CSR活動報告(各CSRガイドラインの活動報告) - 人権推進と人材育成

ダイバーシティ推進への取り組み

東レグループは、多様な人々がそれぞれの能力を十分に発揮し、いきいきと働くことのできる職場の構築に向けて、ダイバーシティの推進に取り組んでいます。

女性が活躍できる企業風土づくり

東レ(株)は、1958年の女性管理職登用、1974年の育児休業導入(法制化される約20年前)、2003年の関係会社における社長への登用、2004年の「女性活躍推進プロジェクト」発足など、早くから女性の積極的活用と女性が働きやすい職場環境の整備を進めてきました。上位の職位に就く女性社員は着実に増えており、2021年4月には掛長級以上に就く女性比率が9.8%、課長級以上に就く女性比率が5.6%となりました。また、2015年6月には東レ(株)初の女性の理事(職務内容および責任の程度が「役員」に相当する職位)が誕生しました(2021年3月時点:女性理事1名)。
2021年3月には、個人毎の能力開発とキャリア形成強化の取り組みを推進することにより女性社員の定着率および管理職比率の向上を目指すことを目的とした5年間(2021年4月~2026年3月)の行動計画を策定・公表しました。
新たな行動計画で定めた目標および取り組み内容は以下の通りです。

<目標>

目標1:女性管理職比率を年々高めていくこととし、当面の具体的な目標として、女性管理職比率を2020年度実績の5.1%から6.5%まで引き上げる。

目標2:入社10年目までの社員について、雇用管理区分ごとに、男性社員の継続雇用割合に対する女性社員の継続雇用割合の比率を1.0とする。

<取組内容>

① キャリアシートを活用し、上司・部下間でのキャリア等に関する話し込みの機会を充実させるとともに、内容を分野担当役員・人事部とで共有し実行状況をフォローする。

② 将来のリーダー層を対象に実施している全社の選抜型研修について、受講者に占める女性の比率を受講対象層の女性比率に近づける。

③ 女性社員に対するキャリア形成の意識強化に向けた研修等を継続的に実施する。

④ 多様な働き方が可能となる制度を充実させ、ライフイベントと仕事を両立できる環境を今以上に整える。

⑤ 上記の取組状況を把握するためモラルサーベイ(効果測定)を実施し、結果を分析し改善策を検討する。

掛長級以上の女性比率(東レ(株))
掛長級以上の女性比率(東レ(株))
  • 各年度とも4月時点

女性社員間のコミュニケーション促進

東レグループでは、女性社員が仕事と家庭生活の両立を目指す中で直面し得る課題や困難を解決する一助として、女性社員の自主的な取り組み等によりそのコミュニケーションの促進を図っています。
女性社員間のコミュニケーションを通じて広く現場の状況や社員の生の声を知り、これらを踏まえて現状の課題をひとつひとつ達成していくことが、女性活躍推進につながると考え、着実に取り組みを進めています。

女性管理・専門職研修/懇談会の開催

2014年度に東レグループの女性部長層が自主的に企画した「女性管理・専門職研修」を開始し、2020年度までに計6回開催しました。
この研修は「多彩なキャリアやリーダーシップのあり方を学び、人的ネットワークを形成して、お互いに切磋琢磨することが今こそ重要」との思いから企画・開始されたものであり、過去の参加者は、研修を通じて女性管理・専門職の置かれた多様な状況と多彩なロールモデルに触れ、大いに刺激を受けてきました。研修には東レ(株)社長および人事勤労部門長も毎回出席し、参加者との対話を行っています。
また、第2回女性管理・専門職研修(2016年1月開催)の中で、「情報共有やネットワークづくりは、広く女性社員にとって有用である」との意見が多く出たことを受け、2016年度には、各事業場の一般層女性社員や若い世代層の意見を幅広く把握するため、東レ(株)の全事業場で女性社員を対象とする「女性懇談会」を開催しました。(那須工場の新設に伴って2017年に那須工場女性懇談会を追加開催しています。)
女性懇談会は、各職場のさまざまな年代・家族構成の女性社員が、仕事と家庭生活の両立について率直に話し合い、各自の課題やチャレンジしていることを共有し、互いに啓発し合う良い機会となりました。なお、懇談会の一部セッションには男性社員も参加し、対話に加わりました。
さらに、2017年度には、女性懇談会で集約された、いくつかのテーマについて女性社員がグループ討議などを行う「フォロー懇談会」を16拠点(事業場)で実施しました。同懇談会の第1部(情報共有)には男性社員426名を含む1,039名が参加し、第2部(グループ討議)には女性社員439名が参加しました。第2部(グループ討議)では、女性懇談会で集約されたテーマの中から、各拠点の実態に合ったものを選択して議論を行いました。参加者自身が興味をもっているテーマについて話し合うことで議論がより深まり、各拠点で取り組むべき課題が明確になりました。フォロー懇談会で得られた意見をもとに、男女を問わず働きやすさを向上させるための職場環境や施設の改善、定期的なランチミーティングの開催などにつながったケースもあります。2019年度以降は各事業場が運営主体となって女性懇談会を継続しています。

女性管理・専門職研修/懇談会実施状況

2015年度

第1回女性管理・専門職研修

2015年2月13日・14日

参加者間でネットワークを構築し、各自が置かれた多様な状況を共有する。キャリアアップへ向けた次のステップのためにやるべきことを認識し、組織をマネジメントするリーダーに成長するための視点を養う。併せて今後の研修の方向性について議論する。

第2回女性管理・専門職研修

2016年1月29日・30日

身近なロールモデルのキャリア事例を参考に、ワークとライフを統合したキャリアプランを考える。参加者各自がキャリアプランを実現し、組織の中期目標達成に貢献するため、今すべきこと、今後すべきことを「行動宣言」で明確にする。

女性懇談会

2016年8月~12月

現場の状況や社員の生の意見・課題を各事業場で直接聴取し、集約する。
那須工場の新設に伴い、2017年9月にも那須工場での女性懇談会を追加実施

2016年度

第3回女性管理・専門職研修

2017年2月28日・3月1日

女性懇談会で得た意見や懇談会前に東レに勤務する全女性社員を対象に実施した女性意識アンケートの結果など、現場の問題点を分析し、解決のための提言を行う。こうした一連の取り組みを通じて、管理・専門職に必要な課題解決力の強化を図る。第2回研修で設定した「行動宣言」の実行状況をフォローする。

2017年度

フォロー懇談会

2017年12月~2018年3月(全16拠点/22回)

女性懇談会のフォローとして開催。同懇談会で集約されたテーマのうち、①ワークとライフを両立する上での女性のアドバイザーの要否、②子育て・介護に係る制度の勉強会等の要否、③在宅勤務制度の使いやすさ、④Sコースの女性社員を対象とする研修の必要性と参加意欲向上の4項目につきグループ討議を行い、各事業場の実態に沿った改善策を検討・考案する。

  • グループ討議

2018年度

第4回女性管理・専門職研修

2018年7月13日・14日

事前課題として男性管理・専門職へのヒアリングを行い、その結果分析を通じて、多様な人材の活躍を推進する上での課題を認識し、解決に向けた行動力を高める。アセスメントツールを用いて自身の強み・弱みを知り、リーダーシップスタイルを認識する。
(第3回研修実施後に管理・専門職に昇格した女性社員、および過去3回の研修の中に参加できなかった回がある女性社員を対象に実施。)

  • ヒアリング結果分析討議
  • 人事勤労部門長による講評
  • 堀之内常任理事による講評

2019年度

第5回女性管理・専門職研修

2019年10月18日・19日

本研修を企画・運営する女性主幹(部長)層による現状分析を踏まえ、女性活躍推進のための3つの課題(管理・専門職への登用促進、若手社員のリテンション、長期的なキャリア形成)について、グループに分かれて討議を行い、行動計画を立案する。研修終了後も、グループワークを継続し、さらなる現状把握や原因の深掘りを行い、課題解決に向けた提言を行う。

  • 集合写真
  • 人事勤労部門長による挨拶
  • 堀之内常任理事による講評

なお、女性管理・専門職研修期間中は、研修センター内に託児スペースを設けて、子育て中の対象者も安心して参加できるよう配慮しています。

2020年度

第6回女性管理・専門職研修

2020年9月3日・4日(オンライン開催)

第5回研修で設定した3つの課題(管理・専門職への登用促進、若手社員のリテンション、長期的なキャリア形成)について、女性主査層が11のグループに分かれて取り組んできた活動の内容と成果、今後の提言などを報告し議論を行う。

2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、従来のような集合形式ではなく、双方向のオンライン形式で開催しました。

女性活躍推進ウェブサイトでの事例紹介

出産・育児・介護などのライフイベントを抱えた社員が、どのように仕事と向き合いながら乗り切ってきたか、その具体的な生の声を自社の専用ウェブサイトで紹介しています。同サイトは、2016年1月に新設され、2019年3月には、スマートフォンやタブレットでの閲覧も可能となりました。
後輩社員たちが仕事と家庭生活の両方を充実させるためのヒントとなるよう、2019年度末までに27件の先輩社員が、「参考になりますか? 私の事例」として各自の体験談を掲載しています。
ライフイベントとの両立に関する事例だけでなく、海外赴任経験や自身のキャリアに関する体験談も掲載することで、性別・年代を問わず、充実した職業生活を送るためのヒントが得られるよう工夫しています。

障がい者雇用

法定障がい者雇用率達成状況(社数・%)

■報告対象範囲
東レグループ(国内)
■目標値
2020年度 / 100%

実績値(2020年度)

62.5%

東レグループでは、身体障がい者・知的障がい者・精神障がい者を採用・雇用しています。職場では、ハード面でバリアフリー・安全対策など、ソフト面では配置時の教育訓練や障がいのある社員の意見・要望を反映した職場運営など、働きやすい環境の整備に取り組んでいます。
なお、2020年度について、東レ(株)では法定雇用率を達成しましたが、東レグループ(国内)で達成した会社の比率は62.5%でした。各社とも、公的機関や人材紹介会社などを活用して雇用促進に努めましたが、会社別では、採用難により充足に至らない会社がありました。今後も、東レ(株)と各社が連携し、積極的に取り組んでいきます。

障がい者雇用率(東レ(株))
障がい者雇用率(東レ(株))
  • 各年とも6月1日時点

再雇用制度

60歳を超える高齢者の活用を図るため、東レ(株)では、2001年度に、原則として組合員層の希望者全員を再雇用する制度を導入しました。2005年度には希望者全員を再雇用する制度の対象を管理・専門職層にも拡大し、以後、運用を続けています。

CSRロードマップ2022におけるCSRガイドライン8「人権推進と人材育成」の主な取り組みはこちらをご覧ください。