独占禁止法の遵守および腐敗防止・贈収賄の禁止

独占禁止法の遵守

東レグループでは、2022年6月に改定した「倫理・コンプライアンス行動規範」において、東レグループのすべての役員・社員が遵守すべき独占禁止法に関する行動規範を明示しています。
また、独占禁止法に関する教育資料を、東レグループ全社員向けに日本語および英語で作成しています。
日本国内においては、独占禁止法遵守プログラムや独占禁止法レッドカードを作成し、各部署で活用することで、日常業務における法令遵守の徹底を図っています。
併せて、独占禁止法違反リスクの把握にあたっては、東レ(株)および主要な国内・海外関係会社を対象に、法務内部監査(法務部による定期的なモニタリング)を毎年実施しています。これにより、社内ルールの周知状況や承認・報告ルールの遵守状況を確認するとともに、課題が認められた場合には、改善・是正措置計画を策定・実施しています。
2025年度において、反競争的行為、反トラスト、または独占的慣行により、東レグループが受けた法的措置はありませんでした。

腐敗防止・贈収賄の禁止

東レグループでは、贈収賄防止に関する体制および手続きについて、社長決裁を経て2020年1月に「贈収賄防止規程」を制定しました。本規程により、公務員および取引先との間における贈賄・収賄を明確に禁止するとともに、金品等の提供や受領に関する事前承認および事後報告のルールを定めています。
本規程および「贈収賄防止ガイドライン」では、贈収賄に該当する行為を明確に定義しています。具体的には、以下のとおりです。

1. ファシリテーションペイメントの禁止

東レ(株)は、行政サービス手続きの円滑化や迅速化を目的とした法令上の根拠を有しない金銭その他の利益の提供(ファシリテーションペイメント)について、会社・個人を問わず贈賄行為とみなし、これを禁止しています。

2. 賄賂および汚職の禁止

東レ(株)は、公務員等に対し不正な利益(違法な手段を通じて得られる有形無形の利益を指す)の取得を目的として金品等(接待・供応等を含む金銭や財産上の利益等を指す)を提供することを禁止するとともに、不正な利益の取得を目的としない場合であっても、社会通念上妥当な範囲を超える金品等の提供を禁止しています。

3. 利益相反行為の禁止

東レ(株)は、役職員が直接または間接的に公務員等や取引先等の事業者から、社会通念上妥当な範囲を超える金品等を受領することを禁止し、判断の公平性や独立性を損なう利益相反行為を防止し、公正かつ誠実な事業活動を推進しています。

これらのルールは、法令を遵守した健全な商取引の遂行と、商取引におけるコンプライアンス意識の浸透・徹底を目的とするものであり、国内関係会社および海外関係会社にも同様に導入しています。
また、「倫理・コンプライアンス行動規範」では、東レグループのすべての役員・社員が遵守すべき腐敗防止・贈収賄の禁止に関する行動規範を明示しています。併せて、「贈収賄防止規程」に付随する「贈収賄防止ガイドライン」および教育資料についても、日本語および英語で作成し、東レグループ全社員に共有しています。
贈収賄リスクの把握にあたっては、東レ(株)および主要な国内・海外関係会社を対象に、法務内部監査を毎年実施しています。これにより、規程の周知状況や承認・報告ルールの遵守状況に加え、外国政府や海外国営企業との取引において起用する代理人・エージェントなどに対するデューデリジェンスの実施状況および贈賄禁止の義務づけについて確認しています。課題が認められた場合には、改善・是正措置計画を策定・実施しています。加えて、年1回実施するコンプライアンス意識調査「BEARアンケート」において、潜在的な腐敗・贈収賄リスクについても把握・評価しています。課題が認められた場合には、各社・各地域の法令遵守担当が中心となって、対策に反映させています。
2025年度においては、腐敗防止・贈収賄の禁止に関連して、東レグループが法的措置を受けた事例はありませんでした。
さらに、東レ(株)では、年1回、すべての社員(嘱託、パート、派遣社員を含む)を対象に、独占禁止法の遵守および腐敗防止・贈収賄の禁止を含む「倫理・コンプライアンス行動規範」に関するeラーニングを実施しています。2025年度は、7,828人が受講しました。