CSR活動報告(各CSRガイドラインの活動報告)

製品の品質と安全

製品の品質保証と安全の管理体制を強化し、適切な情報提供に努め、安全で信頼性の高い製品を供給します。

基本的な考え方

東レグループは、「品質の東レ」「お客様第一の東レ」を具現化するために、品質保証と製品安全のそれぞれについて方針を定め、両者を一体のものとして進める体制を整備しています。「品質保証委員会」で基本的な方針などを確認し、「品質保証本部の品質保証企画管理室と製品安全企画管理室」が施策を企画・立案しています。
また、東レグループでは、さまざまな製品・サービスの特性に応じて製品安全情報を提供しています。お客様に対しては、基本理念として「消費者の8つの権利」を尊重し、具体的活動の中で、製品の品質と安全の確保に努めています。
製品の品質と安全の確保は、東レグループが「持続的かつ健全な成長」の実現を目指し「革新と強靱化の経営」を掲げた中期経営課題“プロジェクト AP-G 2025”の達成において、礎となる重要事項です。そのため、2022年度も個々の改善課題に取り組み、施策を遂行しました。

また、2022年度は、UL認証登録における不適正行為に対する再発防止策に取り組みました。

関連する方針等

東レグループ品質方針2007年6月改定

全ての企業活動において、安全・環境と共に、お客様に提供する製品の品質を最優先し、「お客様第一」の姿勢で品質保証に取り組みます。

  1. お客様の要望に応え満足いただける製品・サービスの提供に努めます。
  2. 販売、生産、技術、研究等全部門は一貫して品質第一の思想に徹し、製品の品質と信頼性の向上に努めます。
  3. 品質要求を達成するために、品質は設計と開発の段階で確立し、製造工程で作り込みます。
  4. 品質保証体制を継続的に整備し、維持・向上に努めます。

製品安全管理の基本方針1992年1月制定

  1. 製品の安全性確保に必要な諸施策は優先して実施します。
  2. 製品の販売に先立つ安全性評価検討を十分に行います。
  3. 販売を開始した製品についても、一般・顧客情報に留意し、常に安全性に関する注意を怠りません。

関連情報

化学物質管理については、こちらのページをご覧ください。

体制

品質保証活動の推進体制

東レ(株)の品質保証活動の推進体制は、下図のとおりです。品質保証委員会で決定した全社共通の品質保証課題を、毎月の「品質保証本部会議」や年2回開催の「品質保証責任者会議」を通じて周知・推進しています。 各本部・部門の「品質保証・製品安全委員会」は、品質保証本部会議や品質保証責任者会議での討議を受け、全社課題をさらにブレークダウンします。品質保証、生産、技術、販売部署が協力して、品質保証の課題の推進と水準の向上を図っています。

品質保証活動の推進体制図
品質保証活動の推進体制図

製品安全活動の推進体制

東レ(株)の製品安全活動の推進体制は、下図のとおりです。品質保証委員会で決定した東レグループ共通の製品安全課題を、毎年、「製品安全事務局会議」を通じて推進しています。 各本部(部門)で設置している「本部(部門)品質保証・製品安全委員会」は、製品安全事務局会議での討議を受け、東レグループ共通課題をさらにブレークダウンします。当該本部(部門)では各々の実行課題を毎年設定し、品質保証、生産、技術、販売部署が協力して、製品安全管理の徹底と水準の向上を図っています。2011年度からは東レグループ全体での製品事故の発生や製品安全性審査状況の統計を一元的に把握できる体制を確立しています。

製品安全活動の推進体制図
製品安全活動の推進体制図
関係会社の製品安全管理体制図
関係会社の製品安全管理体制図

品質保証および製品安全の自己点検

東レグループでは、2016年度より、内部統制点検オンラインシステム(C-MOS)による品質保証および製品安全についての自己点検を実施しています。自己点検により問題が抽出された場合には是正を図り、レベルアップを図っています。自己点検の実施は3年で一巡し、1巡目の2016年度は東レ(株)、2017年度は国内関係会社、2018年度は海外関係会社を対象に基本的な体制の整備状況について自己点検しました。
2019年度からは2巡目として、実効性が確認できる点検項目を設定し、自己点検を実施しました。2022年度からは3巡目として、ULなど認証の確認項目も設定し、2022年度は東レ(株)の自己点検を実施しました。

「CSRロードマップ 2022」の目標

CSRロードマップ目標

  1. 製品事故ゼロ件を達成します。
  2. 東レグループ全体で品質保証と製品安全の管理体制を強化します。

主な取り組みとKPI実績

KPI
(1)製品事故件数ゼロを目指します。
4-❶
(2)東レグループ全体の品質保証体制の改善の推進と継続的な維持・向上のための実効性監査の仕組みを構築します。
-
(3)東レグループ全体で、不正防止機能を付与した品質管理システムの導入を推進します。
-
(4)各事業において、QA※1・QC※2機能全体をカバーする品質保証システムの整備・構築を推進します。
-
(5)品質保証・製品安全教育を実施します。
4-❷
KPI(重要目標達成指標) 目標値 2022年度 実績
2020年度 2021年度 2022年度
0件 0件 0件 1件※3
100% 100% 100% 100%
  1. 報告対象範囲:東レグループ
  1. ※1 QA:quality assurance(品質保証)
  2. ※2 QC:quality control(品質管理)
  3. ※3 当社が販売している加工糸において、お客様が製品の開梱時に梱包テープに付着したカッター刃により指を切創した事故が発生しました。発生原因は、販売外注先において製品梱包場所で使用していた刃を折る方式のカッターの折れた刃が梱包用のガムテープに付着していたことに気付かず、出荷してしまったことです。対策として、当社から販売外注先に対して、当該カッターの使用を禁止し、梱包時の確認を強化するように指導しました。

■関連マテリアリティ

  • 製品の品質と安全性の更なる向上
  1. マテリアリティから見た「CSRロードマップ 2025」はこちら(PDF:1.10MB)PDFをご覧ください。
  2. 2022年度までのマテリアリティと紐付いた「CSRロードマップ 2022」の主な取り組みやKPI・実績進捗については、こちら(PDF:1.25MB)PDFをご覧ください。

今後に向けて

2023年度以降も品質保証と製品の安全に関する個々の改善課題に取り組むとともに、東レグループ全体の管理システムを品質保証と製品安全の両面から強化し続けます。
また、樹脂事業におけるUL認証登録に関する不適正行為に関しては、有識者調査委員会の報告書での提言を受け、提言を踏まえた再発防止策を引き続き実行していきます。

「CSRロードマップ 2025」(対象期間:2023-2025年度)におけるCSRガイドライン4「製品の品質と安全」の主な取り組みやKPIはこちらをご覧ください。

2022年度の活動報告

2022年度の活動報告をご紹介します。