コーポレートシンボル

コーポレートシンボル

TORAY

東レ株式会社のコーポレートシンボルは、1986年の創立60周年を機に定められました。これは、法人としてのTORAYであること、TORAYの社員であること、TORAYの施設や財産である事、TORAYの商品であること、TORAYからのメッセージであることなどを意味するシンボルです。特徴的なクォーテーションマークは社内外への対話の姿勢・コミュニケーションを表すと共に、社会の中で際立った存在でありたいという願いを表現しており、制定から30年以上を経た今もなお東レを印象づけるシンボルとして使われています。TORAYブルーと呼ばれる青色は、深みのあるシックなブルーで、知的な繊細さ、精密感を感じさせると同時に、洗練されたファッション性も備えており、インテリジェント・ブルーとも呼びます。

コーポレートシンボルの変遷

東レのコーポレートシンボルは、創立以来3回の変遷を経て現在に至っています。現在のTORAYシンボルに至るまでの変遷をご紹介いたします。

1926年~1963年

天の時と地の利と人の和を3つの輪で

天の時と地の利と人の和を3つの輪で

1926年、ビスコースレーヨンの生産会社として、東洋レーヨンは設立されました。当時のコーポレートシンボルは、「天の時と地の利と人の和を3つの輪で象徴し、これを二重丸の中に納め、中の輪の組み合わせは、外の二重丸と併せてTOYOとなるもの」と定められています。東洋レーヨンは、創業直後の世界恐慌、戦後の混乱、繊維不況など、幾多の苦難を乗り越え、日本経済の高度成長とともに、総合合成繊維メーカーとして成長しました。

1963年~1969年

ボビンをモチーフに

ボビンをモチーフに

戦後、東洋レーヨンを東レと略して呼ぶようになり、英字では、"TORE" と "TORAY"を検討の結果、"TORAY"が採用されました。ボビンをモチーフにしたコーポレートシンボルが考案され、社内外に親しまれました。

1970年~1986年

世界の東レへ

世界の東レへ

1970年1月1日から、それまでの東洋レーヨン株式会社を改め、新しい社名を東レ株式会社といたしました。東洋レーヨンの社名が、企業体の姿とそぐわなくなったのは、随分前からでした。この当時、当社はプラスチック、ファインケミカル、医薬品、など、化学が内蔵している幅広い分野に進出をし、総合合成繊維会社から総合化学会社へ生まれ変わろうとしていました。また、事業の国際化を進めるためには、「東洋の東レ」ではなく、「世界の東レ」でなくてはなりませんでした。そのような意思を明確に訴求するため、社名を東レに改めると共に、このシンボルが誕生しました。

1986年~

社会と広く対話し、共に発展するため

社会と広く対話し、共に発展するため

1986年に東レは創立60周年を迎えることになりました。60歳は人間であれば還暦に相当することから、新しく生まれ変わろうという「新創業運動」が全社的に展開されました。折しも1985年9月のプラザ合意以降、為替レートは急速に円高に向かい、繊維産業ばかりでなく日本の産業構造が大きく転換する時期でもありました。東レは、事業構造の転換や企業体質の強化を進めつつ、1960年代から進出した海外生産の拡充などにより、グローバルに発展する企業集団であることを目指すこととしました。「新創業運動」は社員の意識改革が主眼でしたが、CI(コーポレート・アイデンティティー)運動とも位置づけられ、新たなコーポレートシンボルが検討されました。米国ペンタグラム社の創始者である、コリン・フォーブス氏によるデザインが選定されたのは、デザインのオリジナリティーと知的なブルーカラーが評価されたことによるものです。英文でクォーテーションマークは「会話」文と「際立たせる」単語などに用いられます。このデザインを選定した狙いは、「東レは社会と広く対話を続け社会と共に発展したい」、そして「東レは21世紀に至っても際立つ存在であり続けたい」との思いを社会に伝え約束することでした。

そして2006年、創立80周年を迎えた東レは、"Innovation by Chemistry"を新たにコーポレートスローガンとして制定し、これをコーポレートシンボルと組み合わせて広く訴求していくことといたしました。