CSR活動報告(各CSRガイドラインの活動報告) - 製品の品質と安全

品質保証・製品安全への取り組み

品質保証コンプライアンスの強化

東レグループでは、グループ全体の品質保証コンプライアンス強化のため、主に次の5つの課題に取り組んでいきます。

  1. 東レグループ全体の品質保証に関する仕組みの強化
    東レ(株)および国内外関係会社での品質保証体制のあるべき姿を明確にした上で、品質保証体制整備の指導と現状との乖離に対する改善を進めています。また、品質保証副本部長の監査や品質保証部(室)の相互監査による監査機能強化を図り、品質保証体制および業務の実効性の監査を進めています。
  2. 不正をしない人づくりと職場風土の醸成
    2020年度より、11月の品質月間に合わせて品質保証コンプライアンス教育を実施しています。東レ(株)および国内外関係会社へ教育資料を提供することにより、各部署・各社が主体的に教育を進めました。(2022年度受講者:23,918名)
  3. 品質(保証)に関するお客様との契約の適正化
    契約時の指針を定めた品質保証に関する契約のガイドラインに基づき、契約の総点検・見直し・適正化の取り組みを東レ(株)および国内外関係会社に展開し、継続して取り組みを推進しています。
  4. 測定機器の適切な維持・管理
    東レ(株)および国内外関係会社において、測定機器の更新やメンテナンスの必要性を判断するためのリスク評価表をもとに対応を計画し、適切に機器の更新を実施しています。
  5. 不正をさせない品質データ管理システムの整備
    測定の自動化、測定データの自動転送、検査成績書の自動発行など、極力人手が介在しないデータ管理システムの構築を東レ(株)および国内外関係会社にて進めています。

品質保証・製品安全教育

品質保証・製品安全教育の実施状況(社数・%)

■報告対象範囲
東レグループ
■目標値
2022年度 / 100%

実績値(2022年度)

100%

東レグループでは、11月の品質月間で実施する品質保証コンプライアンス教育に加え、東レ(株)および国内関係会社の新任部課長層を対象とした「品質保証・製品安全教育」、全社技術研修での品質保証・製品安全活動に関する教育、および実務担当者への品質管理教育(QC教育)を実施し、東レグループの品質保証・製品安全活動の周知徹底ならびに品質管理能力の向上を進めています。また、2013年度からは、東レ(株)および国内外関係会社において、製品安全の一般教育・事業固有教育・自社ルール教育を実施しています。

製品安全性審査体制の強化

東レ(株)および東レグループの関係会社は、すべての製品について、製品安全性審査を実施します。審査では、製品そのものの安全性に加え、SDS(安全データシート)や表示ラベル、取扱説明書などお客様に提供する情報の妥当性、製品が地球環境に与える影響度についても確認しています。特に、新製品において新規性の高いもの、従来製品において安全性の観点で大きな変更があるものなどについては、専門知識を有し、かつ、中立な立場の審査委員で構成される「製品安全性審査会」を開催して、製品の安全性を確認する仕組みとしています。また、東レグループで新たに関係会社が設立された場合は、速やかに製品安全体制を構築して、製品安全性審査を実施しています。

すべての製品において製品安全性審査を実施
製品安全性審査の流れ(東レ(株))
製品安全性審査の流れ(東レ(株))
  • ※1 国内外の関係会社では、社長または担当役員が務めています。

製品事故の防止

製品事故(件数)

■報告対象範囲
東レグループ
■目標値
2022年度 / 0件

実績値(2022年度)

1※2

  • ※2 当社が販売している加工糸において、お客様が製品の開梱時に梱包テープに付着したカッター刃により指を切創した事故が発生しました。発生原因は、販売外注先において製品梱包場所で使用していた刃を折る方式のカッターの折れた刃が梱包用のガムテープに付着していたことに気付かず、出荷してしまったことです。対策として、当社から販売外注先に対して、当該カッターの使用を禁止し、梱包時の確認を強化するように指導しました。

関連情報

過年度に発生した製品安全に関する重要なお知らせ
(リコール社告)東レ製電気カーペット(回収)~発火のおそれ~

製品安全情報の提供

東レグループでは、さまざまな製品・サービスの特性に応じて製品安全情報を提供しています。

  1. お客様窓口の設置
    家庭用浄水器、コンタクトレンズなど東レ(株)の代表的な消費生活用品については、フリーダイヤルによる窓口を設置するなど、お問い合わせいただきやすい環境を整備しています。
  2. SDS(安全データシート)の作成・提供
    東レグループでは、当社が製造または販売する製品のSDSに関する責務、管理体制、および手順について定め、東レグループ製品などの安全な取り扱い情報等を適切にお客様に提供しています。さらにSDSは、ウェブサイトでも開示しお客様にアクセスしやすい情報発信をしています。
  3. 製品ラベル・取扱説明書の作成・提供
    東レグループでは、製品ラベル・取扱説明書(カタログを含む)に関する責務や管理体制、作成から配布までの手順等を明確にした上で、製品ラベル・取扱説明書を作成し、お客様に提供しています。

「消費者の8つの権利」の尊重

東レグループは、製品・サービスの提供において、お客様に対する基本理念として「消費者の8つの権利」を尊重し、具体的活動の中で、製品の安全性と品質の確保に努めています。

国際消費者機構(CI)が提唱する「消費者の8つの権利」

  • 生活のニーズが保証される権利
  • 安全への権利
  • 情報を与えられる権利
  • 選択をする権利
  • 意見を聴かれる権利
  • 補償を受ける権利
  • 消費者教育を受ける権利
  • 健全な環境のなかで働き生活する権利

「CSRロードマップ 2022」におけるCSRガイドライン4「製品の品質と安全」の主な取り組みはこちらをご覧ください。