東レ株式会社
この度、東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:日覺昭廣、以下「東レ」)の販売している樹脂製品の一部において、米国本社の世界的な第三者安全科学機関であるUnderwriters Laboratories(以下「UL」)の認証登録に関する不適切な対応を行った品種を販売していたことが判明しました。
東レグループにおいて「企業倫理と公正」は、経営の最優先課題のひとつとして、役員・社員全員に周知徹底してきましたが、このような事態を招いてしまったことは誠に遺憾であり、関係の皆様および広く社会に対してご心配とご迷惑をおかけしますことを、深くお詫び申し上げます。
本件の発覚を受け、本日付で有識者調査委員会の設置を決定し、さらなる徹底的な調査と原因究明を行います。また、あらためて東レグループ全体にわたるUL認証に関する調査を行い、同様の案件の有無についても確認します。
なお、これまで当該製品が使用された最終製品に関しては、事故の報告はいただいておりませんが、安全性や商品の性能につきましてお客様のご協力を得て調査・確認を続けてまいります。
東レは、今後より一層のコンプライアンス強化に努め、再発防止とともに信頼の回復に全力で取り組んでいく所存です。
本件の概要は下記の通りです。
記
1. 不適切行為の内容
ULが定めている、樹脂の難燃性能を示すUL94の規格に関し、一部の品種でULが実施する認証試験で指定されたグレードと異なる、試験用のサンプルを作成し、提出していたことが判明しました。
また、認証登録された品種の一部で、弊社は、登録時の組成と異なるものを製造・販売していました。
■ 本件発覚の時期 2021年12月下旬
■ 対象製品
樹脂事業で販売している6製品(ABS樹脂「トヨラック®」、ナイロン樹脂「アミラン®」、PBT樹脂「トレコン®」、PPS樹脂「トレリナ®」、LCP樹脂「シベラス®」、PLA樹脂「エコディア®」)の中で、一部に不適切行為が確認されています。第三者評価機関による検証含め弊社で難燃性を再評価していますが、製品の登録品種によっては難燃性能がULの安全規格要求に達しておらず、今後改めてULの適正な手続きに従った対応が必要となります
3. 業績への影響
現時点では業績への影響は軽微と考えていますが、今後、公表すべき事実が判明次第、適切に公表してまいります。
以 上