サステナビリティイノベーション事業拡大プロジェクト

東レグループは、「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」で掲げる4つの世界(下表)の実現に向けて、サステナビリティイノベーション(SI)事業を積極的に拡大しています。
SI事業は成長領域であり、「CSRロードマップ 2025」のみならず、経営方針である長期経営ビジョン、“プロジェクト AP-G 2025”においてもSI事業の売上収益のほか、東レグループ製品の環境・社会への貢献を定量化したCO2削減貢献量※1と水処理貢献量※2もKPIに設定し、推進しています。

2050年に向け東レグループが目指す4つの世界 領域 主な取り組み内容
地球規模での温室効果ガスの排出と吸収のバランスが達成された世界(GHG排出実質ゼロの世界) CN(カーボンニュートラル) モビリティの軽量化や電力負荷低減に貢献する製品を中心とした省エネルギー、再生可能エネルギーやモビリティ電動化・水素関連製品を中心とした新エネルギー、CO2の吸収・資源化に寄与する製品と定義し、主に軽量化や遮熱・断熱材料による省エネ、電動化、水素関連材料に取り組んでいます。
資源が持続可能な形で管理される世界 CE(サーキュラーエコノミー) リサイクル、バイオマス、有価物分離回収と定義し、主にPETやナイロンなど、当社製品の基幹ポリマーにおけるリサイクルやバイオマス由来原料化を推進しています。
誰もが安全な水・空気を利用し、自然環境が回復した世界 NP(ネイチャーポジティブ) 水処理、空気浄化、環境負荷低減を対象とし、主に水処理膜や、汚染物質の削減・代替技術の推進に取り組んでいます。
すべての人が健康で衛生的な生活を送る世界 LI(ライフイノベーション) 医療の質の向上、健康・長寿、人の安全を対象と定義し、医薬医療・衛材・安全・健康に関する事業拡大に取り組んでいます。
  1. ※1 CO2削減貢献量:製品のバリューチェーンを通じたライフサイクル全体でのCO2排出量削減効果を、日本化学工業協会および国際化学工業協会協議会(ICCA)のガイドラインに従い、東レが独自に算出。
    近年、各機関などから新たなガイダンスが公表されており、これらを踏まえた算出方法の見直しを検討中。
  2. ※2 水処理貢献量:水処理膜により新たに創出される年間水処理量。各種水処理膜(RO/UF/MBR)ごとの1日当たりの造水可能量に売上本数を乗じて算出。

サステナビリティイノベーション事業の売上収益

■報告対象範囲
東レグループ
■目標
1兆6,000億円(2025年度)

実績(2024年度)

13,689億円

2024年度のSI事業の売上収益(連結ベース)実績は1兆3,689億円となり、前年比+4.4%の伸びとなりました。炭素繊維複合材料事業において風力発電翼用途が前年度に引き続き在庫調整の影響を受けたものの、同事業での航空機用途の回復に加え、回収材使用フィルムや自動車用樹脂などが伸長しました。SI事業の売上収益は、2024年度の東レグループ連結売上収益の53%を占めています。

サステナビリティイノベーション事業の売上収益推移(東レグループ)
サステナビリティイノベーション事業の売上収益推移(東レグループ)

また、東レグループ製品の使用によるCO2削減貢献量および水処理貢献量も事業拡大に伴って確実に増加しています。2024年度には、CO2削減貢献量が43,276万トン-CO2(2013年度比11.3倍)、水処理貢献量が7,900万トン(2013年度比2.9倍)となりました。

バリューチェーンへのCO2削減貢献量 2024年度
43,276万トン-CO2
(2013年度比11.3倍)
CO2排出量削減の貢献例
CO2排出量削減の貢献例
  1. 円内の数字はライフサイクル全体のCO2排出量
    出典:一般社団法人日本化学工業協会「温室効果ガス削減に向けた新たな視点」
水処理貢献量 2024年度
7,900万トン
(2013年度比2.9倍)

カーボンニュートラルを実現するためには、サプライチェーン全体でのGHG排出削減が重要であり、カーボンフットプリント(CFP)の可視化とその低減が求められています。当社製品においても、CFPの算定を順次進めており、一部製品では取引先へのデータ提供を開始しています。
地球環境問題の解決には、製品やサービスをライフサイクル全体で捉え、環境負荷を低減しながら経済的・社会的価値を向上させていくことが重要です。東レグループでは、ライフサイクルマネジメント(LCM)を以前より推進してきました。今後も継続して自社のカーボンニュートラル化を目指すとともに、サプライチェーン全体のGHG排出削減を通じて、社会のカーボンニュートラルの実現に貢献していきます。

「CSRロードマップ 2025」におけるCSRガイドライン7「事業を通じた社会的課題解決への貢献」の主な取り組みはこちらをご覧ください。