東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、高度化・多様化するフィルム市場のニーズに対応した高機能フィルムの開発力を強化するため、三島工場に独自のフィルム開発専用機を導入し、このたび本格稼働を開始しました。
本開発専用機は、東レの強みである高精度ナノ積層、ナノアロイ®、高機能ナノコーティングなどの要素技術ならびに多様なフィルム設計技術を適用することで、幅広いフィルム開発への対応を実現しました。また、実生産機に近いマシンサイズとクリーンルーム環境※を兼ね備えた設計としています。
従来の量産機を用いた開発では、設備の稼働状況や仕様によって試作タイミングや適用可能な技術に制約があり、開発サンプルの提供に時間を要することがありましたが、本開発専用機を活用することにより、研究レベルの小型パイロット機での新技術および新製品コンセプトの創出から量産レベルの生産技術確立までの開発期間を大幅に短縮することが可能となります。
今回の開発専用機導入により、電子デバイスやディスプレイ向けの高品位・高精細化を追求した新フィルムの開発に加え、今後の成長が期待される自動車、エネルギー、環境・ライフイノベーション分野に向けて革新的な新技術・新製品の開発を加速します。そして、市場ニーズを先取りした提案を積極的に進めることで、高付加価値市場におけるさらなる事業拡大を目指します。
東レは、「有機合成化学」、「高分子化学」、「バイオテクノロジー」そして「ナノテクノロジー」という東レのコア技術を駆使して、社会を本質的に変える力のある革新的な素材の研究・技術開発を推進することで、企業理念である「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」の具現化に取り組んでまいります。