CSRガイドライン&活動報告 - 事業を通じた社会的課題解決への貢献

ライフイノベーション事業拡大プロジェクト

新しい価値の創造

ライフイノベーション製品売上高

■報告対象範囲
東レグループ
■目標値
2,700億円(2019年度目標)

実績値(2018年度)

2,230億円

先進国で進む急速な少子高齢化や医療費の高騰、さらに新興国の台頭など、社会環境が大きく変化する中、遺伝子解析やモバイルヘルスケア、高度先進医療機器といった革新的な製品や技術が次々と登場しています。
日本の国民医療費は2014年に40兆円を超え、医療サービスの適正化、遠隔・在宅医療への対応、女性・高齢者の雇用対策が急がれており、大きな社会的課題になっています。
2014年度に“AP-G 2016”と同時にスタートしたライフイノベーション事業拡大(LI)プロジェクトは、医療の質の向上、医療現場の負担軽減、健康・長寿に貢献する事業に改めて焦点を当て、東レグループの先端材料、要素技術、事業基盤を活用して、人々の健康という普遍的な価値を社会に提供すことを目的とした全社プロジェクトです。

ライフイノベーション製品の定義とガイドライン

医療の質を向上・医療現場の負担軽減

  • 治療に用いる製品 : 治療薬、治療機器、治療用材料(血清など)調製に関わる製品
  • 検査・診断に用いる製品 : 検査・診断システム
  • 医療現場で用いる資材・製品 : 医療現場用機能製品
  • その他 : 分析サービス、製造機器 など

健康・長寿に貢献

  • 高齢者、障がい者、患者様の生活の質を向上する製品
  • 健康を守る : 病気・障がいを予防する製品
  • 介護製品、衛生用品

異常気象・酷暑対策

※上記製品用素材・部材を含む

LI事業の売上高は、2014年度の1,422億円から2018年度には2,230億円に拡大しました。今後は、2019年度に2,700億円規模への拡大を目標としています。

ライフイノベーション事業の売上高推移(東レグループ)
ライフイノベーション事業の売上高推移(東レグループ)

2018年度に発表したLI製品

医療用「hitoe®ウェアラブル心電図測定システム」の販売開始

「LIVMOA®3500シリーズ」の着用イメージ「LIVMOA®3500シリーズ」の着用イメージ

着用するだけで生体情報を取得できる機能素材“hitoe”の展開として、長期間の心電図測定を目指した医療用hitoe®ウェアラブル心電図測定システムを開発し、9月より東レ・メディカル(株)を通じて販売を開始しました。最近の研究では、心房細動の検知率は心電図を長く測定するほど高くなることが知られており、長期間快適に心電図を測定できる本システムによって心房細動の早期発見に貢献します。

クリーンルーム対応滅菌タイプLIVMOA®CLの開発

繊維・フィルム技術の融合により快適性とバリア性を両立した使い切りタイプの保護服“LIVMOA(リブモア)”の新シリーズとして、クリーンルーム対応滅菌タイプのLIVMOA® CLを開発し、3月にプレスリリースを実施しました。今後成長が見込まれる再生医療分野や医薬品製造など、クリーンルーム内での作業を必要とする分野に向けて作業者の快適性向上を目指して、2019年8月より販売を開始しています。

弁形成術用カテーテル「大動脈弁用イノウエ・バルーン」の新タイプ発売開始

心臓の大動脈弁狭窄症の患者様向けのバルーン拡張式弁形成術用カテーテルである「大動脈弁用イノウエ・バルーン」のラインナップを拡充し、カテーテルを細径化して操作性を向上させることで、動脈経由(逆行性アプローチ)での治療に使用しやすいタイプを追加しました。治療に新たな選択肢が増え、患者様に貢献できることが期待されます。

がんを対象とした新規低分子医薬品「TRK-880」に関する米国ベンチャー企業との新たな取り組み

がん治療の取り組みを加速しており、固形がんに対する抗体医薬として創製したTRK-950(東レ開発コード)では、2017年3月から開始した第Ⅰ相臨床試験が順調に進んでいます。さらに米国ベンチャー企業 Systems Oncology社の新規低分子医薬品TRK-880に関して、全世界におけるライセンス契約を締結しました。本剤をTRK-950に続く新たながん治療薬として早期承認取得を目指して開発し、東レのがん治療薬領域のパイプライン拡充を図ります。