化学物質管理

国内外の化学物質規制への対応

東レ(株)は、人の健康および環境を保護することを目的として、国内外で制定された化学物質管理に関する規制を遵守しています。
こうした方針のもと、以下の取り組みを実施しています。
なお、2025年度は、重大な法令違反はありませんでした。

化学物質規制対応の主な取り組み

  • 全事業本部および国内外関係会社において、化学物質管理推進体制を構築し、法規制情報の円滑な伝達や双方向の情報共有を行っています。
  • 情報不足による対応の不備を防止するため、国内外の法規制の概要、解説、対応手順などを東レグループ内のサイトで共有しています。
  • 化学物質管理の実務担当者の意識向上およびスキル向上を目的として、社内教育体系を整備し、計画的な教育を実施しています。2025年度は、東レグループ内の化学物質管理のキーパーソンを主な対象として、EU-REACHや米国TSCAなどの化学物質管理制度、ITツールの活用方法など、7つのテーマに基づく教育を実施し、延べ1,421人が受講しました。
  • 2019年度から運用を開始した「東レ化学物質統合管理システム(TCMS)」を活用し、出荷先国における化学物質登録状況や法規制の確認、各国法規に準拠した安全データシート(SDS)の提供を、確実かつ迅速に行っています。

含有化学物質管理の取り組み

東レ(株)では、「東レグリーン調達ガイドライン」(環境・保安担当の部門長決裁により2004年6月制定、および2022年6月最新版改定)を定め、製品の開発、製造、物流、使用、廃棄に至る全ライフサイクルにおいて、化学物質による地球環境への負荷を可能な限り低減することを目指しています。
本ガイドラインに基づき、以下の法規制物質を禁止物質および管理物質として定め、徹底した管理を行っています。さらに、事業ごとに関連法規に基づいた管理物質を個別に設定し、管理の強化を図っています。

禁止物質
  • 化審法第一種特定化学物質
  • 安衛法製造禁止物質
管理物質
  • EU RoHS指令10物質
  • 特定アミンを形成するアゾ化合物(家庭用品規制法)
  • オゾン層破壊物質(オゾン層保護法)
  • 放射性物質

上記以外の管理物質については、chemSHERPA※1で管理対象とされている法規を基に設定しています。
また、REACH規則における高懸念物質(SVHC)や、広義のPFASなど、ヒトや環境への悪影響が懸念され、今後規制対象となる可能性のある化学物質を含有する製品については、より懸念の低い代替物質への切り替えを進めています。
なお、当社製品のうち、SVHC物質の含有率が0.1wt%を超える製品は、2026年6月時点で26製品あります。

  1. ※1 chemSHERPA:CMPコンソーシアム(旧アーティクルマネジメント推進協議会;JAMP)が運営する含有化学物質情報伝達スキーム(https://cmp-consortium.com/chemsherpa/aboutchemsherpa

2025年度の主な材料・製品開発

  • PFASおよびNMPを使用しない感光性ポリイミド材料の開発
  • フッ素樹脂と同等の難燃性・高耐熱性を併せ持つ新規柔軟PPS樹脂の開発
  • 鉛およびフッ素を使用しない耐熱性圧電ポリマーの開発
  • フッ素樹脂を使用しない耐熱性離型フィルムの開発
  • PFASフリー撥水テキスタイルの開発

化学物質に関する情報提供

東レ(株)では、化学物質に関する適切な情報提供を通じて、お客様での誤った取り扱いによる健康被害や環境影響の防止に努めています。
当社のすべての化学品については、世界調和システム(GHS)に基づく危険有害性の分類を実施しており、危険有害性を有する製品にはラベル表示を行っています。また、危険有害性の有無にかかわらず、SDSを通じて含有成分に関する情報や取り扱い上の注意事項を提供しています。
さらに、一般にSDSの対象外とされる糸やフィルムなどの素材製品についても、SDSに準じた様式を用いて、含有化学物質情報および取り扱い上の注意情報をお客様に提供しています。