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CSR活動報告(各CSRガイドラインの活動報告) - 安全・防災・環境保全
水資源管理の取り組み
東レグループは水資源に関して、従来から以下の方針に基づき、水処理事業を通じた世界各地の課題解決に取り組んでいます。自らの事業活動においても、循環再利用などによる用水の有効活用と、適切な管理に努めています。
- 東レグループは、水は人間にとって最重要資源のひとつであること、世界の多くの地域で人々が水資源にかかわる問題を抱えていることを認識しています。
- 東レグループは、製品・技術およびサービスを通じて世界の水資源問題の解決に貢献しています。
- 東レグループは、地域の水資源の状況を常に注視・把握し、貴重な水資源を地域社会と分かち合い過剰な取水を避けるなどの適切な水資源管理を実施しています。
東レグループは世界各地で多様な事業を展開しており、拠点によっては取水制限などの影響を大きく受ける可能性があるため、用水使用量の制限に係るリスクは大きいと判断しています。
そのため東レグループでは世界資源研究所(WRI)の水リスク評価ツールAqueduct Water Risk ATLASを用い、東レの製造拠点やオフィスが存在する世界の地域における水ストレス調査を通じ、ストレスの大きい拠点を把握しています。また、それぞれの地域の事業活動に伴う水の使用量については、当社の調査票を用いて1回/年の頻度で把握しています。東レグループでは製造工場やオフィスなどを含むすべての拠点のうち、水ストレスが高い、もしくは非常に高いと評価される地域から取水している水の割合は、全体の約4.4%に相当することを把握しています。

東レグループは、「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」に掲げるとおり2030年の用水原単位削減目標を定め、水ストレスなどの影響も理解して、製造プロセスの改善、節水活動、再生水の活用などを通じて水資源の3R(リデュース、リユース、リサイクル)を推進しています。
また、中期的な目標として2023年度から2025年度を対象とした「CSRロードマップ 2025」でもKPIを設定し、用水原単位の削減を推進しています。
自工場排水については地域のレギュレーションを十分に理解し、CODなどの水質を常に確認した上で、公共用水域へ排出しています。例えば、中国の南通市に所在する東麗酒伊織染(南通)有限公司では、織機に使用する水は全量リサイクルしており、また、染色工程から出る排水は東レのRO膜を使った水処理技術により1,300トン/日ほどを浄化処理して放流しています。このように海外関係会社においては廃水や冷却水などのリサイクルを行い、新規に外部から工場用水として取水する量の削減に努めています。

用水管理(2023年度実績)
用水使用量売上収益原単位の削減率
- ■報告対象範囲
- 東レグループ
- ■目標値
- 2023年度 / 2013年度比40%(2025年度)
実績値(2023年度)
35.3%※1
東レグループの用水使用量は207百万トンとなり、前年度比で約7百万トン減少しました。2013年度を100とした用水量売上収益原単位指数で表すと、2023年度は64.7ポイントとなり、前年度比3.4ポイント改善しました。2023年度は、製造工程における冷却水や排水などの再利用化を推進したことで用水の使用量が減少し、原単位としても改善しました。
- ※1 基準年度である2013年度の値は、2014年度以降に東レグループに加わった会社分を含めて算出しています。
関連情報
用水量売上高・売上収益※2原単位指数(東レグループ)
年度 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
用水量売上高・ 売上収益 原単位指数 |
82.5 | 77.9 | 77.1 | 82.4 | 71.7 | 68.1 | 64.7 |
- ※2 2019年度までは日本会計基準を採用していたため売上高原単位、2020年度より国際会計基準(IFRS)を採用したため売上収益原単位。
「CSRロードマップ 2025」におけるCSRガイドライン3「安全・防災・環境保全」の主な取り組みはこちらをご覧ください。