Interview11

製品開発にとどまらず、
化学工学の専門家として全社の製造プロセス支援を担う

化工ケミカルプロセス

学生時代の専攻について教えてください。

大学では化学工学を専攻し、水処理膜が目詰まりするメカニズムについての研究を行っていました。仮説を立てては実験してデータを取得し、仮説の検証・モデルの修正を繰り返していく作業は、手間はかかるものの、少しずつ真実に近づいていく実感が得られ、楽しかったですね。

東レに入社した理由を教えてください。

自分の勉強してきた成果が活かせる職場として、膜分離の技術を活かした水処理メーカーと、化学工学の専門家が活躍できるプラントエンジニアリング業界の2つを軸に、就職活動を進めていました。そんな中、東レは水処理膜だけでなく、炭素繊維やユニクロとの共同開発商品であるヒートテックなどの魅力的な製品群を多く持ち、また、化学工学の専門性を活かせるフィールドが広がっていると感じたため、入社を決めました。

他にも東レの魅力として感じたものはありましたか?

入社を決めたもうひとつのポイントに社風がありました。先輩社員たちから「東レは風通しがよく、みんなが自由に発言できる会社だ」と聞くことが多く、それなら自分の力を最大限に活かせると確信しました。

実際に働いてからもそれを実感していますか?

本当に言葉通りでした。会議では新人であっても発言を求められますし、意見も聞いてくれます。出る杭がまったく打たれない会社です。私自身も入社1年目の会議で、プロセス改善に関する提案が採用され、実機に反映された経験があります。このときは、「本当に若手の話を聞いてくれるんだ……」と感心するとともに、これからは自分の言動に責任を持たなければいけないと強く感じましたね。

これまで携わってきた仕事について教えてください。

所属しているケミカルプロセス技術部は、樹脂・ケミカル事業の新製品開発や既存製品のプロセス改善に加え、全社の製造プロセス支援や環境防災技術開発も行っています。つまり、東レ全体に化学工学の知見を提供していく役目を担っているのです。1年目は他工場の蒸留塔の設計や廃液分析、マテリアルバランス作成などに取り組みました。2年目からはテレフタル酸製造工程の技術担当として製造現場に駐在し、コストダウンのためのプロセス改善に取り組んでいます。

他にも新たに始めた仕事はありますか?

テレフタル酸製造工程への高度制御導入や蒸留塔の省エネ化などに取り組んでいます。最近ではテレフタル酸製造工程の技術開発と並行して、化学工学の専門家として全社の製造プロセス支援も担当することになり、新規プロセスの溶媒回収工程の設計・立ち上げなども行っています。

今の自分に足りないと感じ、努力していることを教えてください。

データ解析技術です。プロセスデータを解析することで、品質変動を引き起こす原因や非効率な運転操作を抽出することができますが、現状では解析に時間がかかりすぎるため、B IツールやPythonなどを駆使する必要性を感じました。そこで、会社の研修制度をうまく使いながら、Pythonや統計学、機械学習を勉強しています。

東レの技術者として描いている夢を教えてください。

製造プロセスを熟知し、東レ全社のプロセス開発を支援・指導できるような技術者を目指しています。30年以上稼働し、プロセスの改善もやり尽くしたと思われているようなプラントでも、新たな化学工学の知見を活かすことにより、収率改善や高付加価値品の開発を実現することは可能です。研究が生み出したすばらしい素材を効率的に生産するプロセスを設計することで、世の中に新しい価値を提供したいと考えています。

SCHEDULE

月曜日

製造現場の朝礼に出席。先週作成したテスト計画書について説明し、意見や要望をもらう。

火曜日

プラントの条件変更テストを開始。夕方、途中経過を関係者に報告する。

水曜日

前日の夜間にトラブル発生。すぐに原因を調査して対策を練り、再テスト計画書を作成。

木曜日

再テストを実施。火曜日の夜に発生したトラブルを再現し、問題がないことを確認する。

金曜日

テスト終了。データを整理し、結果報告書を作成する。

PRIVATE

高校から始めたテニスを現在も続けており、会社のテニス部だけでなく地元のサークルにも所属し、大会前の土日はほぼ練習に費やす。また、英語の学習のため、入社後にお盆休みを利用してフィリピンに短期留学した経験があり、当時の先生とのオンラインレッスンは毎日欠かすことはない。