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大気汚染・水質汚染防止の取り組み
東レグループでは、製造工場における環境保全対策を継続的に推進しており、VOC(揮発性有機化合物)やSOx(硫黄酸化物)、NOx(窒素酸化物)、ばいじんによる大気汚染の防止、ならびにBOD(生物化学的酸素要求量)やCOD(化学的酸素要求量)の低減による水質汚染の防止に取り組んでいます。
特に有機化学物質を多く取り扱う東レグループでは、VOCの大気排出量削減を最優先課題と位置付け、2023年度から2025年度を対象とした「CSRロードマップ 2025」においてKPIを設定し、取り組みを推進しています。
今後も、回収装置の設置や燃料転換によるVOCなどの大気汚染物質の削減、排水処理設備の安定運転・増強などによるBODやCODの低減などに努めていきます。
VOC大気排出量の削減
VOC大気排出量の削減率
- ■報告対象範囲
- 東レグループ
- ■目標
- 2024年度 / 2000年度比72%以上
実績(2024年度)
74.9%
2024年度の東レグループ全体のVOC大気排出量は996トンで、前年対比97トン(8.8%)の減少となりました。
また、基準年度である2000年度比では74.9%の削減となり、「CSRロードマップ 2025」で掲げた72%削減という目標を達成しました。
今後も事業拡大を図りながら、2025年度のKPIである「2000年度対比72%以上」の削減目標を継続して達成できるよう、VOC排出量の多い会社を管理対象会社として設定し、さらなる削減に取り組んでいきます。

なお、PRTR法対象物質については、人の健康への影響などが懸念される化学物質に対し、製造拠点の所在する各国・地域の法規制動向を注視しながら、大気排出量の自主的な削減を推進しています。
2024年度における東レグループ全体でのPRTR法対象物質の大気排出量は699トンで、基準年度(2000年度)比で73.4%の削減となりました。
大気汚染物質の排出量管理
2024年度の東レグループのSOx、NOx、ばいじんの排出量は、それぞれ386トン(前年度比20%減)、2,315トン(前年度比15%減)、239トン(前年度比62%減)となりました。これらの削減は、主に海外関係会社での石炭ボイラーの縮小化などによるものです。



水質汚染物質の排出量管理
東レグループでは、工場排水の水質について、関係する国や地域のBOD、COD、窒素などに関するレギュレーションを把握し、これを遵守しています。
排水負荷量の多い工場では、活性汚泥処理などの排水処理設備を導入し、排水負荷の低減に努めています。
また、日々の設備運転管理や定期的な水質の自主検査を通じて、常にレギュレーションを遵守することを心がけています。
2024年度の東レグループのBOD排出量は560トン(前年度比11%減)、COD排出量は、1,944トン(前年度比5%減)でした。これらの改善は、排水処理設備の運転効率化などの取り組みによるものです。
今後は、東レ(株)から関係会社への技術的支援をさらに強化し、排水負荷の一層の削減に努めます。


さらに、各製造拠点における排水管理レベルの向上を目的として、以下の取り組みを実施しています。
- 排水管理情報交流会の開催
排水担当者を対象に、定期的な情報共有の場として「排水管理情報交流会」を開催しています。2024年度は、東レ(株)の各工場から45人、国内関係会社から36人が参加しました。 - 技術指導と現場教育の実施
2022年度から、排水処理設備の安定化を目的として、東レグループ各拠点における設備の実態調査および運転管理に関する指導会を実施しています。2023年度までに国内拠点での対応を完了し、2024年度からは活動の対象を海外拠点にも広げました。タイおよびマレーシアでは、関係会社に対して、調査と技術指導を行いました。
マレーシアでの指導会および現場見学の様子
「CSRロードマップ 2025」におけるCSRガイドライン3「安全・防災・環境保全」の主な取り組みはこちらをご覧ください。