仕事と家庭の両立(社員座談会)

仕事にも家庭にも全力で取り組む東レ社員達。
彼らの奮闘や葛藤から、
東レ社員の仕事と家庭の両立のリアルをご紹介します。

MEMBER

(司会進行)Y.O
情報/
情報システム
R.M
化学工学/
研究
S.W
営業/
フィルム営業
K.M
化学工学/
技術
CHAPTER 1.

現在のお仕事を
教えてください

Y.O

皆さん本日はお集まりいただき、ありがとうございます。私自身も二人の子供を育てながら仕事をしてきましたが、今は二人とも成人していて、遠い昔のことのように感じていました。今まさに仕事と家庭の両立に取り組んでいる皆さんの話を聞けること、とても楽しみです。早速ですが、まずは皆さんの現在のお仕事内容を教えて下さい。

S.W

私はこれまで一貫してフィルム事業に携わっており、20歳代の頃はスマートフォンやディスプレイに使われる光学用フィルムの営業を担当していました。今振り返ると、この時期が会社人生の中で最も働いていた時期であり、上司や同僚に恵まれ、仕事が充実していました。その後フィルム事業のスタッフ部署に異動、その間に出産し、産休と育休を取りました。育休復帰後に管理職に昇格し、データストレージ用テープフィルムの営業課長として、現在に至ります。

K.M

私は大学では化学工学を専攻しており、化学工学者の専門部隊であるケミカルプロセス技術部に配属になりました。最初に勤務した東海工場は「THE工場」というケミカルプラントで、日々現場で奮闘していました。入社3年目に結婚することになったので、上司に相談して夫の勤務先に近い静岡県の三島工場に異動させていただき、以後フィルム原料のプロセス開発・改善を担当しています。直近はサステナブルに直結するテーマである使用済みフィルムの再利用プロセスの開発に取り組んでいます。

R.M

私も大学で化学工学を専攻していました。入社後、研究職希望が叶い、地球環境研究所に配属となりました。以後一貫して水処理用素材・プロセスの研究開発を担当しています。配属当初はナノろ過膜の研究を担当、その後不純物除去のための吸着剤の研究を経て、現在は廃電池の廃液からリチウムイオンを選択的に回収する膜分離プロセスの開発を担当しています。貴重な資源の循環回収プロセス構築はサステナブルな社会の実現に向けて非常に注目を集めているテーマであり、非常にやりがいを感じています。

CHAPTER 2.

日々の仕事と家庭の両立のリアル

Y.O

最前線で活躍されていることがよく分かりました。次に皆さんのご家族の状況、社内制度の活用状況、家庭での協力体制を教えてもらえますか。

S.W

子供は4歳の息子一人です。産前・産後・育児休暇、育児短時間勤務をフル活用しています。夫がほぼ在宅なので、子供の送り迎えと料理は私が担当、それ以外の家事はきれい好きの夫が私には任せられない、と言って自ら担当しています(笑)。

K.M

子供は小3の息子と年長の娘の二人です。夫が往復の通勤時間が今は3時間かかります。平日の家事・育児全般は私が担当する必要があるので、一人目の出産以来育児短時間勤務を利用し、16時まで就業を続けています。

R.M

子供は5歳の娘と2歳の息子の二人です。夫婦共働きで、妻は看護師をしています。両親の支援をなかなか受けられない環境だったこと、上の娘を預けていた託児所が妻の育休期間は預けられなかったことから、二人目の出産時には1.5ヶ月の育休を取りました。

Y.O

皆さん、まさに仕事と家庭の両立真っただ中ですね。社内の両立支援制度活用にあたり、職場の理解、協力を得ることは出来ていますか。

R.M

私は二人目の出産の際に、育休を取ったのですが、私の部署では男性育休の実績がなかったので、はじめのうちは所属長の理解を得るのに苦労しました。しかし「育休を取らなければ二人目の出産はとても乗り切れない」と考えていたので、粘り強く説明を続けました。直属上司が私の状況をよく理解してくれて、一緒に説明してくれたこともあり、最終的には育休取得の承認をいただきました。私の育休取得を境に、今では男性の同僚が続々と長期の育休を取得するようになりました。

S.W

私の部門では産休・育休取得した先輩方のおかげで、体制が整っていましたので、この点は何も困ることはありませんでした。一方復帰後の育児短時間勤務には日々ジレンマを感じています。自分がやりたい、成し遂げたい仕事には、短時間勤務ではどうしても時間が足りない、でも家事を行い、子供との時間を大事にしたい、悩ましいです。今は「割り切りだ」と自分に言い聞かせながら、仕事をしています。

K.M

私の職場には同世代の女性が全くいませんでした。周囲では育休復帰の際には育休復帰の実績がある職場に異動されるケースが多かったのですが、私は自分の職場・仕事が好きだったので、同じ部署に復帰、育児短時間勤務を取る最初の事例になりました。復帰時不安はありましたが、職場の皆さんは、私をとても好意的に受け入れて下さり、終業時間になると、「4時だよ。早く帰らないと!」と言ってくださいます。

CHAPTER 3.

限られた時間をいかに活用するか

Y.O

女性が両立支援制度を活用することは社内でも定着していますが、男性の場合はまだ始まったばかりですね。R.Mさんが丁寧に説明して職場の理解と協力を得られたのは大きな一歩でしたね。さて、S.Wさんからもお話がありましたが、日々限られた時間の中で業務を行うことはご苦労も多いと思います。皆さんが工夫していることはありますか?

R.M

子供ができて、時間に対する考え方が大きく変わりました。限られた時間の中で仕事をするため、実験計画を緻密に立て、周囲に頼むことができる仕事はお願いするようにしています。家族の了解を得た上で、時には遅くまで実験を詰め込むこともあります。一方、デスクワークは在宅勤務でまとめてやるようにしています。資料も以前は悩みながら作っていましたが、最近は悩むぐらいならまず上司に相談するようにして、とにかく一人で抱え込まないようにしています。

S.W

時間は価値ですよね。例えば、私が主催する会議は絶対に時間通りに進行して定刻に終了させています。私は今も5.5時間の短時間勤務を取っているのですが、実は復帰当初は、もう少し業務量を増やしてもいいかなと思ったこともありました。上司に相談すると、「5.5時間に決めたなら、それ以上無理しない方がいいと思うよ。」と言われました。私は短時間勤務で7.5時間分かそれ以上のアウトプットを出さないといけないと思い込んでいたのですが、5.5時間の中でしっかりアウトプットを出すことが大事なんだと気づかされました。今はとても感謝しています。

K.M

仕事も家庭も先読みして、前もって準備をする日々ですね。きっと周りからもせっかちだと思われていると思います。私は自分が限られた時間の中でMAXの仕事をするように心掛けています。短いからこそ集中出来ているところもありますね。私も終業時間になれば、きっちり帰るように心がけています。職場に前例のない中で育児短時間勤務を始めましたので、過去の事例に合わせるのではなく、私自身が事例を作っていかないといけないと思っています。

CHAPTER 4.

仕事と家庭の今後の展望

Y.O

皆さんお子さんがまだ小さく、限られた時間の中で様々な工夫をされていますね。決めた時間の中で全力を尽くす、無理をしない。いいですね! ほかの方のお話を聞いて、印象に残っていることはありますか?

S.W

R.Mさんは育休を取得することは大変だったと思うけど、一番大変な時期に育休を取って側にいてくれたこと、奥さんは絶対忘れないと思う。

R.M

自分自身が育休から戻った経験があると、復帰前後の業務でどんなことに注意をしないといけないか分かります。同じ経験をする同僚にも自分の経験を踏まえて助言できるし、不在の間のサポートの内容や考え方も変わりました。また、育休をとって集中して育児をした経験は、その後の子育てにも活きていると実感しています。育児は始まったばかりで、まだまだ続くのですから。

S.W

後に続く後輩が産休・育休を取得する際に不安を持たせないことが大事ですよね。R.Mさんが粘って部署の理解を得て、育休を取得した後、部署の同僚がそれに続いたことに大きな意味があると思います。

Y.O

私の部下の男性社員も育休取得後、時間の使い方やチームメンバーとしての役割を真剣に考えるようになったと言っていました。育休の経験は家庭だけでなく、業務にも良い影響が出るという認識が社内にもっと広がるといいですね。最後に皆さんの仕事、家庭の将来展望をお話いただけますでしょうか。

R.M

私の妻は助産師になるという夢を持っており、今年から助産師の学校に通っています。実習も多く、時には一週間程度家を空けることもあります。妻には子育てで苦労をかけてきたので、今回は私が全力で仕事と家庭の両立に取り組む時だと考えています。業務では、現在取り組んでいるリチウムイオンを回収する膜利用プロセスをデファクト化し、社会実装するという大きな目標に向けて全力で取り組んでいきたいと思います。

S.W

まずは自身の担当事業が現在赤字ですので、黒字化に邁進します。将来としては、海外駐在したいという思いがあります。その時には子どもを連れていくのか夫はどうするのかといった葛藤はあるでしょうが。いつか実現したいです。家庭的には夫も私もやりたいことがあると思いますので、夫が実現したいことをサポートしていきたいですし、普段からそんな会話が出来るようにしたいと思います。

K.M

今年管理職に昇格したのですが、今まず思うことは「部下を育てたい」ということです。部下は20歳代の若手が中心で、「この子たちを育てたい」という気持ちがふつふつと湧いてきます。現在の職場でモデルになる方がいないので、これから先のことは「分からない」ことが多いのですが、前に進むしかないという気持ちです。

Y.O

今、皆さんが仕事と家庭の両立に大変な苦労をしながらも、明るい未来を描いていらっしゃること、とても素敵だなと思いました。私は、東レで仕事と家庭の両立で頑張っている社員の事例を紹介したり、事例紹介いただいた社員を囲んでのオンライン座談会を開いたりと、これから仕事と家庭の両立をめざす後輩たちの「漠然とした不安」に対して様々な考え方ややり方があることを知ってもらう取り組みに参加しています。皆さんにも是非ご協力いただければと思いますので、よろしくお願いします。本日はありがとうございました。

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