トップコミットメント

わたしたちは
新しい価値の創造を通じて
社会に貢献します

東レ株式会社 代表取締役社長大矢光雄

日頃より、東レグループに対するご支援とご信頼を賜り、誠にありがとうございます。

現在、世界はかつてない規模で気候変動、資源・エネルギー問題、自然環境の喪失、人口増加と少子高齢化の同時進行、食料・水の不足、健康問題、人権問題など多岐にわたる課題に直面しており、持続可能な社会の実現に向けて企業の果たすべき役割はますます重要性を増しています。
東レグループは1926年の創業以来、「社会への奉仕」を存立の基礎と捉え、現在の企業理念である「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」へと志を受け継いできました。これからも、時代を超えて社会から必要とされるサステナブルな企業であるために、革新技術・先端材料の創出を通じて、これらの課題に向き合い、本質的なソリューションを提供していきます。

こうした考えのもと、「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」において、2050年に東レグループが目指す4つの世界の実現とその課題を示し、取り組みを進めています。

  1. 「地球規模での温室効果ガス(GHG)の排出と吸収のバランスが達成された世界」(GHG排出実質ゼロの世界)、すなわち「カーボンニュートラルの世界」
  2. 「資源が持続可能な形で管理される世界」
  3. 「誰もが安全な水・空気を利用し、自然環境が回復した世界」
  4. 「すべての人が健康で衛生的な生活を送る世界」

2025年度からは、サステナブルな経営を一層進めていくために新たな機能としてサステナブル経営推進室を設けて、サステナビリティに関する戦略の立案・実行を担う体制を整え、全社的な取り組みの統括と各機能との連携を強化しています。サステナビリティの全領域にわたる活動を事業戦略と結びつけることで、経済的・社会的価値の両立を実現し、企業としての持続可能性を高めていきます。

加えて、サステナブル経営の礎として、「人を基本とする経営」の深化にも取り組んでいます。「多様な人材・価値観の包摂」という重要戦略の実現に向け、「HCM(ヒューマン・セントリック・マネジメント)推進活動」を進めている他、「変化に適合する人材・組織づくり」や「『東レ理念』への共感・働きがいのあるキャリア形成」についても重要戦略として掲げ、誰もがチャレンジ精神を持ってフルスイングできる組織風土を醸成していきます。

当社は2026年4月に創立100周年を迎えます。大きな節目を前に、私は創業以来の想いを社員とともに繋ぎ、次の100年も「真のサステナブルな会社」として社会に貢献し続ける東レグループを作っていきたいと考えています。
今後も「Innovation」により先端材料を提供し、ステークホルダーの皆様との信頼関係をより一層深め、グローバルな視野での共創を推進していくことで、持続可能な未来の実現に向けて果敢に挑戦していきます。

2025年8月