社員が働きやすい企業風土づくり

東レ(株)は、社員一人ひとりがライフイベントと仕事を両立しながら、安心して働き続けることができる企業風土づくりに取り組んでいます。
育児や介護、母性保護を含む仕事と家庭の両立支援については、法定を上回る制度の整備を進めるとともに、性別や家庭事情の有無を問わず、柔軟な働き方を可能とする仕組みの充実を図ってきました。
併せて、制度の運用状況や利用実績を継続的に把握し、各職場での取り組みや従業員との対話を通じて、働きやすさの向上につなげています。

両立支援に関する考え方と第三者認定

プラチナくるみんマーク
共働き・共育てロゴ

東レ(株)は、性別を問わず多様なライフスタイルを選択できるよう、ワークライフバランスの実現に向けた制度整備と、社員が安心して働き続けられる環境づくりを進めてきました。
育児、介護、母性保護に関する制度については、法定を上回る内容とし、従業員のニーズや時代の変化に合わせて、利用しやすい制度設計となるよう、継続的に見直しと拡充を行っています。
こうした取り組みの結果、2007年度以降、「子育てサポート企業」として厚生労働大臣のくるみん認定を7期連続で受けています。
さらに、2025年度には、より高水準の両立支援の取り組みが評価され、くるみん認定企業の中でも特に進んだ取り組みを行う企業に与えられる「プラチナくるみん」の認定を取得しました。
また、経済産業省と東京証券取引所が共同で主催する令和7年度「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」に2年連続で選定されました。これは、共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援の取り組みが特に優れた企業を評価するものです。

仕事と家庭の両立支援制度

東レ(株)では、仕事と家庭の両立を支えるため、育児、介護、母性保護などに関する制度を、法定水準を踏まえながら整備してきました。
制度の導入・拡充にあたっては、社員が利用しやすいことを重視し、ライフステージや働き方の多様化に対応できるよう、継続的な見直しを行っています。
これらの制度は、法定水準と同等の内容のものに加え、法定水準を上回る制度や、法定義務に基づかない独自の取り組みとして導入している制度で構成されています。

主な制度内容

制度名 制度内容 水準
法定水準以上
または企業独自の取り組み内容
○ 法定義務
産前産後休暇 産前休暇は出産予定日の8週間前(多胎妊娠は14週間前)から産前休暇を取得可能
産後休暇は出産後8週間休暇付与
育児休職 保育所を利用しようとする場合、子女が満2歳に到達した月の末日まで取得可能
配偶者出産休暇 配偶者が出産する場合に3日間の有給休暇を取得可能
産後パパ育休 子の出生日または出産予定日のいずれか遅い方から8週間以内に4週間まで取得可能
育児短時間勤務 子女が小学6年生の年度末に達するまでの間、15分単位で最大2時間/日の短縮が可能
フレックスタイム制度との併用が可能
育児時間 1歳に満たない子を育てる女性従業員は、1日に2回、各1回30分の育児時間を受けることが可能
キッズサポート休暇 子女が小学6年生の年度末に達するまでの間、1子につき5日/年の休暇を取得可能
時間単位での取得が可能
養育両立支援休暇 3歳以上小学校就学前までの子を養育する従業員は、当該子の養育に資する目的であれば、キッズサポート休暇とは別に、10日/年の休暇を取得可能
介護休暇 対象家族1人につき、5日/年の休暇を取得可能
時間単位での取得が可能
ほかに妥当な介護人がいない場合、最大10日/年を追加
介護休職 1事由につき通算365日まで取得可能
分割取得が可能
介護短時間勤務 1事由につき、初回の利用開始日から5年間で複数回数取得可能
分割取得が可能
フレックスタイム制度との併用が可能
東レスマイルサポートプラン 育児・住宅取得支援に重点を置いた、メニュー選択型の福利厚生ポイント制度
ベビーシッター費用補助 委託先会社が発行する育児クーポンを利用することで、割引価格で利用することが可能
東レスマイルサポートプランで付与されたポイントも活用可能(対象企業のサービス料が70%引き)
枚数・対象と子女の年齢制限なし
育児・介護休職サポート応援金制度 育児休職または介護休職を連続して30日以上取得する従業員の業務をサポートする従業員に対し、最大30万円を上限に、当該業務をサポートした従業員間で分配して支給
在宅勤務制度 担当業務に習熟し、自律的に業務遂行ができる者で、一定の要件を満たす場合、利用可能
制度利用者として認定された者は、3日(22.5時間)/週かつ10日(75時間)/月を上限に終日利用・時間単位での利用の双方が可能
本人から特段の事情により上限を超えた利用の申し出があり、マネジメント上問題ないと判断した場合は、上限を超えた利用が可能
再就業希望社員登録制度 結婚・出産・育児・介護・配偶者の転勤のため、やむを得ず退職した社員を対象に、再就業の機会を提供
登録期間10年間。仕事内容・役割期待、本人状況により、当初から正社員としての再就業も可能
新幹線(特急通勤)制度 人事異動に伴う単身赴任の回避(解消)を希望する者または介護等の家庭責任を有する者は、一定区間の新幹線(特急)通勤が可能
配偶者海外転勤同行休職制度 配偶者の海外転勤などへの帯同(6カ月以上の海外滞在)を希望する場合に取得可能
最長4年間の取得が可能
別居婚の従業員に対する単身赴任制度の適用 結婚後も配偶者と別居状態が続く場合、特例として単身赴任手当・帰宅旅費を支給
  • 社員が利用出来る保育所の施設として、コンソーシアム型事業所内保育所(キッズスクウェア日本橋室町)があり、東京日本橋近辺勤務の東レグループ社員が利用出来ます。

東レ(株)では、社会動向や法改正、社員のニーズを踏まえながら、仕事と家庭の両立を支援する制度の拡充を段階的に進めてきました。

開始時期 取り組み内容
2010年6月 男性社員の制度の利用を促進する育児関連制度の改定
2011年4月 育児・住宅取得支援に重点を置いた選択型ポイント制福利厚生制度(東レスマイルサポートプラン)導入
2012年4月 育児・介護を行う社員への在宅勤務制度の導入
2012年10月 新幹線通勤の拡充
2013年4月 慣らし保育のための特例休暇・子の看護休暇・介護休暇の拡充
2013年7月 育児・介護など短時間勤務制度の見直し
2016年7月 特に配慮が必要な社員を対象とした看護休暇などの拡充
2017年1月 介護休職・介護短時間勤務の取得回数制限の撤廃
2017年7月 東京・大阪本社を対象としたコアレスフレックス制度の導入
2019年10月 育児・介護を行う社員への在宅勤務制度の対象拡大
2020年4月
  • 1時間単位の取得が可能な時間単位年休制度の導入
  • 勤務間インターバル制度の導入
2020年7月 在宅勤務制度の育児・介護要件の撤廃
2021年1月 時間単位看護・介護休暇の導入
2021年7月 介護関連諸制度の拡充
2023年7月 配偶者海外転勤同行休職制度の導入
2024年10月 別居婚の従業員に対する単身赴任制度の適用を開始
2025年4月 育児短時間勤務制度等の子の対象年齢を拡大
2025年10月 養育両立支援休暇制度の導入
2026年4月 育児・介護休職サポート応援金制度の導入

両立支援の取り組み状況

東レ(株)では、仕事と家庭の両立を支える各種制度が現場でどのように活用されているかを把握するため、育児休職・介護休職の利用状況や復職状況、男性の育児休職・育児目的休暇の取得状況、年次有給休暇の取得状況などを継続的に確認しています。

育児休職・介護休職の利用実績(東レ(株))

2022年度 2023年度 2024年度 2025年度
育児休職利用者 女性 46人 51人 40人 35人
男性 82人 95人 108人 169人
介護休職利用者 女性 2人 1人 1人 3人
男性 1人 1人 2人 4人

育児休職・介護休職からの復職者数(東レ(株))

2022年度 2023年度 2024年度 2025年度
復職者数 復職者率 復職者数 復職者率 復職者数 復職者率 復職者数 復職者率
育児休職 女性 52人 100% 59人 98% 37人 100% 30人 97%
男性 77人 100% 38人 100% 95人 99% 161人 100%
介護休職 女性 2人 100% 2人 100% 0人 2人 100%
男性 1人 100% 1人 100% 1人 100% 2人 100%
  • 各年度に復職した人数・復職率

参考:2024年度育児休職復職者の12カ月経過時点での定着率
女性:94.1%
男性:96.8%

育児休職からの復職率(東レ(株))

育児休職からの復職率

■報告対象範囲
東レ(株)在籍社員
■目標
2025年度 / 100%

実績(2025年度)

99%

男性の育児休職と育児目的休暇の取得率(東レ(株))

2022年度 2023年度 2024年度 2025年度
81.6% 86.8% 91.6% 92.8%

男性の育児休職と育児目的休暇の取得率(東レ(株))

男性の育児休職と育児目的休暇の取得率

■報告対象範囲
東レ(株)在籍社員(海外勤務者除く)
■目標
2025年度 / 対前年比向上

実績(2025年度)

対前年比101%

  •  育児休職には、産後パパ育休を含む。
    育児目的休暇とは、配偶者出産休暇を指す。

配偶者出産休暇の取得実績(東レ(株))

2022年度 2023年度 2024年度 2025年度
233人 203人 183人 200人

時間外労働の削減、年休取得の促進に向けた取り組み

東レ(株)では、事業場・職場・個人単位での労働時間把握を通じた過重労働の防止にとどまらず、社員の意識改革を通じて労働生産性や競争力の向上につなげることを目的に、ワークライフバランスを職場イノベーションのひとつと位置づけ、働きやすい就労環境の整備を進めています。
具体的には、各職場での話し込みを通じた働き方に関する意識改革、深夜残業や休日出勤の原則禁止、一定時間での一斉消灯、全社一斉早帰りデーの実施(月1回)などの取り組みを行うとともに、時間外労働の削減や年次有給休暇の取得促進に継続的に取り組んできました。
また、ワークライフバランスの促進をテーマとした協議を行うため、労使委員会を設置し、制度の整備や運用状況の確認、さらなる取り組みの検討を行っています。同委員会では、仕事と家庭の両立支援や長時間労働の削減などについて継続的なフォローを行うとともに、あるべき働き方や労働条件に関する現状分析と課題整理を通じて、施策の検討を進めています。

法定外労働時間45時間/月超過社員数の低減(東レ(株))

法定外労働時間45時間/月超過社員数の低減

■報告対象範囲
東レ(株)
■目標
2025年度 / 対前年比低減

実績(2025年度)

対前年比119.5%

従業員一人当たりの月間平均法定外労働時間実績(東レ(株))

2024年度 2025年度
3.7時間 5.0時間

組合員年休取得率(東レ(株))

組合員年休取得率

■報告対象範囲
東レ(株)
■目標
2025年度 / 90%

実績(2025年度)

95.5%

2025年度の各職場での取り組み事例

育休中のママを対象とした職場復帰準備講座における東レグループ社員の講演(東レ(株)東海工場)

愛知県東海市が子育て支援事業の一環として開催している、NPO法人SmileyDreamが運営を受託する育休からの職場復帰準備講座において、東レコムズ名古屋(株)および東レ・デュポン(株)の社員が、2年連続で講師を務めました。
講演では、育児と仕事を両立しやすい職場環境づくりに向けた社内の取り組みを紹介するとともに、育児休職から職場復帰を経験した社員自身の体験談や、復帰にあたっての心構え、具体的なアドバイスなどを共有しました。
当日は、参加者が熱心にメモを取る姿が見られ、講義後のグループワークにおいても活発な意見交換や質疑が行われるなど、好評を得ました。

  • 講義の様子講義の様子
  • 参加者によるグループワーク参加者によるグループワーク

愛媛県看護協会開催の子育てに関する研修会における東レ(株)社員の登壇(東レ(株)愛媛工場)

愛媛県看護協会が開催する保健師職能研修会「地域の子育て力を上げる保健師活動の実践」において、東レ(株)社員が登壇しました。
研修会では、当社の仕事と育児の両立支援制度や、その運用をより実効性のあるものとするための工夫について紹介するとともに、父親として育児休職を取得した社員自身の実体験を共有しました。
参加者からは、当社の両立支援制度の内容や、父親の育児休職取得に関する取り組みへの理解が深まったとの評価が寄せられました。

  • 育児休職経験を語る東レ(株)社員育児休職経験を語る東レ(株)社員
  • 東レ(株)の両立支援制度を紹介東レ(株)の両立支援制度を紹介

介護・福祉セミナーの開催(東レ(株)愛知工場)

東レ(株)愛知工場では、介護・福祉セミナーを開催しました。
本セミナーでは、介護保険制度や各種介護サービスの概要について理解を深めるとともに、産業医および保健師による認知症に関する講話を実施し、早期からの予防や備えの重要性について学びました。
当日は多くの従業員が参加し、参加者からは「制度の仕組みが分かりやすかった」「将来に向けた備えとして参考になった」などの声が寄せられ、好評を得ました。

東レ(株)の健康経営®

東レ(株)では、従業員の健康を経営的視点から捉え、健康に配慮した職場環境の整備、誇りとやりがいを持てる職場風土の実現に向けて、経営トップの「健康経営宣言」のもと、健康経営に戦略的に取り組んでいます。

健康経営宣言

東レグループは、「こころの健康」「からだの健康」「働きやすい環境」を基盤に、社員と企業がOne Teamで成長を続け、幸福感を得ることができる「真のサステナブルな会社」を目指します。

東レ株式会社 代表取締役社長 大矢 光雄

  • 健康経営®は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

1.推進体制

当社では、代表取締役社長を健康経営最高責任者として、健康経営推進責任者(人事勤労部門長)のもと健康経営推進チーム(各事業(工)場労務担当部署・健康管理スタッフ・健康保険組合・労働組合・生産本部・事務局)が協働し、各拠点の課題に根差した「現場主義」に基づくさまざまな健康施策を推進しています。これらの活動は、全社健康管理スタッフ会議を通じて各拠点に情報共有されるとともに、安全衛生の活動と併せて取締役会や経営会議などの全社会議でも報告を行い、全社的な活動へと発展させています。

  • ※1 事業場 安全衛生委員会:主に労働安全衛生の観点から、各拠点の課題に応じた取り組みを計画・実行する役割。
  • ※2 健康経営推進チーム:全社共通の優先課題・取り組みや、各拠点に対する支援について連携・推進する役割。
  • ※3 コラボヘルス:東レ(株)と健康保険組合が連携して、効率的・効果的な健康施策を企画・推進する取り組み。

2.健康経営戦略マップと主な健康指標

当社の経営理念の実現に向けて、健康経営を通じて期待する効果、社員の健康データに基づく課題、課題を解消するための具体的な健康施策をマッピングしています。中期的な目標として「アブセンティーイズム(長期欠勤率)」「プレゼンティーイズム(パフォーマンス低下率)」「ワークエンゲイジメント(仕事に対する充実度)」という三つの指標(KGI)を定め、健康診断やストレスチェックなどのさまざまな健康指標をモニタリングし、PDCAを回しながら取り組みを強化・推進しています。

アブセンティーイズム プレゼンティーイズム ワークエンゲイジメント
健康経営の目標指標(KGI) 0.40%以下 15%以下 7点
  • アブセンティーイズム:全従業員に占める長期欠勤(15日以上)者の割合
  • プレゼンティーイズム:SPQ(Single-Item Presenteeism Question 東大 1 項目版)を用いたアンケート調査の全回答者平均
  • ワークエンゲイジメント:従業員サーベイにおける「活力」「没頭」「やりがい」の実感スコアの全回答者平均(10点満点)

3.具体的な取り組み

従業員一人ひとりの心身の健康支援のため、健康診断やストレスチェックなど法定の取り組みに加え、人間ドックやがん検診の補助、産業医や外部機関による健康教育、各拠点の課題に応じた健康増進イベントなど、さまざまな取り組みを推進しています。

健康経営優良法人

こうした取り組みが評価され、経済産業省の「健康経営優良法人認定制度」における「健康経営優良法人2026」に引き続き認定されています。

従業員に対する長期インセンティブとしての持株会制度

東レグループでは、従業員が株主として会社の経営に関心を持ち、長期的な業績および企業価値の向上を追求することを奨励するとともに、従業員の財産形成に資することを目的として、長期インセンティブ制度として1968年から従業員持株制度を運用しています。
保有株数に応じた奨励金率の設定や、新規加入者への特別奨励金の導入など、制度の拡充を行っており、引き続き制度の利用促進を図っています。

労働組合との意見交換

東レ(株)は、年2回、常務執行役員以上と労働組合支部長以上が参加する中央労使経営協議会を開催しています。本協議会では、グループ全体の経営情報などの説明を行うとともに、労働組合との継続的な意見交換を実施しています。
また、労使間の問題解決にあたっては、労使委員会に加え、賃金や福利厚生などの個別テーマごとに専門委員会を設置し、必要な施策について継続的な協議を行っています。
なお、東レ(株)はユニオン・ショップ制を採用しており、管理職などを除くすべての正社員が東レ労働組合に加入しています。
2025年3月時点での組合員数は7,760人です。