジメント)環境経営を推進しており、GR製品はこのLCM環境経営を支える製品・技術です。また、昨年4月からスタートした長期経営ビジョン“AP-Growth TORAY 2020”と、中期経営課題“プロジェクト AP-G 2013”では、成長分野における事業拡大「グリーンイノベーション事業(GR事業)の拡大」を掲げ、GR事業の売上高として2013年に5,000億円、2020年には1兆円の目標を設定しました。その実現のため、新たに社長をリーダーとした「グリーンイノベーション事業拡大プロジェクト(GRプロジェクト)」をスタートさせ、各事業本部長の下にGR推進キーマンを配置し、既存事業拡大と新規事業開発の両輪を一体運営する体制を作り強力にプロジェクトを推進しています。

 「GR製品」とは、2004年から展開している「環境配慮型製品」を、より広義な視点で地球環境に貢献する製品・技術群へと見直したもので、具体的には、省エネルギー、新エネルギー、バイオマス由来、水処理、空気浄化、環境低負荷、リサイクル、プロセス革新といった地球環境問題や資源・エネルギー問題の解決に貢献する分野で重要な役割を果たす製品であり、当社独自に基準を定め区分したものです。2011年度のGR製品売上高実績は環境配慮型製品の集計を開始した2004年度と比較して約3.3倍と大幅に拡大し、全社売上高に対する割合も、2004年度の10%から2011年度には27%を占めるまでになり、その比率は今後ますます拡大していきます。

 2011年度のGR製品は、軽量化による燃費向上に貢献する航空機用途向け炭素繊維複合材料や、自動車用途向け高機能樹脂の拡大、節電需要が高まる中で冷暖房の温度設定を調整しても、快適に過ごせる暖か素材や清涼素材といった温室効果ガスの削減に貢献する高機能繊維が、省エネルギー素材として好調でした。また、新エネルギー分野向け素材として注目されている太陽電池用途のバックシートも好調に推移しました。

 2012年度は“プロジェクト AP-G 2013”の2年目であり、2013年度の目標達成に向けた中間年として非常に重要な年と位置づけています。昨年度に引き続き、省エネルギー分野では、航空機用の炭素繊維複合材料の拡大や、快適衣料素材向けの高機能繊維も注力するほか、水処理分野では逆浸透(RO)膜の高性能化による海水淡水化大型案件の積極的な受注拡大を図ります。また、太陽電池関連素材および装置や、100%子会社化した東レバッテリーセパレータフィルム株式会社が販売する、リチウムイオン電池の主要部品であるバッテリーセパレーターなどの新エネルギー分野の素材も拡大してまいります。

 東レおよび東レグループは今後も、地球環境問題や資源・エネルギー問題を解決し、脱石油資源の潮流を捉え、「ケミストリーの力」を駆使してグリーンイノベーション事業をグローバルに展開することで、持続可能な低炭素社会の実現に貢献していく所存です。

<ご参考>
1.2011年度の事業拡大の主な要因
・軽量化による燃費向上に貢献する航空機用途向けの炭素繊維複合材料や、自動車用途向けの高機
・暖か素材、清涼素材などの温室効果ガス削減に貢献する素材の販倍増
・新エネルギー分野の発展に貢献する太陽電池関連素材および装置の拡大

2.「グリーンイノベーション製品」の売上高、売上比率(連結ベース)の推移と将来展望

3.東レのLCM環境経営
◆LCM環境経営
あらゆる産業活動・企業活動において、製品、技術、サービスをライフサイクル全体で捉え、LCA(ライフサイクルアセスメント)とLCC(ライフサイクルコスト)の両視点から環境負荷収支やコストを分析・把握し、その情報を経営戦略・事業戦略の判断基準にする考え方。

環境負荷低減と持続的成長を両立させる、実現性ある取り組みを推進

※LCA(Life Cycle Assessment)
製品・サービスのライフサイクルの各段階で、化石資源等の消費量(インプット)、排気ガスや廃棄物などの排出物質(アウトプット)を計量し、その環境影響を評価する手法。ライフサイクルのどこで環境負荷を下げればよいか俯瞰できる。

以上