社長メッセージ

東レ株式会社 代表取締役社長日覚昭廣

 株主の皆様には、平素から格別のご支援を賜り厚くお礼申し上げます。

 2016年度の世界経済は、米国や欧州では、一部に改善の遅れが見られたものの、景気は回復基調が持続しました。中国は景気が持ち直しに向かい、他の多くの新興国でも景気は持ち直しの動きが見られました。国内経済については、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな景気回復が続きました。

 為替は、米国ドルをはじめ主要通貨に対して前年よりも円高の水準で推移し、海外子会社の円換算売上高・利益が減少するなどの影響を受けました。

 このような事業環境の中で、当社グループは、2014年度から2016年度の3ヵ年を期間とする中期経営課題“プロジェクトAP-G 2016”に基づき、「成長分野、成長国・地域での事業拡大」と「競争力強化」を要とした成長戦略を実行しました。

 以上の結果、当社グループの連結業績は、売上高は前期比3.7%減の2兆265億円、営業利益は同4.9%減の1,469億円、経常利益は同4.3%減の1,437億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同10.3%増の994億円となりました。この業績を踏まえ、年間配当金につきましては、前期に比べ1円増配し、1株につき14.0円とさせていただきました。

 今後の世界経済は、米国を中心に先進国経済が回復基調を維持するほか、新興国経済も上向きになることで、全体として緩やかな回復が続くと想定しています。ただし、先進国での保護主義的な政策圧力の強まり、米国の金融政策正常化の影響、地政学的緊張の高まり等のリスク要因に注意を払う必要があります。日本経済についても、雇用・所得環境の改善が続く中、緩やかな景気回復が続くことを想定していますが、海外経済の不確実性や金融・資本市場の変動が景気を押し下げる懸念があります。

 このような状況の下、当社グループは、2017年2月に発表した新たな中期経営課題“プロジェクトAP-G 2019”を4月からスタートさせ、引き続き成長戦略と体質強化の取り組みを推進してまいります。株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご理解を賜りますようお願い申し上げます。

2017年6月