人権の尊重に関する取り組み

東レグループでは、人権尊重に関する基本的な考え方および推進体制のもと、人権教育・研修の実施、人権リスクの把握・評価・低減、通報・相談への対応など、具体的な取り組みを進めています。

人権教育・研修の実施

人権教育・研修の実施率(社数・%)

目標

100

実績

100

2025年度・東レグループ

東レ(株)では、人権に対する正しい理解と意識の向上を目的として、各事業(工)場において通年で人権啓発活動を推進しています。毎年2~3月を人権啓発キャンペーン期間と位置づけ、全社共通のポスターやパンフレットなどの啓発資材の展開に加え、各職場での学習会や、人権推進グループリーダーによる啓発教育を実施しています。
社員一人ひとりの人権意識の向上に向け、実務担当者・管理者向けの研修や、職場会を活用した学習会などを各事業(工)場で継続的に開催しています。併せて、すべての役員・社員(嘱託、パート、派遣を含む)を対象に、「倫理・コンプライアンスeラーニング」を毎年実施し、行動規範や内部通報制度の理解促進、贈収賄防止、人権・ハラスメントに関する事例学習などを行っています。
2025年度は、「考えよう 自分の言動 その態度~違いに気づき、違いを尊重するコミュニケーション~」を活動方針として、人権啓発キャンペーンを実施しました。パンフレットを全社員に配布するとともに、セクシュアルハラスメントやマタニティハラスメント、パワーハラスメントなどの防止に加え、より風通しの良い職場づくりを目指した研修や話し込み活動※1を展開しました。
また、人権啓発キャンペーンに併せて、通報・相談事例から得られた知見を踏まえた留意点や、風通しのよい職場づくりに向けた取り組みについて、人権推進グループリーダーが東レ(株)各事業(工)場の人権推進委員および実務担当者を対象に、リモートおよび集合形式による教育を実施しました。
2025年度は、新たな取り組みとして、人材開発・企画部と連携し、DE&I(Diversity(多様性)、Equity(公正・公平性)、Inclusion(包括性))やアンコンシャス・バイアスに関する理解促進を目的としたeラーニングを実施しました。
国内関係会社に対しては、東レ(株)人権推進グループリーダーが各社の労務責任者・担当者に人権研修を実施するとともに、教材やパンフレット、eラーニング資料の提供を通じて、人権推進活動を支援しました。
海外関係会社に対しては、「世界人権宣言」や「ビジネスと人権に関する指導原則」などの国際規範に加え、「東レグループ人権方針」や人権推進体制を反映した教材を提供し、各国・地域の状況に応じた啓発・教育を推進しました。
東レグループは、今後も人権教育・研修を通じて、社員一人ひとりの人権意識の向上を継続的に図っていきます。

  • ※1 情報を共有したうえで議論する活動。

人権研修開催・受講状況(2025年度)

研修区分 参加者数(延べ人数)
東レ(株) 本社主催研修 1,405人
各事業(工)場主催研修 15,044人
eラーニング 7,044人
国内関係会社 社内研修 20,565人
社外研修 218人
  • 人権ポスター人権ポスター
  • 研修の様子研修の様子

人権リスクの把握・評価・低減(デューデリジェンス)

東レグループでは、事業活動における人権尊重の重要性を認識し、グループ全体で人権リスクの把握・評価・低減に取り組んでいます。これらの取り組みは、経済協力開発機構(OECD)の「責任ある企業行動のためのOECDデュー・ディリジェンス・ガイダンス」の基本的な考え方に基づき実施しています。
今後も、事業環境や人権課題の変化を踏まえながら、人権リスクの把握・評価・低減に関する取り組みをグループ全体で継続的に強化していきます。

デューデリジェンスプロセス
デューデリジェンスプロセス
東レグループのデューデリジェンス
東レグループのデューデリジェンス

(図表をクリックすると拡大表示できます。)

東レグループのデューデリジェンス(410KB)PDF

人権リスクの把握・評価

東レグループは、東レ(株)の各事業(工)場および主要な国内外関係会社を対象に、年1回、啓発・教育を含む人権推進活動の実施状況に関する調査を行っています。調査結果については、国内人権推進委員会・海外人権推進委員会などで確認しています。
これらの調査を通じて、差別やハラスメントに加え、強制労働、人身売買、児童労働、団体交渉権、平等な報酬などを含む人権・労働に関する課題や問題点、ならびに各国・地域における法制度への対応状況を踏まえ、人権リスクを抽出しています。

人権リスクの低減・是正

抽出されたリスクについては、上記の人権推進体制に則り、各社またはグループ全体で対処していく取り組みを推進しています。
また、人権問題について東レグループで働くすべての人が通報・相談できる体制を構築しています。国内においては「企業倫理・法令遵守ヘルプライン」を、海外においては各社内に通報・相談窓口を設置しており、いずれも匿名で利用可能で、社外にも窓口を設置しています。
問題があった場合には迅速かつ適切に対処し、人権リスクの低減につなげるよう努めています。国内の通報・相談窓口の運用状況(通報・相談件数および内容など)は、東レ(株)社長を委員長とする倫理・コンプライアンス委員会(年2回開催)において報告しています。

サプライチェーンにおける人権尊重

サプライチェーンにおける人権尊重を推進するため、相談をホームページ上で常時受け付けています。サプライチェーンにおける人権推進体制は「サプライチェーンの強靭化」のページに記載しています。

通報・相談体制と是正対応

通報・相談体制の概要

東レグループでは、人権問題について、グループで働くすべての人が通報・相談できるよう、ヘルプラインを設置しています。国内においては「企業倫理・法令遵守ヘルプライン」を、海外においては各社内に通報・相談窓口を設置しています。

①東レ(株)の社内窓口
②関係会社の社内窓口
③社外窓口
東レ(株)で生じている問題の通報者
関係会社で生じている問題の通報者
法令違反、社内ルール違反、人権侵害、社会規範からの逸脱の発見・疑問・恐れ
通報・相談体制

匿名性の確保および報復防止

東レグループの通報・相談窓口は、通報・相談者が安心して利用できるよう、以下の運用を行っています。

  1. 事実関係を正確に確認し、適切な問題解決および調査結果のフィードバックにつなげるため、原則として所属・氏名・連絡先を明かす顕名での通報・相談としますが、匿名での通報・相談も受け付けています。
  2. 顕名で通報・相談する場合でも、通報・相談者が希望すれば、会社に対して通報・相談者を特定する情報が報告されることはありません。
  3. 社内窓口・社外窓口のいずれも利用可能です。
  4. 法令違反、就業規則などの社内ルール違反、ハラスメントなどの人権侵害、社会規範からの逸脱などについて通報・相談が可能であり、すでに発生している場合に限らず、発生が疑われる場合や発生のおそれがある場合も対象に含まれます。
  5. 通報・相談に対しては、社内運用規準に則り、厳正に対処します。

また、通報・相談があった場合には、調査担当部署(者)や事案関係部署(者)、ならびに東レ(株)および各社の通報・相談窓口が連携し、調査・事実確認を行います。問題となる事実が確認された事案については、各社が定める就業規則などの社内規則に基づき、適切な処分を行っています。

2025年度の運用状況

2025年度は、東レグループ全体で、人権に関する通報・相談(ハラスメントや職場における嫌がらせ、不適切な言動など)が76件ありました。これらの事案については、調査を行い、事実関係を確認しました。ハラスメントなど、問題となる事実が確認された事案については、各社が定める就業規則などの社内規則に基づき、処分を行いました。
通報・相談の件数、内容、対処結果については、内部通報制度全体の運用状況として、倫理・コンプライアンス委員会、取締役会、監査役会に報告するとともに、国内人権推進委員会および海外人権推進委員会においても詳細を報告しました。

教育および再発防止施策

国内の東レグループにおける各種人権教育において、通報・相談事例を職場や個人が特定されない形で紹介し、職場におけるハラスメント問題などへの理解促進と注意喚起を行っています。

東レ・サステナビリティ原則「倫理とコンプライアンス」の「内部通報制度の整備と運用」についてはこちらをご覧ください。