ラージトウ炭素繊維の生産設備増強について

facebookでシェアする twitterでシェアする Linkedinでシェアする

2021.11.18

東レ株式会社


東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、この度、米国の子会社Zoltek Companies, Inc.(本社:ミズーリ州セントルイス、社長:安藤伸哉、以下「Zoltek」)において、ラージトウ※1炭素繊維の生産設備増強を決定しました。 今回の設備増強では、Zoltekのメキシコ工場(所在地:メキシコ、ハリスコ州)の生産能力を現行の年産1万3千トンから2万トンに増強する計画であり、ハンガリー工場の1万5千トンの生産能力とあわせてZoltek全体で年産約3万5千トンの生産能力となります。設備投資額は約130百万USD(約140億円)であり、2023年からの生産開始を予定しています。

近年、環境負荷が少ない再生可能エネルギーとして風力発電の新規導入が進められています。また、発電効率向上を目的とした発電翼の長尺・軽量化要求が強まり、比重が低く、比強度・比剛性が高い炭素繊維の使用比率が増加しています。このような状況を背景に、ラージトウ炭素繊維は今後も中長期的な市場成長が見込まれています。今回の生産設備増強は、より強固な安定供給体制の確立を図り、拡大するラージトウ炭素繊維の需要を確実に取り込むためのものです。
Zoltekは今後も、米国、ハンガリー、メキシコに生産拠点を持つ強みを生かして、風力発電翼用途を中心とするグローバルな需要拡大に対応してまいります。

東レは中期経営課題"プロジェクトAP-G 2022"の基本戦略の一つとして「成長分野でのグローバルな拡大」を推進しており、炭素繊維複合材料事業のエネルギー分野はその戦略に則った拡大領域と位置付けています。企業理念である「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」のもと、総合力を駆使して課題解決に最適な素材をグローバルに提案・提供し続け、2050年のカーボンニュートラル社会実現に向けて貢献してまいります。

※1 ラージトウ:フィラメント数が40K(40,000本)以上の炭素繊維で、風力発電機翼、樹脂コンパウンド強化剤等の産業用途での要求特性を満たす、比較的低価格の製品として使用されている。  
 
<ご参考>
Zoltek Companies, Inc.(Zoltek)の概要
(1) 事業内容 : ラージトウ炭素繊維複合材料および耐炎糸の製造・販売
(2)   本社所在地 : アメリカ合衆国ミズーリ州セントルイス
(3)   設立 : 1975年(2014年2月に東レの子会社化)
(4)   代表者 : 安藤 伸哉(社長 兼 CEO)
 
炭素繊維複合材料サイト:
https://www.cf-composites.toray/ja/

以 上