CSR活動報告(各CSRガイドラインの活動報告) - サプライチェーンにおけるCSRの推進

東レグループのCSR調達活動

東レグループのCSR調達

サプライチェーンへのCSRの対応を要請したグループ会社数の比率(社数・%)

■報告対象範囲
東レグループ
■目標値
2020年度/ 80%以上

実績値(2020年度)

85

東レグループが要求するCSRへの取り組み状況を確認したサプライヤーの比率(社数・%)

■報告対象範囲
東レグループ
■目標値
2020年度 / 70%以上

実績値(2020年度)

86

東レグループのサプライチェーン

東レグループのサプライチェーンは世界のさまざまな国や地域に広がっています。2020年度の東レグループの事業拠点別の購買構成比率は、日本47%、アジア39%、米州10%、欧州4%となっています。また、事業分野別の購買構成比率は、繊維30%、樹脂・ケミカル22%、フィルム15%、複材10%、その他が23%です。

事業拠点別および事業分野別の購買構成比率(2020年度金額ベース)

事業拠点別 購買構成比率
事業拠点別 購買構成比率
事業分野別 購買構成比率
事業分野別 購買構成比率

東レグループにおけるCSR調達活動の推進

東レグループでは、CSR調達体制の構築、顧客からのCSRに関する要請への対応、サプライヤーでのCSR取り組み状況の把握や教育、CSR調達アンケートの実施や契約書、誓約書の締結を通じたCSRへの取り組み要請など、サプライチェーンにおけるCSRの推進を国内・海外関係会社を含めたグループ全体で取り組んでいます。
なお、サプライチェーンに対しCSRへの取り組みを要請する活動をおこなっている東レグループの会社数は、対象会社数160社(生産活動による購買・生産委託を行う関係会社)のうち、2020年度で136社(85%)となりました。引き続き、未完了の関係会社での取り組みを進めていきます。
また、CSR調達アンケートについては、独自のアンケート調査システムを用いて、サプライヤーにおけるCSRへの取り組み状況の定期的なモニタリング、グループ全体での統一的な基準による評価、サプライヤーへの評価のフィードバックと低評価企業へのフォローアップというPDCAサイクルの構築によって、サプライヤーの意識向上を図るとともに、サプライチェーン上でのCSRに関するリスクを効率的・効果的に低減しています。
これらの取り組みにより、東レグループとしてCSRへの取り組み状況の確認が必要であると設定した重要サプライヤーのうち、東レグループが要求するCSRへの取り組みに対応していることを確認できた企業は2020年度で86%となっています。

サプライチェーン・マネジメントのPDCAサイクル
サプライチェーン・マネジメントのPDCAサイクル
CSR調達アンケートの主要調査項目
CSR調達アンケートの主要調査項目

東レ(株)におけるCSR調達活動の推進

東レ(株)では、総購買額の9割をカバーする主要な調達・購買先、外注先、物流会社を対象として、CSR調達アンケートを原則2年ごとに実施しています。CSR調達ガイドラインに沿った質問項目を設け、人権の尊重や、GHG排出量削減、水資源や生物多様性への配慮とアセスメントの実施といった各種環境保全活動など、さまざまな社会的課題に対する取り組みを要請し、各サプライヤーでの対応状況を網羅的に確認しています。
2020年度は、主要サプライヤー483社に対してCSR調達アンケートを実施しました。その結果、東レ(株)が求める水準の取り組みができていると評価した取引先(S、A、B評価※1)が99%と前回(2018年度)比3%向上、実態調査が必要と判断した取引先(C、D評価)は前回の4%から1%に減少しました。調査項目別でも「サプライチェーンでのCSRの推進」項目で483社の評価平均が10点満点中で前回比+0.6点(+12%)と向上しており、各サプライヤーにおいてCSRへの取り組みを進めていただいていることを改めて確認しました。また、前回アンケートでC、D評価となり、訪問・面談などで実態調査・改善要請を行った企業の94%が、今回アンケートではB評価以上に改善していることを確認しました。
今回の評価結果は、分析内容とともに各社にフィードバックしています。2021年度ではC、D評価であった取引先への実態確認や、改善のための対策について協議するなど、サプライチェーン全体へのCSR意識の浸透とCSR活動の促進を図っていきます。
さらに、CSR調達アンケートによる現状把握、評価、改善と平行して、東レ(株)では、東レとサプライヤー双方で、法令遵守、環境保全、人権尊重、製品安全などを推進することを取引基本契約書の条文に記載する活動を進めており、新規締結や改定時に新しい契約に切り替えています。あわせて、お客様からのCSRに関する調査に対しても対応ルールを定め、迅速かつ正確に回答すべく、体制を整備しています。

  1. ※1 回答結果を9つの調査項目ごとに10点満点で評価し、9項目の平均値を総合評価として、8点以上はS、6点以上8点未満はA、5点以上6点未満はB、3点以上5点未満はC、3点未満はDで評価。
東レ(株)が求める水準の取り組みができている取引先(S、A、B評価先)
99%
2020年度東レ(株)CSR調達アンケート評価結果
<strong>2018年度東レ(株)CSR調達アンケート評価結果</strong>
2020年度 東レ(株)CSR調達アンケート回答結果分析
2020年度 東レ(株)CSR調達アンケート回答結果分析

東レグループ関係会社(国内外)におけるCSR調達活動の推進

グローバルなサプライチェーンを構築する東レグループにとって、グループ全体のCSR調達状況を把握することが課題であり、特に海外サプライヤーのCSRへの取り組み状況の把握は優先すべき課題です。そのため海外関係会社の主要な購買・調達先のうち、CSRの取り組みを要請していないサプライヤーに対し、東レ(株)によるCSR調達アンケート調査を実施し、CSRへの取り組み状況を確認しています。
2020年度に入手した98社からのアンケートを分析した結果、東レグループが求める水準の取り組みができている企業(S、A、B評価)が96%(94社)、改めて実態調査が必要な企業(C、D評価)は4%(4社)でした。引き続き、評価結果を各社にフィードバックするとともに、C、D評価の会社に対しては実態調査と改善要請を進めていきます。

海外関係会社 購買・調達先 CSR調達アンケート評価結果
海外関係会社 購買・調達先 CSR調達アンケート評価結果
海外関係会社 購買・調達先 CSR調達アンケート回答結果分析
海外関係会社 購買・調達先 CSR調達アンケート回答結果分析

国内関係会社においても、従前から各社にて社内体制やルールの整備、CSR調達アンケートの実施などを継続的に行っており、2020年度にはサプライヤー498社に対してCSR調達アンケートを実施し、各社のCSR推進状況を確認するとともに、評価のフィードバックや取り組みが不十分な企業へのフォローアップを行っています。また、東レ(株)よりアンケート調査システムを国内関係会社にも展開し、評価基準を統一するとともに、サプライヤーのCSR推進状況を共有することで、グループ全体のサプライチェーン上のCSRリスクを効率的・効果的に低減しています。

サプライチェーンにおける人権尊重

東レグループは、安定かつ持続可能な調達のためにはサプライチェーンにおける「人権の尊重」は欠くことのできない重要な要素と考えています。CSR調達ガイドラインにおいて人権の尊重、差別の排除、職場の改善に努めることと、強制労働、奴隷労働、児童労働、不当な賃金労働などを禁止することを宣言し、サプライヤーにも取り組みを求めています。
東レ(株)では、CSR調達アンケートにおいて、人権および労働に関するサプライヤーの取り組み状況も把握・評価しています。2020年度に実施したアンケートでは、人権および労働に関する11の調査項目のうち、二次サプライヤーへの要請に関する項目を除く10項目で、取り組み実施率が高水準であることを確認しました。また、2020年度アンケートでは、サプライヤーにおいて新型コロナウイルスの感染拡大によって発生しうる雇用・労働面の問題など人権に関するさまざまな問題に十分配慮し、適切に対応しているかどうかを調査項目に加え、サプライチェーンにおける問題の把握と予防に努めています。
2021年度は、2020年度に実施したアンケートのうち、1年以内に対応する(下表の[1])、対応していない(下表の[0])と回答した企業に対して個別に状況確認を行うとともに対応を要請し、実施率の向上に努め、引き続き、サプライチェーン全体での人権尊重の推進と意識の向上を促していきます。

2020年度 CSR調達アンケートの回答結果
2020年度 CSR調達アンケートの回答結果

なお、サプライチェーンにおける人権尊重や環境保全などを推進するため、ご相談をホームページ上で常時受け付けています。 ホームページ上のCSRに関するお問い合わせフォームへ2020年度にいただいた合計297件のさまざまなお問い合わせやご相談などのうち、サプライチェーンにおける人権関連のご相談は2件あり、適切に対処しました。

委託先の警備会社における人権研修の実施

東レグループでは、拠点のある地域の状況に応じて、警備会社などに保安業務を委託しています。
委託に際しては守衛業務に関する研修を行うとともに、必要に応じて人権に関する研修も行っています。

紛争鉱物対応

近年、責任ある鉱物資源の調達への関心は高まっており、特にコンゴ民主共和国とその周辺国由来のスズ・タンタル・タングステン・金の4鉱物については、武装集団の資金源になることがあるため、米国金融規制改革法において、これらの紛争鉱物を使用する製造者に対して内容の公開と報告を義務付けています。
東レ(株)では、当社の全製品を対象に原材料および生産設備に紛争鉱物が使用されていないかを調査し、対象の鉱物が使用されている場合は、精錬所や鉱山の所在地などを確認しています。
2020年度においても、スズ・タンタル・タングステン・金の4鉱物が原材料として含有している製品を調査し、紛争地域産の原材料を使用していないことを確認しました。また、顧客からの紛争鉱物に関する調査依頼に対し、迅速かつ適切に回答できるよう社内の調査・回答体制を整備しています。

繊維・アパレル企業における国際的な連携

世界各国のアパレル・小売関連企業が加盟するSAC(Sustainable Apparel Coalition)では、アパレル・フットウェア製品が環境面、社会面、ならびに労働者に及ぼす影響を評価・測定するツールとしてHigg Indexを構築し、影響の軽減と課題の解決に取り組んでいます。東レグループは、サプライチェーンの重要な一角を担う素材サプライヤーとしてSACに参加し、加盟企業と共同で環境や社会に及ぼす影響軽減のために活動するとともに、東レグループの繊維関係工場などでHigg Indexを使って自己評価を実施することで、サステナビリティ・パフォーマンスの見える化を推進しています。

CSRロードマップ2022におけるCSRガイドライン9「サプライチェーンにおけるCSRの推進」の主な取り組みはこちらをご覧ください。