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角膜矯正用コンタクトレンズ ブレスオーコレクト®の発売について -就寝中に装用して脱着後の裸眼視力を改善!これからは、昼間は裸眼で快適な生活を-

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2012.07.02

東レ株式会社

東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣以下「東レ」)は、このたび、眼鏡、コンタクトレンズ、レーシック等の屈折矯正手術に続く視力補正法である、オルソケラトロジー治療※1に使用する治療用レンズとして、ブレスオーコレクト®(医療機器承認番号:22400BZX00094000)の代理店販売契約を、株式会社ニデック(本社:愛知県蒲郡市、社長:小澤素生、以下「ニデック」)および株式会社ユニバーサルビュー(本社:東京都千代田区、社長:鈴木太郎、以下「ユニバーサルビュー」)と締結しました。
 ブレスオーコレクト®は東レがレンズ素材を供給し、ユニバーサルビューが十年もの間 研究を重ね開発したもので、2012年3月にユニバーサルビューが製造販売承認を取得しました。ブレスオーコレクト®の販売に関しては、東レが販売元となり、屈折矯正機器の開発・販売において長年の経験を持ち、東レの眼科領域における販売の強力なパートナーである眼科医療機器総合メーカーのニデック、およびブレスオーコレクト®の開発者であるユニバーサルビューより、本年7月2日から全国の眼科施設へ販売開始※2します。

ブレスオーコレクト®は近視および近視性乱視の方で、日中裸眼での生活を望むもレーシック等の屈折矯正手術に抵抗がある方のニーズに応え、就寝中に装用して脱着後の裸眼視力を改善する、オルソケラトロジー治療の治療用レンズとして開発されました。従来の視力補正用コンタクトレンズと異なり、レンズの内面に特殊な4つのカーブを有しており、就寝中に装用することで角膜形状を扁平化させ、脱着後の裸眼視力を改善させるオルソケラトロジー治療に使用する治療用レンズです。

 オルソケラトロジー治療の原理は1960年代にシカゴで発表されましたが、レンズ素材、加工技術、治療用検査機器への課題から普及には至っていませんでした。2000年頃から一部の医師により海外から輸入された治療用レンズを用いて処方は行われていましたが、就寝時に装用するため、レンズ素材の酸素透過は可能な限り高いことが望ましく、また、素材自体の耐久性が求められていました。更に日本人の角膜形状は欧米人と比較して、中心部に突出の少ない球形角膜形状が多いと言われており、日本人の角膜形状に適したデザインのレンズであることも求められていました。ブレスオーコレクト®は、レンズの内面カーブを調整し、球形角膜に処方しやすいように設計されており、これによって日本人の角膜形状に適したレンズデザインを確立しました。

 ブレスオーコレクト®の発売により、東レ独自の高分子テクノロジーを活かした「やわらか素材」コンタクトレンズシリーズは、その特徴を活かして幅広い患者のニーズに対応できるラインナップが整いました。東レグループは今後も、現在推進中の中期経営課題“プロジェクト AP-G 2013”における次代の成長エンジンとして「重点育成・拡大事業」と位置付ける、ライフサイエンス領域での事業拡大を目指していく所存です。

※1 オルソケラトロジー治療とは、近視及び近視性乱視の患者が就寝時装用(寝る時にレンズを装用)することで、角膜形状を変化させ、脱着後の裸眼視力を改善させる治療法です。変化した角膜形状は一定期間維持され、その間の裸眼視力は改善されます。
※2 処方に際しては、まずは日本眼科学会の指定するレンズ処方講習会、のちに製造販売業者が実施する導入時講習会両者を受講し証明をうけた、日本眼科学会認定の眼科専門医であることが必要となります。

本製品の詳細は下記のとおりです。

1.製品名
ブレスオーコレクト®(医療機器承認番号:22400BZX00094000)
※製造販売承認は(株)ユニバーサルビューが取得

2.製品詳細
(1)希望小売価格:オープン価格
(2)発売時期:2012年7月2日から順次
(3)販売展開先:眼科施設※3
※3 日本眼科学会指定のレンズ処方講習会、および製造販売業者が実施する導入時講習会の両者を受講し証明を受けた、日本眼科学会認定の眼科専門医にのみ処方頂けます。
(4)販売計画:初年度10億円

3.製品特長
(1)【東レ独自のレンズ素材】
・高い酸素透過性(Dk 値 156 クーロメトリー法による測定結果)レンズ素材には、東レ独自の高分子テクノロジーを活かした高酸素透過性素材を採用。高水準の酸素透過率を有します。
・ハードなのにやわらかい
しなやかで割れにくい「やわらか素材」を使用。素材の分子同士の結びつきを強くすることにより、外部からの衝撃に対しても、しなやかに曲がることで破損を軽減します。
(2) 【日本人の角膜形状に適したレンズデザイン】
日本人の角膜は米国人(白人)の角膜に比較して、中心部に突出の少ない球形角膜が多いことが知られています。ブレスオーコレクト®はレンズの内面カーブを調整し、球形角膜に処方しやすいように設計されています。

<ウェブサイト>
コンタクトレンズサイト/オルソケラトロジー治療法

以上

<ご参考>
■オルソケラトロジー治療の矯正のメカニズム
オルソケラトロジー治療とは、近視及び近視性乱視の患者が就寝時装用(寝る時にレンズを装用)することで、角膜形状を変化させ、脱着後の裸眼視力を改善させます。変化した角膜形状は一定時間維持され、その間の裸眼視力は改善されます。

<現在展開している東レのコンタクトレンズ>
医療分野でも活躍する素材のプロ、東レならではの開発技術が、瞳にやさしいコンタクトレンズを生み出しました。

『ブレスオー®ハードCL』 (1990年10月発売)

医療機器承認番号:20100BZZ00910000
 高い水準の酸素透過性と割れにくさを両立した「やわらかハード」コンタクト。東レ独自の高分子テクノロジーから生まれた「やわらか素材」を使用。強度保持成分がガッチリと強く結びつき、外からの衝撃に対してもしなやかに曲がり、割れることを防ぎます。ブレスオー®ハードCLの酸素透過係数(Dk値)は150(電極法による測定結果)。瞳にたっぷり酸素を通し、生活スタイルにあわせた長時間の装用が可能。

『ブレスオー®スーパーハード』 (1998年7月発売)

医療機器承認番号:20100BZZ00910A02
高い酸素透過性とレンズ強度を両立した「やわらかハード」の特徴をそのままに、新デザイン『SFIT(ソフト&スリム・フィット・デザイン)』採用。レンズ周辺部がグンとスリムになり、デリケートな瞳に自然にフィット。レンズの動きや、レンズ下の涙液交換がスムーズになりました。

『ブレスオー®ハードⅡ[フィット]』 (2007年12月発売)

医療機器承認番号:20100BZZ00910A01
 装用感をさらにアップさせた製品。高い酸素透過性とレンズの耐破損性の特徴は従来品そのまま。初めてハードコンタクトレンズを使用する方、過去にハードコンタクトレンズの違和感が嫌で断念した方にもおすすめの製品。

『プレリーナ®』 (2000年12月発売)

医療機器承認番号:21200BZZ00604A02
 酸素透過性の高い「老視矯正」用のハードコンタクトレンズ。東レ独自の「やわらか素材」を使い、「見え方」にこだわった遠近両用レンズ。メガネのように視界をさえぎるフレームから開放されて、遠くから近くまで自然な視界を実現。

『プレリーナ®Ⅱ』 (2010年11月発売)

医療機器承認番号:22100BZX00996000
 マルチフォーカルエントリーモデル。東レ独自の「やわらか素材」を使い、初期老視に対応したマルチフォーカルレンズ。遠用光学部を広く確保した遠用重視のデザインで、近視用レンズからのスムーズな切り替えが可能。

『ブレス・オー®』 (1981年発売)

医療機器承認番号:15600BZZ00549000
 東レがはじめて販売したコンタクトレンズ。ブレス・オー®は、生体適合性の高い、78%が水分の高含水ソフトコンタクトレンズ。高含水率で角膜の代謝活動に影響が少なく、高い安定性を持っているので、白内障で水晶体を摘出された方に水晶体の代わりのソフトコンタクトレンズとして使用されています。現在、連続装用のレンズはありますが、ブレス・オー®は連続装用レンズ第1号として、承認を取得しました。